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第1部 間奏曲 第20.5項
9月。
支部大会。
小編成で地区抜けした俺たち3年生にとって、本当に最後のコンクール。
指揮棒が曲を刻み始めた瞬間、
あれ?と思った。
迷いが見えた。あるいは慎重になったか。
いつもより遅い。
「それ」はそのまま奏者に伝わる。
テンポの乱れ。
乗り切れないまま、第3楽章のクライマックス。
第1主題と第2主題が同時進行する場面で、第1主題側がわずかに走り出す兆候が見えた。
マレットを軽く持ち直す。
そして......
演奏は続く。
でも、音楽は止まった。




