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共鳴する旋律、完成する神話

女神たちが通信を切断し、天界の視線が真白の一挙手一投足に集中する。精鋭たちが真白のために書き直した楽譜。それは、彼女の技術を補い、その内に秘めた繊細な情熱を引き出す魔法の紙片だった。真白が弓を弦に当てる。その瞬間、音楽室の空気が変わった。

音楽室:調和の産声


「……ふぅ。では、いかせていただきます」


真白が奏で始めたその曲は、彼女の小さな手に完璧に馴染んでいた。音の粒は宝石のように輝き、先ほどまでの「きぃきぃ」とした不協和音はどこへやら、魂を揺さぶる美しいメロディが音楽室を支配する。


「……! すごいです、この楽譜。学院の課題曲よりも、ずっと引きやすいです……!」


真白が目を輝かせて告げると、先鋭たちは顔を見合わせた。


プラチナブロンドの少女:

「……やはり真白様。世界にはまだ及びませんが、全国大会レベルの強豪校に匹敵する実力、確信いたしましたわ」


赤髪の少女:

「偶然選んだ曲でしたけれど、あなたにはこれ以上ないほど合っています。驚きましたわ」


茶髪の少女:

「あとは私たちが脇を固めれば完璧ね。真白様、主役はあなたですわ」


ボブの少女:

「ええ、私たちも演奏を合わせます。最高のステージにしましょう!」


ウェーブブロンドの留学生:

「Perfect. You are the star of this exchange meeting, Mashiro. Let's make it shine.(完璧よ。交流会の主役はあなた、真白。最高に輝かせてやりましょう)」


彼女たちは迷わずヴァイオリンを構え、真白の旋律に自らの音を重ねた。先輩と後輩が織りなす極上のアンサンブルに、音楽室の空気が熱を帯びる。


モニター越しに見ていた女神たちは、立ち上がって歓声を上げた。


調和の桃子(養護):

「見て! あの曲、今年度の全国優勝曲じゃない! 偶然選んだとはいえ、先鋭たちの直感は冴えているわね!」


創造の女神(担任):

「真白の演奏に、眷属たちが命を吹き込んだわ。これで彼女は間違いなく『芸術の天才』として周知される!」


知恵のソフィア(書記):

「ええ、彼女たちは真白の力を引き出し、完璧な舞台装置を作り上げた。これぞ『真白様を主役に』という完璧な脚本!」


美のヴィーナス(副会長):

「なんて美しい旋律……。神様が人間のお嬢様に混じってヴァイオリンを弾く姿、絵になりすぎるわ!」


勝負の女神(1年):

「先輩、全国優勝レベルの曲を弾きこなしてるっす! 交流会で人間どもがひっくり返るのが目に浮かぶっす!」


豊穣のデメテル(会計):

「これなら、喝采を浴びること間違いないわね!」


芸術の女神(2年):

「最高よ! 眷属と神の共鳴……これこそ私が求めていた芸術の極地だ!」


慈愛の女神(3年):

「真白ちゃんが楽しそうで、本当に良かったわ……」


龍神の翠(役員):

「良い音色じゃ! これで交流会は我らの圧勝じゃな!」

真白は知らない。自分が奏でている曲が、人間界の最高峰である「全国コンクール優勝曲」であることを。しかし、その知らぬ努力こそが、女神たちの計画を予定調和から「奇跡」へと昇華させていた。音楽室に溶け込む小柄な少女と、彼女を支える先鋭たち。真白は今、神という超越した存在ではなく、たしかに「蒼天女学院の生徒」として、光り輝く舞台へと踏み出そうとしていた。

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