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残響のプレリュード  作者: erg
第1部

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27/82

第1部 間奏曲 第20.5項

 9月。


 支部大会。


 小編成で地区抜けした俺たち3年生にとって、本当に最後のコンクール。


 指揮棒が曲を刻み始めた瞬間、


 あれ?と思った。


 迷いが見えた。あるいは慎重になったか。


 いつもより遅い。


 「それ」はそのまま奏者に伝わる。


 テンポの乱れ。


 乗り切れないまま、第3楽章のクライマックス。


 第1主題と第2主題が同時進行する場面で、第1主題側がわずかに走り出す兆候が見えた。


 マレットを軽く持ち直す。


 そして......


 演奏は続く。


 でも、音楽は止まった。

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