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42.アーサードは討ち取る

今日の更新はこれが最後です。


(※2026/06/20に窮奇討伐の通知を追加)

(鋼村 浅斗視点)


「GRRrrrrrrrrrryAAAAAAaaaaaaa!」


ーブンッ!ブンッ!


「うわっ……遂になりふり構えなくなって首を直接振り回し始めた!?」


窮奇が影奇と同化してから、更に何時間も経過した頃合いだろうか。


あれから僕達は何度かブレス攻撃に巻き込まれて死んだんだけど、すぐにリスポーンして再び戦場に戻るを繰り返して戦闘を継続していた。


……やっぱり、何度死んでもデスペナルティがないのは大きいね。


「GRRrrrrrrrRRRRYAaaaaaAAAA!」


ードシィィィィィン!ドシィィィィィン!


「窮奇、君も余裕がなくなったか……でも、手足や尻尾をバタつかせたところで僕達はまた舞い戻るだけだって言ってるだろ!」


僕は飛んでいるとはいえ、首振りやブレスに巻き込まれたら死んでしまう。


……けれど、プレイヤーの特権として何度だって蘇って戦える。


「GRugaAAAAAaaaaaaAAAAAAaaaAAAAA!」


ーボゴォォォォォォォォォォォォォォォォォ!


「「「「「「おんぎゃぁぁぁぁぁ!?」」」」」」


あ、またブレス攻撃でプレイヤーが大勢リスポーンした……


でも、僕達は止まらないよ!


「ふぅ……【複製勇者・千本剣舞×羅貫螺旋×爆裂弾幕(パンクランチャー)×獅子奮迅×クラスターボムズ】!」


ーギュイン……ドッカァァァァァァァァァァァン!


「【一子相伝・神切一刀流】でござる!」


ーブンッ!ザシュッ!


「ハァ……ハァ……もう俺の中じゃ童貞喪失ハイは終わってるんだが!?」


ーブンッ!ザシュッ!ブンッ!ザシュッ!


「も~、言い訳は良いんで口より手を動かすのを優先して欲しいデッス!……【砕岩打槌】デッス!」


ーブンッ!……ドゴォォォォォン!


「チェストォォォォォォォォォ!……おっと、エンムスビ殿もここに……奇遇でごわすな!」


ーブンッ!……ドゴォォォォォォォォォォォン!


「おらおらおらァァァァァァァァァァァ!」


ーブンブンブンッ!ドガドガドガドガドガドガッ!


「きゃひゃひゃ♥️!……人がいっぱい殺意もいっぱ~い♥️!」


ーザシュザシュザシュ!


「もう徹夜ハイですわ!……【羅貫螺旋】!」


ーギュルギュルギュルルル!


「あ~眠ぃ……もう俺様寝てぇ……【黒洞天斧ブラックホールアックス】!」


ーキュルキュルキュル……ドゴォォォォォン!


「笑えや笑え!……【爆笑花火】の強制割合ダメージを食らえってんだ、べらぼうめぇ!」


ーヒュ~……ドォォォォォォォン!


「ハ~ッハッハッハ☆!……芸術が爆弾投下からの【クラスターボムズ】付与な事ぐらい、アルケニカ王国じゃあ常識なんだよ☆!」


ーポイポイポイッ……ドカドカドッカァァァァァン!


「GrrRRrrrrrrRRRrrYAAAAaaaAAAaAAaa!?」


「……もう袋叩きというのすらも生易しい状態になってるね……」


攻撃が通る様になってから、ずっとイベントエリアに居るプレイヤーの大半から攻撃を続けられた窮奇はもう限界そうだった。


背中から生えた1対の巨大な翼はボロボロになり、全身も傷だらけ……


口からはブレス以外に大量の血液が流れ、動きもより鈍重になっていた。


……………要するに、窮奇の死期は近い。


「GrrrRRrR……」


「……窮奇、君はもう限界そうだね……介錯、つけてあげようか?」


「GrrrRRRAAAaaaaaaa!」


ーキィィィィィン!


「……そうか、断るのかい……ほんと、敵として天晴れな相手だよ……」


例え恐怖心を取り戻し、致命傷スレスレのダメージすら入る様になっても……


自ら死ぬのは、プライドが許さないか。


ここまで痛々しい姿になってなお、王としての威厳を大事にするのは敵として天晴れだね……


……ならば、その最期も派手なものにしよう。


「グロサリーヌさんは道化竜に花火の中での死を与えたらしいけど、僕の考えは違う。……やっぱり悪竜の最期ってのは英雄の手で華々しく討たれるものじゃないとね?」


「GrrrrRRR……」


悪竜……


これは人間側の認識でしかないとはいえ、暴君と呼ばれるぐらいだから竜の中でも善って訳じゃないだろう……


それでも僕は、窮奇に華々しい死を与えよう。


「[聖剣カリバール]……これが僕達の戦い方であり、仲間と共に巨悪を討つ戦法だ……そのやり方を、否定はさせないよ?」


ーキラリン……


「thu!?……GrrrrRRRGaaAaAaaaaaAAAAA!」


「……[聖剣カリバール]、遂に僕を認めてくれたか」


[聖剣カリバール]が遂に僕を認めてくれた気がしたと同時に、脳内にとある技の名が浮かんだ。


が、敵も待ってはくれなさそうだ。


「GrrrrRRRAAAaaaAaAAaAAaAaaaAAaA!」


ードシィィィィィン!ドシィィィィィン!


「ふぅ……[聖剣カリバール]拘束術式全解放……巨悪を葬り去れ、【聖なる剣は闇を祓う(カリバール・ネメシス)】!」


ーピカ~ン!………キラキラキラ……


勢い良く全身を動かして突進して来る窮奇に対する様に、僕は頭に浮かんだ技名を唱えて[聖剣カリバール]を天に向けて構えた。


すると[聖剣カリバール]が光り輝き、その刃が空高く伸びたのだ。


そして……


「GrrrrRRRGAAAaaaAaaaaAaaaaaAaAaAa!」


ードシィィィィィン!ドシィィィィィン!


「すぅ……僕の勝ちだ、窮奇!」


ーブゥゥゥゥンッ!……スパッ!……ドォォォン!


僕は伸びた刃を横にして振るい、()()()()()()()()()()()


……それは何度も僕を倒し絶望させた相手の最期とは思えない程、あっさりとした死に様だった……


ードシィィィィィィィィィィン!……ピロリン♪


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[悪逆の暴君竜 窮奇を討伐しました]

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「…………………………へ?」


「…………………………あ、勝ったのか?」


「…………………………え、マジで?」


「「「「う、うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」」」」


他のプレイヤー達もすぐには状況を察せなかったみたいだけど、しばらくすると全員が喜び始めた。


ースタッ……


「……これで、僕の因縁も終わりか……」


「ハァ……ハァ……アーサードさん、やったな……」


「……ムラザメさん、寝たいならもうログアウトした方が良いよ?」


「そ、そうだな……報酬は、起きた後に確認しとくか……あ、もう朝の7時じゃねぇかクソが……」


そう、今は朝の7時だ。


……イベント期間が1週間だったものが2日目の朝に終わってしまったのは、果てして良かったのか悪かったのか分からないけど……


唯一分かるのは、丸一晩徹夜したせいで僕含め全員の思考がちゃんと働いてないって事だけだった。


「………うん、僕も報酬確認は後回しにして少しだけ寝ようかな……」


多分、大きな活躍をしたプレイヤーには[指南書]や[魔導書]が貰えるだろうし……


……流石に窮奇の[召喚書]は無理だろうけどね。


「ふぁ~……それじゃあ僕もログアウトしようかね……」


雑魚ドラゴン達が撤退し、他のプレイヤー達も次々とログアウトする中、僕も静かにログアウトして眠りについた。


……さて、次にログインした時にどうなってるか、今から楽しみやら不安やら……zzz……



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

(源徳 霞視点)


「zzz……zzz……」


ーピロロロロ!ピロロロロ!ピロロロロ!


「zzz……う~ん……何の用なのだよ、こんな朝っぱらから吾輩に……」


う~む……


こんな朝っぱらからスマートウォッチに電話がかかって来るとか……


いったい何の用なのだよ?


ーピッ!


『あ、霞さん!……ようやく繋がりましたよ!』


「何なのだよ、こんな朝っぱらから……」


『それどころじゃありません!……窮奇が……窮奇がぁぁぁぁぁ!』


ふぅ……


こいつは確か、〘厄災のアルケニカ〙運営チームの1人だった筈……


……いや、窮奇は良いから何がどうしたのだよ!


「窮奇窮奇煩いのだよ!……まさかあの理不尽の塊みたいな竜が2日目で倒された訳でもないだろうに、本当に何をそんな慌てて……」


『そのまさかで倒されたんですよ!あの理不尽の塊みたいな窮奇が!ほんさっき!』


「………………は?」


ーボトッ……


窮奇が……倒された?


本気で言ってるのかよ?


あの理不尽の権化、歩く厄災が?


……吾輩の、最高傑作の1つがこんなに早く?


『霞さん?霞さ~ん!?』


「あり得ない……あり得てはいけないのだよ……だけども吾輩がプレイヤー側へ手を加える訳にも……ぐぬぬぬぬぬぬぬぬ……」


ああ、しばらく現実逃避したいのだよ……


まさか、プレイヤーがここまでとは……


……見誤ったのだよ……


『霞さん……』


「……悔しいのだよ……でも……同時に面白くも感じるのだよ……」


悔しさに涙を流しつつも、今の吾輩の口角は上がっていたのだよ……


だって、吾輩の最高傑作を倒せるという事は……この先のゲーム運営も面白くなる可能性が高いのだから……

ご読了ありがとうございます。


ああ、もっと華々しい決着を書ける程の文才が欲しい……


気が向いたらいいね、ブックマーク登録してくれるとありがたいですが、あくまでも気が向いたらで大丈夫です。


後、皆様がどんな事を思ってこの小説を読んでいるのか気になるので、感想くださるとありがたいです。

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