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57.土骨は再戦する

土骨はひたすら光線(こうせん)と薙ぎ払い、叩き付けに最後の逃走さえ気を付けてればゴリ押しで勝てるモンスターです。

(鋼村 浅斗視点)


ムラザメさんから土骨との遭遇を聞かされた直後……


「ふむ……太陽ジジイさん、土骨の居場所は?」


「ふぉっふぉっふぉっ♪……バッチリ居所は捕捉しておるから安心せい」


「そうかい、それは良かった」


「ま、後はどうやって集合するかじゃが……幸運にも土骨が居るのは始まりの街付近じゃから何とかなるじゃろ♪」


……僕は太陽ジジイさんに発信器が示す土骨の居場所を聞き、そこへ集合する手筈を整えていた。


「あ、そうそう……忘れずにちゃんとSNSやら匿名掲示板やらにも情報を流してっと……」


「ふぉっふぉっふぉっ♪……アーサード坊、見た目に反してちゃっかりしとるのう?」


「まあ、土骨に恨みを持つ上澄みプレイヤーは結構多いから多少はね?」


「甘いと思っておったが、流石は大規模クランのトップじゃの~♪」


う~ん、相変わらず太陽ジジイさんは考えが読めないな~。


……多分、情報戦で太陽ジジイさんに本気を出されたら、僕なんて足元にも及ばないだろうに……


「とにかく、僕達も行くよ。……既に同盟や部下の皆にはメールを送っておいたし、向こうで合流出来るかな?」


「どうじゃろうな~?」


とまあ、そんなこんなで僕と太陽ジジイさんは始まりの街へワープした。


……ほんと、勝てると良いんだけどね……



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

(数分後、源徳 村雨視点)


『……という感じで僕と太陽ジジイさんが始まりの街へ来てから何分か経った訳だけど、僕が現在進行形で皆に共有し続けてる土骨の居場所データは役に立ってるかい?』


「おう、ちゃんと役に立ってるぞ!……ってか、俺とグロサリーヌは今もその情報の場所に向かってるんだがよ……これ、どんどん始まりの街へ近付いてねぇか?」


アーサードさんに土骨との遭遇を伝えてからどれだけ経ったか……


現在、俺とグロサリーヌはアーサードさんから共有され続けている発信器の位置を元に、土骨の追跡を行っていた。


……んだが、どうも土骨は始まりの街の方へ地面を掘り進めてやがった。


『ああ、そうみたいだね。……僕達はそろそろ土骨と遭遇しそうだ』


「他の奴等は?」


『既に合流済みだよ。……後は君達だけさ』


「そ、そうか……おい聞いてたかグロサリーヌ、ペース上げるぞ!」


「ハ~ッハッハッハ☆!……了解☆!」


こりゃマズいな……


このままじゃ、アーサードさん達が先に土骨とおっ始めちまう!


……グロサリーヌが居ねぇと、ユニーククエストの共同受注が出来ねぇのに!


「……って、ありゃ?」


「ん……主様、どうしたでございます?」


「いやな、ちょい先にアーサードさん達の姿が見えてるんだが……って、まさか!?」


「ムラザメ君、どうしたんだい☆!?」


俺は改めて、発信器の位置データを見る。


……間違いねぇ。


土骨の奴、少し後退して今の俺達が居る場所の真し


「ガッシャァァァァァァァァァァァン!」


ードゴォォォォォォォォォォォン!


「うぉぉっ!?」


たに居やがった!?


「ん……主様、某を舐めないで欲しいでございます」


「今はそんな事を言ってる場合じゃ」


「ムラザメさん、土骨が現れたよ!」


「アーサードさん!?……そこそこ距離あった筈なんだが!?」


真下から突き上げて来やがった土骨の攻撃は、影奇のお陰で回避した。


……その直後、そこそこ距離があった筈のアーサードさんに話しかけられてビクッとしたが。


けど、これでアーサードさん達がグロサリーヌ及び土骨と遭遇出来た。


ーピロリン♪


「おっ……うん、僕へ共同受注のお誘いが来たよ」


「そりゃ良かった!……他の奴等も問題なさそうか?」


「うん、概ね大丈夫そうだね。……それじゃあ皆、土骨討伐と行こうか!」


「「「「「「「「うぉぉぉぉぉ!」」」」」」」」


見れば、アーサードさんの後ろに続いていたプレイヤーは十人十色だった。


俺が知ってる面々だとZENOさん、"猫田森さん"さん、玉屋さん、太陽ジジイさん、ネカマレードさん、ヘビイチゴさん、ヴァルメリドさん、権座右衛門さん、乱打羽さん、賽子丁子さん、エンムスビ……


うん、何故かうちの面々も居るな。


後、やっぱり[機道兵団]は来なかったか……


「さあ行くよ!……【複製勇者・千本剣舞×羅貫螺旋×爆裂弾幕(パンクランチャー)×獅子奮迅×クラスターボムズ】!」


ーギュイン……ドッカァァァァァァァァァン!


とか思ってたら、アーサードさんが早速大技を放ってた。


「何度見ても、小生のユニークスキルを固定砲台として使うとは信じられぬな……【千本剣舞】!」


ーブン!ブン!ブン!ブン!ブン!


「皆、行くニャよ~!……【獅子奮迅】ニャ!」


ーブワッ……ブンッ!……ドォォォォォン!


ZENOさんは千本の剣を生成し、"猫田森さん"さんは獅子のオーラを纏った上で爪から飛ぶ斬撃を飛ばしていた。


……やっぱ、クランのトップ格は絵になるな……


加えて、まだまだ戦力は山程居る。


うん、これ勝ち確か?


なんて思ってたのも束の間だった。


ーゴゴゴゴゴ!


「ん?……また地震か?」


「ん……主様、土骨は目の前に居るでございますよ?」


「ハ~ッハッハッハ☆……嫌な予感がするね☆!」


えっと、現状を確認しよう。


対土骨同盟の一部が土骨と勝負を始めた中、謎の地震が発生しただ?


……嫌な予感がプンプンするなぁ?


「総員、土骨へ攻撃する準備はしつつ様子見に撤してくれ!……僕が思うにこれ、碌な事じゃなさそうだ!」


アーサードさんが他のプレイヤーへ注意を促していたが、明らかに何か起こる方が早い。


それを裏付ける様に、震源が近付いて来て……


ードゴォォォォォォォォォォォォォォォォン!


「キチチィィィィィィ!」


ーギィィィッチョンチョンチョン!


「えっ……キラーアントの大群にヒプシノスキリギリスだと!?」


……地面を突き破って現れたのは、先頭の1匹がヒプシノスキリギリスを頭部に乗せたキラーアントの群れだった。


あ~、しまったなこりゃ……


まさか、まだあそこにキラーアントの生き残りが居やがったとはな……


ーピロリン♪


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[オンリーワン・ユニークモンスターと遭遇]

個体名:ヒプシノスキリギリス・リベンジャー

種族名:ヒプシノスキリギリス進化個体

個体数:1匹

レベル:20

備考:復讐を誓ったヒプシノスキリギリス。

   命を削り、強力な魔蟲すら操る音を奏でる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ねぇ、ムラザメさん?……あのモンスター達と何があったか、僕に聞かせてくれないかい?」


「は、ははは……あいつ、復讐を誓ってやがる……」


確かにさっきはやり過ぎたが、それにしたって復讐まで誓っちゃったか……


……それはそうと、命を削る代わりに強力な魔蟲すら操る音を奏でるってどういう……


「キシャァァァァァ!」


ーブンッ!……ピロリン♪


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[レアモンスターと遭遇]

種族名:キラーマンティス・バーサーカー

個体数:1匹

レベル:100

備考:狂暴化した巨大カマキリ。

   前脚の鋭い鎌で敵を切り裂く。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「「「チッチッチ……」」」


ーブンブンッ……ピロリン♪


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[レアモンスターと遭遇]

種族名:ハンマードラゴンフライ・バーサーカー

個体数:3匹

レベル:80

備考:狂暴化した巨大トンボ。

   腹部のハンマーで敵を叩き潰す。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「プワァァァァァ!」


ーバサバサバサ……ピロリン♪


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[レアモンスターと遭遇]

種族名:バットセンチピード・バーサーカー

個体数:1匹

レベル:150

備考:狂暴化した巨大飛行ムカデ。

   脚の代わりに生えた飛膜で空を飛ぶ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あ~、うん、そういう……」


「ハ~ッハッハッハ☆……敵が増えたよ☆!」


レアモンスター3種盛りとかマジか……


ただ、最高レベル150でこの魔境に挑むのはいくら何でも無理だぞ?


「これ、収拾つくのか?」


「……取り敢えず、ヒプシノスキリギリスはボク様に任せて、ムラザメ君は土骨を頼む☆」


最初(ハナ)からそのつもりだ。……ほんと、嫌になるな……」


今度は上澄みプレイヤー群vs土骨vs虫型モンスター群の三つ巴かよ……


……ってか、巨大な虫と巨○兵モドキとかモロにあの映画みてぇな絵面になってんな……


「……ムラザメさん、面倒事を引き連れて来たんだからキビキビ働いてね?」


「分かってる、アーサードさん……これに関しちゃ俺達も来るとは思ってなかったんだがな……」


「言い訳無用、口より手だよ」


「……はいはい」


本っ当にカオスな風景になりやがって……


これ、本当に勝てるのか?


そう、俺は思わずに居られなかった……

ご読了ありがとうございます。


キリギリス、ただでは折れません。


気が向いたらいいね、ブックマーク登録してくれるとありがたいですが、あくまでも気が向いたらで大丈夫です。


後、皆様がどんな事を思ってこの小説を読んでいるのか気になるので、感想くださるとありがたいです。

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