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55.グロサリーヌは仕込んでる

う~ん、上手く書けないな~……

(源徳 村雨視点)


……いったい、どれだけ爆走しただろうか。


「ハ~ッハッハッハ☆!」


「うおぉぉぉぉぉぉぉ!?」


「ん……」


「「「「「「カチカチ!」」」」」」


ードドドドドドド!


俺達の背後に迫るのは、大量のキラーアント。


対して前方から来る敵影は無し……


うん、こりゃ嵌められたな。


「ふむ、ムラザメ君も気付いたかい☆?」


「流石にな!……いくら何でも前から敵が来なさ過ぎるし、何より奥へ進んでるんだから普通は前からキラーアントが来る筈だろ!」


俺達が気付いた違和感……


それは、最初から存在した。


……いくら何でも、前から敵が来なさ過ぎるのだ。


本来なら蟻達の女王が居るであろう、奥へ奥へと進んでいるにも関わらず、だ。


「ふむふむ☆……つまり、これはどういう事を意味しているのかな☆?」


「分かってんだろ?……俺達は、キラーアントに嵌められたんだよ!」


恐らく、この先には何もねぇ。


キラーアント達は俺達を集団で追いながら、その行き先を危険がねぇ場所へ誘導したってとこか……


クソが、虫のクセに頭が良いなぁ!


「ならば、どうするのが最善だろうね☆?」


「それだがよ……グロサリーヌ、特別に爆発の使用を解禁してやる!」


「え、良いのかい☆!?」


「……こんな(コロニー)だ、爆発させりゃ別の道にでも通じるだろ!」


ぶっちゃけ、これに関しちゃ賭けに近い。


寧ろ、余計な蟻まで引き寄せちまうかもな。


けどよ……


「もし、通じなかったら☆?」


「その時はその時……ってか、どうせこのまま蟻共から追われ続けてたって死んでリスポーンする可能性が高い訳だし、単純に生き残れる可能性がある方に賭けるってだけの話だ!」


こっちの方が、生き残れる可能性も高い。


そう、俺は判断した。


「そうかそうか☆……だが、その前に終着らしい☆」


「へ?……って、やっぱ行き止まりか!」


ここからどうにかグロサリーヌに爆発を起こして貰おうと思っていた矢先、俺達は行き止まりにぶち当たった。


……ここに狙って誘導していたとなると、本当にこの蟻共は賢いとしか言えねぇな……


と、そんな中でグロサリーヌはというと……


「とはいえ、安心したまえ☆……既に仕込みは終えているからの【クラスターボムズ】☆!」


ードカドカドッカァァァァァァァァァァァァン!


「「「「「「カチカチ!?」」」」」」


……本当に、たいした事でもない様に【クラスターボムズ】を発動した。


って、ちょっと待てぇ!


「は?……まさかとは思うがグロサリーヌ、ここに来る道中で()()()()()()()()()()のか?」


「てへぺろ☆」


「て、てへぺろってお前なぁ……」


何をどうしたかは知らねぇが、(コロニー)の中で【クラスターボムズ】を起爆したらしい。


……で、こっからどうするつもりだ?


「ま、過ぎた事は仕方ないさ☆……それより影奇君、そろそろ崩落するだろうからボク様とムラザメ君を守ってくれるかな☆?」


「ん……了解でございます……」


ーぐにゃり


「うおっ!?」


グロサリーヌが影奇に俺達を守るよう指示すると、影奇は何やら俺達を包み込む様に変形した。


「ハ~ッハッハッハ☆!……駄目だよムラザメ君、自分の相棒のポテンシャルはちゃんと把握しておかないと☆」


「こ、こんな事も出来たのか……」


「……さて、無駄話も良いけど頃合いだ☆」


ーゴゴゴ……ザザァァァァァァァ!


「っ!?……何か、崩落に巻き込まれてねぇか!?」


一応は影奇に包まれているからはっきり分からないとはいえ、どうも外では崩落が始まったらしい。


……もっとも、影奇に包まれている俺達は何故か無事だったが。


んで、しばらく揺れが続いた後……


「ん……主様、無事に下まで落ちたでございます」


「え、下まで?」


「おやおや☆……どうも最下層まで崩落したらしいけど、これキリギリス達は生きてるかな☆?」


……まさかの最下層まで落下しちまった事を聞き、俺とグロサリーヌは顔を見合わせる。


下手すりゃ、蟻&キリギリスと共に生き埋めだ。


「ん……えっとその、蟻は生きてるでございます……キリギリスは分からないでございます」


「……影奇、まず少しだけ外を見せてくれ」


「ん……承知したでございます」


とにかく、優先すべきは現状の把握だ。


なので、俺は真っ先に外の様子を覗き見しようとした訳なんだが……


「「「「カチカチ……」」」」


「カチ……カチ……」


ーピロリン♪


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[ボスモンスターと遭遇]

種族名:キラーアント (女王個体(クイーン))

個体数:1匹

レベル:100

備考:キラーアントの女王個体。

   死ぬまで卵を産み続けるだけの存在。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ひぇ……女王、死にかけてんじゃねぇか……」


外を覗いて見えたのは、よりにもよってキラーアントの群れに囲まれた女王個体の姿。


しかし肝心の女王個体の状態はといえば、キラーアントの卵で丸々と膨れていたであろう腹部が崩落した土砂や岩石によって潰され瀕死といった酷い有り様であり、俺達が放置しておいてもすぐに死ぬのは明白だった。


……まあ、偶然にも倒せてしまった女王個体についてはそんな感じだとして、だ。


「……ムラザメ君、目的のキリギリスは何処にも見当たらないね☆?」


「あ~、とっくに土砂に潰されたとか?」


「それならそれで、討伐完了を知らせるアナウンスが通知される筈さ☆……それが未だ来ていないとなれば☆……」


「まだ存命、か……にしてもここ、えらく広い空間だな?」


辺りを見渡せば、ここは結構な広さと高さがある洞穴といった場所だった。


恐らく、蟻共が巣を掘ってる途中で見つけたんだろうが……(コロニー)の崩落で女王が死ぬ様な作りにするとか、あんまり建築方面には明るくねぇらしい。


……って、そんな事はどうでも良い。


キリギリスは何処に居るん……


ーギィィィィィィィッチョン!


「「「っ!?」」」


……今の音。


虫のアレを鳴き声と言っても良いなら、確かにこれはキリギリスの鳴き声だった。


でも、キリギリスなんて何処にも……


「んっ!?……主様、キリギリスを見つけたでございます……」


「おう何処だ?……今は蟻共も混乱してるから良いが、落ち着いたらすぐにでも集まって来ちまうんだから早く教えろ!」


「ん……女王個体の潰れた腹部周辺で、ピョンピョン跳んでる緑色の豆粒みたいなのが見えないでございますか?」


「…………は?」


俺は、急いでそこを見た。


すると……


ーピロリン♪


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[オンリーワン・ユニークモンスターと遭遇]

個体名:ヒプノシスキリギリス

種族名:キリギリス変異個体

個体数:1匹

レベル:10

備考:突然変異でモンスター化したキリギリス。

   前翅から鳴らす音で他の虫を操る。

   体のサイズはモルモット程度。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「……………………え、マジか」


「意外なタイプが来たね☆……」


「ん……」


俺としちゃ、てっきりキラーアントと同じで化物サイズのキリギリスが来るとばかり思ってたんだが……


え、モルモットサイズ?


そりゃ元のキリギリスに比べたら大きくなってるが、モンスターとしては小さいにも程があるぞ。


「しかも、レベルが10って……」


「攻略推奨レベルの300は、キラーアントの大群をどうにか出来るレベルの目安だったみたいだね☆」


「ん……弱そうでございますし、さっさと倒すでございますか?」


「そうだな……グロサリーヌは?」


「ボク様も異論ないかな☆……」


レベル10でモルモットサイズのキリギリス……


そこまで苦戦しそうじゃねぇし、影奇にキラーアントを片付けて貰った上で倒すとするか……


……等と、呑気に考えていたのが悪かったのだろうか。


ーゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!


「あ?」


「へ☆?」


「ん?」


突然、辺り一面が激しく揺れ始めたのだ。


「ま、まさかまた崩落か!?」


俺は、2度目の崩落を疑った。


しかし、現実はそうじゃなかった。


「……違う、震源は壁の向こう側だ☆!」


「ん……となると、もしや……」


ーゴゴゴゴゴ……ドゴォォォォォォォォォォン!


「ガッシャァァァァァァァァァァァァァン!」


……………は?


いや待て、震源が近付いて来たかと思えば、土骨が洞穴の壁を突き破って現れただ?


……いや何で?


「なぁ、今日って厄日だったのか?」


「は、ハ~ッハッハッハ☆……どうしてこうなった☆?」


「ん……グロサリーヌ様が受注したユニーククエストに惹かれたんでございましょうか?」


「ガッシャァァァァァァァァァァァン!」


後はキリギリスを倒すだけだってのに、まさかの乱入者が邪魔して来るとか……


とんだ厄日だな!


「ハァ……取り敢えず、発信器付けるか……」


「いっその事、ここで倒してしまっても構わないんじゃないかな☆?」


「ん……それは無謀でございます……」


さ~て、どうしたもんか……


俺達3人vsヒプノシスキリギリスが束ねるキラーアントの大群vs土骨の三つ巴とか地獄だぞ?


……ほんと、こりゃ冗談抜きにどうやって凌ぐべきなんだ?

ご読了ありがとうございます。


はい、土骨も乱入します。


気が向いたらいいね、ブックマーク登録してくれるとありがたいですが、あくまでも気が向いたらで大丈夫です。


後、皆様がどんな事を思ってこの小説を読んでいるのか気になるので、感想くださるとありがたいです。

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