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前世でハマった育成系エロゲのモブキャラに転生した ~主人公ハーレムを眺めたいので、自分を育てつつ主人公をサポートします~  作者: 秋之瀬まこと
第一章

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第14話 学年順位と図書室での語らい

 日曜日は早朝に日課のジョギングをしてからガッツリと掃除をして、午後は参考書を解いたあと、咲月に借りた異世界ファンタジーのラノベを読んで一日が終わった。


 そして迎えた月曜日。

 中間考査終了後からの教師陣の頑張りによって、テストの採点は全て終わり、総合点の上位五十位までが掲示板に名前が張り出されていた。


『1位 常陸院咲月 882点』


 堂々の首席に咲月の名前があった。


(う~ん、さすがは入試首席。平均で九十八点とかすげぇな……。で、俺は……?)


『5位 星崎陽介 837点』


 咲月から少し下に自身の名前を見つけた。


(おぉ~……手応えがあったとはいえ、学年五位か! 上出来すぎる結果だなっ!)


 やればできる。予習復習や自己学習を欠かさなければ、学力のステータスはしっかりと上がっていく。


 前世の記憶が戻った春休みから始めた自分育成の成果がちゃんと出ていることが、今回の中間考査の結果で確認できた。


 内心で満足げに頷いて、陽介は足取りも軽やかに掲示板から離れて教室に向かったのだった。


 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 その日の昼休み。

 昼食後、特に約束はしていなかったが図書室で陽介と咲月は顔を合わせていた。


「常陸院さん、学年一位おめでとう」

「ありがとうございます。星崎さんも五位でしたね」

「まぁ、結構頑張って勉強したからな」

「以前に本屋さんでお会いした時に参考書を買っていましたものね」

「ああ。でもあの参考書、そろそろ全部解き終わるから、新しい参考書を買おうと思ってるんだよなぁ。……あ、この間貸してもらったラノベ、読み終わったよ。凄く面白かった」

「まぁ、もう読んでくれたのですね!」

「タイトルで気になった作品だしな。冒頭からドタバタしてて、コメディ色強いのが個人的にツボだったなぁ」

「ふふっ、そうですね。主人公とヒロインの掛け合いも軽快で読んでいて楽しい気持ちになりますよね」

「その主人公もちょっと姑息っていうか、ゲスいところがあるんだけど、最終的には『くそっ、しょうがねぇなっ』って情で動くところもいいよな。ちゃんと主人公してくれてて安心するわ」

「あぁ、わかりますっ! 俗っぽい割にヘンなところでピュアだったり、人間味に溢れているといいますか……」


 そのまま陽介と咲月はラノベの感想で盛り上がる。


「あ、もうこんな時間か……さ、教室に戻ろうぜ」


 予鈴が鳴ったので、陽介が席を立とうとすると――


「あ、あのっ……!」


 咲月に呼び止められた。


「ん? どうかした?」

「また明日も……図書室で一緒に小説を読みませんか?」

「え、うん。それくらい全然いいぞ」


 咲月から思わぬ誘いを受けて、陽介は面食らいつつも頷いたのだった。


 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 その次の日から陽介と咲月は、昼食後に図書室で一緒に小説を読みながら過ごすようになった。


(う~ん……常陸院さん(美少女)と二人っきりのシチュは年頃男子としては嬉しいんだけど……。俺ってなんで常陸院さんに懐かれてるの?)


 休日に二人で出掛けるくらいには信用はしてもらっていると思っているが、咲月に気に入られるような行動をした覚えがない。


 それに陽介としては信司のハーレム計画の進捗状況の確認もしたい。


(まあ、まだまだ五月だ。ゲームだと高校三年間の中で各ヒロインのルート開放に必要なステータスを上げる。そしてデートやプレゼントを繰り返して好感度を上げて、任意のタイミングで告白するか、ヒロインからの告白を受けるか。そういう流れだ)


 中間考査の信司の様子を見るに、彼のステータスはまだまだ初期値に毛が生えたような状態だろう。

 告白イベントは当分先になるはずだ。


(前世の『フォーシーズンズ』のRTA(リアルタイムアタック)動画でも、さすがに一年五月に告白イベントを起こせた猛者もさはいない。夏休みに入って、一番のチョロインである春山葉瑠香(はるか)のデートイベントを起こせたのが最速だったはずだ)


 この世界はゲームシステムが生きているだけで人々が生きている現実世界だ。

 RTAなんかもできないし、告白イベントまでの猶予はまだまだある。


 陽介の見立てでは、状況が動く可能性があるのは早くて十二月のクリスマス。


(しばらくは常陸院さんとの時間を楽しんでもバチは当たらないよな……? 四季は今のところ隣の席だからステータス上げはそれとなく誘導すれば、ハーレムルートを目指せると思うし)


 咲月と過ごす時間を気に入っていた陽介は、自分自身に言い訳をするのだった。


 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 その日の放課後、叔父の喫茶店でバイトをして夕食の賄いをご馳走になって帰宅する陽介。


 日々のルーティンである予習復習と参考書での自主学習を終え、風呂に入る準備をしていると、信司からメッセージが届いた。


四季信司:『中間の答案用紙、親に見つかって怒られた……。気分転換で一緒に一狩り行かない?』

星崎陽介:『……勉強しろよww 今から風呂入るから、出たあとでもいいか?』

四季信司:『オッケー! 僕もちゃちゃっとお風呂入ってくるよ!』


 スマホを机の上に置く。


(ふぅ……ハーレムルート、大丈夫かぁ……?)


 一抹の不安が陽介の胸に残る。


(まあ、ハーレムルートはあくまでも俺の希望だしなぁ。……でもせっかく一夫多妻が容認されてる世界なんだから、できれば入って欲しいルートなんだけどな)


 その後、風呂から出た陽介は約束通り、信司と狩りに行く。


 結局、十二時を少し過ぎるまでモンスターを狩り続け、新装備を作るための素材を二人で集めまくったのだった。

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