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神の設計図と寵愛の境界線

一合の酒を飲み干し、高価な盃を置いた私の頬は、ほんのりと上気していた。ほろ酔い加減の心地よさに、私は次なる「運営方針」を口にする。もはや、この学院は単なる学び舎ではない。女神たちの思念と思惑が交差する、極上の娯楽施設へと変貌を遂げようとしていた。

神の提案と、学院の変貌


「全員にスマホが行き渡れば……以前提案した『蒼天ペイ』での自動販売機ですね。外部の人間は一切立入禁止ですから、皆様、神力でハイスペックな自販機を作ってください。あ、もちろん『当たり』付きですよ。あのワクワクを皆さんも味わってください。補充や在庫管理は生徒会が統計を取りますし、効率的ですよね」


さらに、私は目を輝かせた。

「あ、卓球台の設置もお忘れなく! どんどん豊かになりますね。……あ、そうだ。他になにか良い提案はありますか? 私ばかりではなく、皆様からの要望もお聞きしたいのですが……あ、料理の女神様も、ぜひ遊びに来てくださいね」


女神たちは、私の無防備で楽しそうな提案に、思わず顔を見合わせた。


知恵のソフィア(書記):

「蒼天ペイに、神力自販機……。真白、貴女の頭の中にある運営計画は、最早この次元の経済観念を超えているわね」


調和の桃子(養護):

「料理の女神様まで招待するなんて。真白さんがここを『心地よい場所』にしようと頑張っているのが伝わってきて、本当に愛おしいわ」


創造の女神(担任):

「高級旅館以上の施設が次々とね……生徒たちが気付かないうちに、ここは完璧な楽園に改造されつつあるわ」


美のヴィーナス(副会長):

「あら、料理の女神を呼ぶなら、私の管理する美食フロアも拡張しなければなりませんね」


豊穣のデメテル(会計):

「卓球台に自販機……ふふ、生徒たちの笑い声が聞こえるようだわ。予算は無限、すべてやりましょう」


勝負の女神(1年):

「あたしは卓球大会の審判をやるっす! 楽しみになってきたっす!」


芸術の女神(2年):

「この空間を芸術的な娯楽施設にする……会長、貴女は最高のプロデューサーね」


慈愛の女神(3年):

「真白ちゃんの願う『豊かさ』が、生徒たちをどこまでも幸せにしていくのね」


龍神の翠(役員):

「ふむ。学院の変貌、実に愉快じゃ。料理の女神も歓迎いたそう」


料理の女神:

「あら、いいのかしら? 真白様に呼ばれたなら、喜んで!」


子供扱いと、境界線の攻防


私が提案を終えて一息ついた瞬間、女神たちがこぞって私の頭を撫で始めた。


「ちょっ……皆様方、頭を撫でないでください! 子供扱いしないでくださいよ!」


私が慌てて身を引くと、女神たちは一斉に抗議の声を上げた。


美のヴィーナス(副会長):

「あら、精鋭5人には頭ポンポンされて照れていたじゃない。私たちにはダメだなんて、不公平よ」


知恵のソフィア(書記):

「生徒会長として素晴らしい実績を上げているのですから、これくらいのご褒美は当然でしょう?」


調和の桃子(養護):

「ええ、私たち女神にとって、真白さんはかけがえのない宝物なのですから」


創造の女神(担任):

「生徒会長様は本当にすごいわ。でも、私たちの前では可愛い生徒のままでいいのよ」


豊穣のデメテル(会計):

「そうよ、学院の皆に守られている分、私たちも貴女を愛でる権利があるわ」


勝負の女神(1年):

「メイドたちが真白様の護衛権を巡って血で血を洗う争奪戦を繰り広げているらしいっすよ!」


芸術の女神(2年):

「お嬢様たちよりも素直で頑張り屋な貴女を、誰もが独占したくてたまらないのね」


慈愛の女神(3年):

「真白ちゃんのその真っ直ぐな瞳、守ってあげたくなるのは当然だわ」


龍神の翠(役員):

「真白、貴女は皆の誇りじゃ。撫でられるくらい、我慢いたせ」


料理の女神:

「あら、私も撫でていいかしら? こんなに愛らしい神様、初めて見たわ」


(……はぁ。精鋭の皆さんに触れられるのは自然だと思えるのに、女神皆様に囲まれると、どうしてこうもこそばゆいのでしょう……)


私は困惑しつつも、女神たちの慈愛に満ちた眼差しに、拒絶しきれない自分を感じていた。

天界の別荘と化した学院で、真白は今日も「生徒会長」としての責務を全うする。自販機や卓球台、蒼天ペイ——彼女が何気なく口にする提案は、女神たちの神力によって即座に具現化されていく。生徒たちの幸福を願う無垢な少女の願いは、結果として、神々すらもその魅力に抗えない「最強の箱庭」を完成させていくのである。

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