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Beyond of Cosmos =星巡りの物語=リゲル・ラナ編  作者: 詩紡まりん
『淀む光と影』=若者たちの選択= リゲル歴4045年

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ノアの日記と、ノアとネオの想い

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 

リゲル・ラナ星メモ

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 


 リゲル・ラナ星は地球よりも大きく一年は、450日で、15ヶ月の月に分かれている。

 一週間は、地球と同じく7日間で、曜日はなく、黄星・青星・赤星・緑星・紫星・銅星・銀星・金星と星の色で呼ばれており、官僚や騎士等の軍事関係者以外は、銀、金の星の日は休日となっていた。

 デイブスとネオは、シルクガート港近くの漁村に到着し、その夜はデイブスの知り合いの漁師小屋で一泊させて貰った。

 いくら警戒の緩い漁村地帯とはいえ、見慣れぬよそ者がウロウロしていては目立つに違いない。

 スチュアートリア帝国はパドラルやブロッサン国と違い、支配者である皇帝を敬愛している国民が多い。

 村人の中には、見慣れぬ怪しい者を見かけ、忠誠心から軍に密告する者がいないとも限らない。

 ここはひとつ同じ場所に長居せぬことが一番だろうと判断し、早朝にその村を出ることにした。


「ネオ、朝食は干し肉とパンだ。これを食いながら歩くぞ」

 と、デイブスがノアに食糧の入った袋を渡した。


 ネオは、黙ってその服を受け取ったが、すぐに食べずに自分のカバンの中にしのばせた。

 まだ、なんとなく体が起きていないので腹が減っていないことも有ったが、また追われる身となっての新な国への入国に、内心ドキドキしていて物を食べる気になれなかったのだ。


 地球での最後の日、闇バイトの元締めたちに追われた時のドキドキとは違った緊張感が、ネオにはあった。

 ここは、この世界で一番平和で大きいといわれている帝国なのだ。

 皇帝が支配する国も、皇帝なんてものも世界史の教科書でしか聞いたことは無い。

 地球の日本の天皇(Emperor)も英語では皇帝と同じくEmperorと訳されるが、象徴的存在なので権力が無いからちょっと畏怖の念が違う。

 しかも、パドラルでもブロッサンでも、スチュアートリア帝国は強大で、皇帝一族は人並外れた能力を持っているとの噂だった。


 そんな帝国内にノアがいる。

 しかも、帝国の支援する学校で魔導士の勉強をしていると聞いた。

 真面目なノアのことだ。

 どんなにか立派な魔術師になっているのだろうか?

 一時でも黒魔術師やBlack(ブラック) Mage( マギ )に憧れた俺を受け入れてくれるのだろうか?

 頼んだら俺と一緒にパドラルへ戻ってくれるだろうか?

 俺が戻らないと、ディアネたちマッキンリー家族や、市場の人、ジェイコブ村の人たちの生活がどうなるかわからない。

 なんとしても、ノアと一緒にパドラルへ戻らなければならない。


 だが、そこから先をどうする?


 俺とノアだけで、ガニバランやパドネリアス達をパドラルから追い出すことは出来ないだろうか?

 スチュアートリア帝国の皇帝の力を借りることが出来れば…

 などと、考えていたら、いつの間にか朝になってしまっていた。


 寝不足のネオの頭上には太陽。

 南部の冬の太陽は、穏やかだったが寝不足のネオにはまぶしかった。


 そのまぶしさにネオは思わずよろけてしまった。

 船の上でもあまり食べ物を口にしていなかったのに、今朝も食べ物はもちろん水も口にしていなかったので、貧血をおこしたのだった。


「ネオ?ネオ?」

 遠くでデイブスが呼ぶ声がした。

 だが、体は重く砂浜に引き込まれて蟻地獄に落ちて行き意識が遠のいていく。

 それから数日、ネオは意識が無いまま眠りつづけた。



 その頃、ノアは大学の寮ミラ・ローズの自室の机に向かっていた。

 その机の上に開かれているのは、ノアの日記帳だった。


 地球に居た頃のノアは、日記など書いたことは無かった。

 小学校の頃の夏休みの宿題で課せられた絵日記くらいは書いたかもしれない。

 中学生の頃に、日々の記録として三行日記などもあったが、ほとんど書いた記憶もない。

 それほど、日々の生活に特筆すべきことも無く、ただ無意味に毎日が過ぎていただけだった。


 だが、ここリゲル・ラナに転移して来てからは、毎日が特筆すべきことだらけの日々だった。

 忘れてはいけない事でも記録しておかなければ忘れてしまいそうな事ばかりだった。

 そんな忘れてはいけない事の多くは、知っていた方が有利であるレベルでは無い。

 うっかり忘れた為に生死が問われるかもしれない程、重要なことも多かった。

 それゆえノアは、記録をとるようになり、それがいつの間にか日々の日記の形になっていた。


 日記をつけると、日々の記録になり備忘録にもなる。

 初めは、そんなメモ的に書いていた。

 だが、書いているうちに、それが自分の考えの見直しになり、迷いや不安を文字として吐露することが心の整理になると気づいた。

 それ以来、日記をつけるのがノアの日課となっていた。


 有難いことにノアも魔導士レベルの魔法を身に付けられていたし、最近は少しずつながらも神聖力(Holy Power)を感じられるようになっていた。

 その力を使って、日記に魔法をかけることでノア以外の人には読めない魔法の鍵をかける事ができた。

 誰にも盗み見られる心配が無いとなると、誰に気兼ねすることも無く自分の思いを日記に綴ることができた。



 ―ノアの日記 ―

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 リゲル歴4045年14月2日(青)


 俺がこの星に転移してまもなく二年になろうとしている。

 この日記を書き始めたのが、帝都大に入学してからなので、この日記を書き始めてから一年になる。

 初めは日記というよりメモとして書いていたが、今では日記らしくなり、すっかり習慣化している。

 転移して来た頃は、この星が地球よりも大きく好転日数が長いなんて知らなったし、パドラルの人は細かい月日を気にしていなかったので、正確な日付がわからなかった。

 でも、地球のデジタル時代で育った俺にとっは、やはり正確な日時がわかった方が落ち着く。

 なんとなく、肌感覚で地球よりも一日が長いことはわかっていたが、まさか一日が48時間もあるとは思わず、知った時には驚いた。


 一年が地球の1.25倍で一日が2倍ということは、リゲル・ラナの1年は地球の2.5倍ということだ。

 俺は、まだ2歳しか歳をとっていないつもりの18歳だが、地球ではその2.5倍。

 つまり、同級生たちは5歳加算されて21歳ということなのだろうか?

 しかし、ここで暮らしている人たちを見ていると地球に比べて加齢が早いこということは無い。

 そこが実に不思議だ。


 ところが、人間に比べ、(ドラゴン)たちの成長の早さに驚く。

 俺が面倒を見ている(スティール)(ドラゴン)が特別に早いのだろうか?

 俺の担当するエディは、雄の竜ということもあるが、既にポリアンナの使徒の(ゴールド)(スケール)(ドラゴン)のクロエと同じくらいの大きさになった。

 ポリアンナやオスカー卿の話では、エディは雄なのでもっと大きくなるらしい。

 竜は最初の半年で急激に成長し、数年かけて大人の竜になるのだそうだ。

 地球では、竜なんて伝説の幻の生き物で、太古に生息していた竜と同じ扱いだろう。

 その竜を育てて調教して馬のように乗りこなそうとしているのだから、数年前の自分にも信じられない。


 リゲル・ラナに転移して来て、生きるか死ぬかで必死だったのもあるが、こうしてある程度、落ち着いた生活になっても地球を恋しくならない俺は、人非人なのだろうか?

 もちろん、両親や家族には心配かけているだろうし、場合によっては迷惑をかけているかもしれず、それは申し訳なく思っている。


 ただ、自分にとってリゲル・ラナは住みやすく、いや住むというより生きやすい。

 そして、生きがいを感じて、生きているという実感がある。

 それに比べて地球での生活は、全く自分らしさを感じられず、自己肯定感も無く、他人からも認められている気もせず、ただ呼吸をしているだけのような日々だった。

 だから、地球へ戻りたいと思わないし、地球のことを思い出さないようにしている自分がいるのかもしれない。

 もちろん、今の自分があるのは地球での経験があったからだし、地球で学んだ知識が役立っている。

 過去の経験は無駄になるものは無く、かならず未来に繋がっているだと今は身に染みて理解している。

 それだけに、今日を、今を、しっかり生きたい。


 この星の人たち、特にこの帝国神聖力術士養成大学の生徒や先生たち、軍関係者はみな、自分の為ではなく他人の為に頑張っている。

 帝国の為、帝国民の為に役立てる人間になれるように日々自分を磨いている。

 その姿が、なんともいえずカッコ良く人として憧れる。

 いつの間にか、自分もそんな人間になりたいと思うようになった。

 この学校で頑張っていれば、いつか帝国軍の騎士になれるという。


 俺は、地球から転移してきた人間だから、先輩たちのような神聖力(Holy Power)は無い。

 だからHoly(ホーリー) Mage( マギ )にはなれ無いが、White (ホワイト)Mage( マギ )には成れると思うから、明日も頑張ろう。


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 ノアの日記にあったように、レッドリオン公国の森から採取された(スティール)(ドラゴン)の卵から孵化した竜たちは、すくすく成長し、既にブルーフォレス辺境伯領から連れて来られた(ゴールド)(スケール)(ドラゴン)部隊の大人の竜と同じくらいの大きさに成長していた。

 赤い荒野のライオンの長アイザックによると、(スティール)(ドラゴン)の生息地は海を挟んだ寒冷地のオーブ・アズラで、産卵期だけスチュア・トロア大陸に渡って来るらしい。

 比較的温暖なスチュア・トロア大陸の森で産卵し、孵化した頃に親が再び来て、子供たちが飛べるようになると共にオーブ・アズラに飛び立つらしい。

 そのため孵化してから飛べるようになるまでの期間が短く、成長のスピードも早いとのことだった。

 また(スティール)(ドラゴン)は、物覚えも良く、孵化してすぐに人間に慣れさせて訓練を始めたので、調教訓練も順調だった。

 竜もそれぞれ性格があり、いたずら好き、遊び好き、食いしん坊と個性も色々だったが、ノアの担当するエディは、人懐こく甘えん坊で聞き分けが良かった。

 それだけに、ノアはエディが可愛くてならなかった。


「エディも随分立派な(スティール)(ドラゴン)になったなぁ」

 と、訓練の様子を見に来ていたオスカーが言った。


「はい。僕は竜を見るのも育てるのも初めてで、こんな早く大きくなるとは思っていませんでしたから、ビックリです」

 と、ノアの手に顔を摺り寄せて来るエディの頬を撫でながらノアが言った。


「俺も、うちの(ゴールド)(スケール)(ドラゴン)達の成長は見て来たが鋼竜は初めてだが、こんなに人懐こい種類だとは知らなかったよ。俺のクレイブは使徒だから、大きさは自由自在に変えられるが、最大になってもエディ達とはそんなに変わらなくなるかもだな。エディは、数年かけてもっと大きくなるぞ」

 と、オスカーが言った。


 すると、ノアはふと不安そうな顔になって言った。

「エディが大人の立派な竜に成長したら、空軍に所属して空軍部隊の竜になるんですよね?」

 ノアは、いつかエディと離れる時が来るのかと思ってふと寂しくなってしまったのだ。


 すると、オスカーがそんなノアの気持ちを察して、ノアの肩に手を置いて言った。

「アラン様が、この鋼竜を帝国神聖力大学で育てさせると決められたのは、君たち学生に鋼竜に慣れて欲しいと思ったのと、相性が合ったら使徒(しと)にする学生が居ても良いと考えられたからなんだ」

「だから、ノアも頑張ってエディを使徒すれば良い」


「使徒ですか?でも…俺には、神聖力(Holy Power)も無いですし、Holy Mageにはなれそうもないですから」

 と、ノアが悲しそうに言うと、エディがノアを励ますようにノアのうつむいた顔の下に自分の顔を突っ込んでノアの顔を上に向けさせた。

 その上げた顔の前には、いつの間にかやって来たポリアンナの顔が有った。


 にっこりとほほ笑むポリアンナの顔の近さにノアが驚いて思わず

「ひやぁ~」

 と、声をあげて飛びのいたノアにポリアンナは憤慨したように

「なによー!お化けでも見たかのような声を出して」

 と、ポリアンナは腰に手をあてて憤慨した。


「いや、急に顔が合ってから…近くて…」

 と、ノアが真っ赤な顔でしどろもどろで答える様子を見て、兄のオスカーが助け船を出した。


「ポリアンナ、あんまりノアをからかっちゃだめだぞ」

 と、オスカーも笑いながら言った。


 ノアは、バツが悪そうな顔をしていたが、落ち込んだ気持ちは吹き飛んでいた。


「ノア、あんまり自分の能力の限界を決めつけない方がいいぞ?」

神聖力(Holy Power)というのは、この世界中に至る所に存在するんだ」

「そして、どの魂にも宿っている。ただ、生まれ変わった星の数だけ魂の成長に差があるだけだから」

「せっかくHoly Powerが宿った魂で生まれて来ても、それを磨かずに居たら全く発揮されることは無いままその人生を終えることになるんだ」

 と、オスカーが言うと


「そうよ、ノア君。私なんて、先祖代々優秀なHoly Mageである辺境伯家に生まれてHoly Mageのサラブレットなんて言われているのにこの程度よ?」

 と、ポリアンナが言った。


 それを聞いた兄のオスカーは、しかめ面になって言った。

「おいおい、ポリアンナ。それは自慢にならないぞ?」

「そんな事を言ってないで、しつかり頑張ってくれないと」

 ポリアンナは、これは失敗したなと、舌を出して笑った。


「これは、失礼致しました。私も頑張るからノア君も一緒に頑張りましょう」

 ノアには、このブルーフォレス辺境伯家の兄妹の気遣いが嬉しかった。


「うん。僕も頑張ります」

「オスカー卿やポリアンナ嬢のようにエディを使徒に出来たらどんなに嬉しいかしれません」

「だから頑張ります」

 と、ノアが言いながらエディの長い首に手をかけると、エディも嬉しそうにノアに頬擦りをした。


「ところで、ノア君は、年末年始の休暇もエディの世話にここに通うつもり?」

 と、ポリアンナが聞いた。


「うん。そのつもり」

「アフィニティ宿の手伝にレイマーシャロル地区に行くつもりだけど、朝、夕はエディの世話に来るよ」

 と、ノアが答えた。


「ポリアンナは?」

「ここの(ゴールド)(スケール)(ドラゴン)は、うちの騎士達が世話をしてくれるみたいなので、ブルーフォレス辺境伯領に里帰りしようかと思っているの。お母様も寂しがっているみたいだし」

 と、ポリアンナが言うと

「母上だけではなく父上も寂しがっているぞ」

 と、オスカーが付け加えて笑った。


 そんなオスカーの言葉は無視してポリアンナが続けて言った。

「良かったら、ノア君と、リリアーナちゃんと、アイラちゃんをブルーフォレス辺境伯城にご招待したかったのだけれど…ノア君は無理そうね」

 と、ポリアンナが少し声のトーンを落として言うと、ノアもすまなそうに

「それは残念だったなぁ」

「ブルーフォレス城は、スチュアートリア帝国の歴史の名場面に何度も登場する名城だから行ってみたかったけど…今回はエディとここに残るよ」

 と、言った。


 すると、オスカーが

「もう少ししたらエディも長距離を飛べるようになるだろうから、その時は我がブルーフォレス城を目標に飛行訓練をしようではないか!」

 と、言ってノアの背中を軽くたたいた。


 ノアもその言葉に大きく頷いて明るく

「はい!」と答えた。


 エディたち鋼竜達の訓練と共に、金鱗竜部隊を使ったパイロット訓練も進んでいた。

 Holy Mageクラスのキース、クリストファー達は騎馬戦騎士としても優秀だったので、飛行訓練だけでなく戦闘訓練も行っていた。

 それに一歩遅れたアンナも飛行訓練は合格ラインまで達していた。

 その他、三名のパイロット候補たちもそれなりに上達していたので、そろそろ長距離飛行訓練を実施しよう言うことになっていた。


 帝国神聖大学で使っている金鱗竜達は、ブルーフォレス辺境伯家の金鱗竜部隊を借りている。

 それゆえ、金鱗竜達も辺境伯領への帰路は熟知している。

 もしも、迷ったりはぐれたりすることがあったとしても、竜たちが帰巣本能で戻れるので、生徒たちの安全を担保しやすいということで、遠距離飛行訓練の目標値はブルーフォレス辺境領と定められた。




 ―ノアの日記 ―

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 リゲル歴4045年14月3日(赤)


 今日は、ポリアンナの兄であるオスカー卿に励まされた。


 俺は、地球から飛び級でリゲル・ラナに来てしまったようなものである。

 みんなのように前星で、魂をそれなりに磨いてこの星に生まれて来たわけではない。

 だから、どんなに頑張っても俺には神聖力が身に着くわけもないし、Holy(ホーリー) Mage( マギ )は絶対になれないと思っていた。


 でも、オスカー卿の言う通り、神聖力(Holy Power)は、宇宙を司る力であり、世界の全てに存在する重力や引力のような力よりも強い力だ。

 そして、魂を磨けば、その個人の魂に備わる力だとするなら、俺にも多少はあるのかもしれない。

 星によってその環境も文化も様々で、(ステージ)が上がるほどHoly Powerが備わりやすくなり、使いやすくなるらしい。

 つまり地球というステージよりもリゲル・ラナというステージの方がHoly Powerが備わりやすいなら俺にもチャンスがあるのかもしれない。

 魂を磨くということの意味はわからないが、人間的に成長することだとするなら、俺はこの星に来てかなり成長したと思う。


 あのまま地球に居たら無駄な時間をダラダラと過ごしていただけだった。

 本当に不思議だ。

 同じ俺という人間なのに、環境が変わるだけでこうも生き方が変わるものかと驚く。

 確かに地球での生活は便利でなんでも手に入り、自由も平和もある程度の安全もあった。

 だが、それを活用する術がなかった。


 努力せずにそれらが手に入ってしまったからこそ、何もしようとしなかったのかもしれない。

 昔の日本の諺に「若い頃の苦労は買ってでもしろ」というものがある。

 この言葉の意味は、漠然とは理解していたが、真の意味を理解したのは最近だ。

 俺も試練がなければ成長はできなかったと思う。


 ただ、試練はひとりでは乗り越えられなかったとも思う。

 いつも誰かに助けられていた。

 それが善意とは限らないが、結果的に助けられて前進できている。

 それには、やはり感謝しなければと思う。


 地球の時に、周囲に不平不満だけを抱き、ダラダラと生きていた自分に言ってやりたいこと。

「とにかく動け!」

 動かなければ何も始まらない。

 動けば、かならず助けてくれる人が現れる。

 今は、それがよくわかる。

 だから、毎日、全力で動こう。

 例え失敗してもやり直せる、助けてくれる人がいる。

 そんな人たちに感謝しながら明日も生きて行こう。

 今は、生きていることが楽しい。


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





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