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4.ムラザメはリスポーンする

このゲームは、作中世界でも評価が難しい扱いになってます。

(源徳 村雨視点)


で、十数分かけて街の東門から外に出た訳だが……


「うん……俺の目が正しければ、辺り一面の地面が穴ぼこなんだが……」


「私にもそう見えてマッス。……どんな戦闘がここで繰り広げられたんデッスかね……」


……街を囲む防壁の外に出た俺達が見たのは、辺り一面に広がる穴ぼこの地面だった。


「……ま、悩んでても仕方ねぇし、さっさと行くか」


「そうデッスね……多分、今はチュートリアル中なんで他のプレイヤーとは隔離されてる筈デッスし……」


「そうじゃねぇと終わりだろ」


「……同感デッス」


こんな穴ぼこな地面になる程だ。


これがチュートリアルじゃなかったら命はなかっただろう。


「そういや、チュートリアルの内容はモンスターの討伐ってなってるが……これ、放っておいたら勝手に出て来てくれるって事か?」


「だと思いマッスよ?」


そんな風に呑気にチュートリアルの内容に関する会話をしながら前へ前へと進んでいると……


「「キュイィィィィィィィィィ!」」


ーピョン!ピョン!


「「ふぁっ!?」」


ータッ!


前方にかろうじて残っていた草むらから、2つの白い塊が飛び出して来たのだ。


と、そんなタイミングで……


ーピロリン♪


「ん?……何か表示されたぞ」


「私もデッス!」


白い塊を前にしながら、俺は目の前の空間に表示された画面を見る。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[モンスターと遭遇]

種族名:キラーラビット

個体数:2羽

レベル:1

備考:獰猛な兎のモンスター。

   鋭い前歯で獲物の首を噛み切る。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「キラーラビット、直訳して殺人兎か……」


「何か物騒な事が書かれてマッス!」


見るからに素早さに秀でたモンスターで、首を噛まれたらアウト、と……


なら、やる事は1つだけだ。


「すぅ……さあ、来るなら来い!」


「え、何で首を無防備に晒してるんデッ……」


「キュイィィィィィィィィィ!」


ーピョン!


……俺が敢えて首を無防備に晒せば、キラーラビットの片割れは一目散に俺の首へと直進して来た。


で、敵がジャンプしたタイミングでダガーナイフの刃を外向きに横倒しにした状態で首の前へ掲げれば……


「さっさと自滅しやがれ!」


「キュイッ!?」


敵も気付いたみてぇだが、もう遅い。


「死ね」


ーブスッ!


「ギュイッ……」


キラーラビットの片割れは自分からダガーナイフの刃に刺さる形で絶命した。


……流石はチュートリアルの相手、驚く程の雑魚だ。


そして、今のでエンムスビも倒し方を思い付いたらしく……


「キュ……キュイィィィィィィィィィ!」


ーピョン!


「ふぅ……タイミングを合わせて木槌を振り下ろしマッス!」


ードンッ!ゴキュッ!


「ギュォ……」


ードサッ……


エンムスビの方へと飛び出したキラーラビットは、エンムスビがタイミング良く振り下ろした木槌によって頭蓋骨を粉砕されて死んだ。


すると……


ーキラキラキラ……


「お、聞いてた通りキラーラビットの死体がどっちもポリゴン化したぞ」


「こういうところはゲームっぽいんデッスよね!」


俺達が倒したキラーラビットの死体がどちらもポリゴン化し、後にはドロップ品として[キラーラビットの毛皮]と[キラーラビットの肉]が残っていた。


「……これ、売ったらどれだけの儲けになるだろうな?」


「う~ん、大した儲けにはならない気がしマッス」


「だよなぁ……」


「次はもっと高そうな獲物を倒したいデッスね~」


とまあ、俺達はドロップ品を吟味しながら呑気に会話に興じていた。


……が、この時の俺達は忘れていた。


今まで俺達が無事だったのは、チュートリアルだったからという事を。


加えて直後……


ーピロリン♪


「「ん?」」


俺とエンムスビに、とある通知が入った。


その内容は……


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[モンスターを討伐]

[レベルが2に上がりました]

[これにてチュートリアルを完了とします]

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


……そう、書かれていた。


「「……あっ」」


通知の意味を瞬時に理解した俺とエンムスビは、すぐに辺りを警戒し始めた。


のだが……


「ギュイィィィィィィ!」


ードシィィィィィィィィィィィィン!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[オンリーワン・ユニークモンスターと遭遇]

個体名:メテオラビット

種族名:キラーラビット変異個体

個体数:1羽

レベル:90

備考:硬い外殻と強靭な脚力を持つ変異個体。

   掠っただけでも命はない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ブルモォォォォォォォォォ!」


ーバコォォォォォォォォォォォォン!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[オンリーワン・ユニークモンスターと遭遇]

個体名:メテオブル

種族名:キラーブル変異個体

個体数:1頭

レベル:90

備考:硬い外殻と強靭な脚力を持つ変異個体。

   掠っただけでも命はない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「カァァァァァァァァ!」


ードカァァァァァァァァァァァァン!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[オンリーワン・ユニークモンスターと遭遇]

個体名:メテオクロウ

種族名:キラークロウ変異個体

個体数:1羽

レベル:90

備考:硬い外殻と強靭な羽を持つ変異個体。

   掠っただけでも命はない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「「……へ?」」


多分、チュートリアルの終了と共に他プレイヤーと同じサーバー?へ飛ばされたんだろうが……


……その瞬間に来たのは、3体のオンリーワン・ユニークモンスターとの遭遇通知……


だけではなく……


「くっ……ボク様の辞書に敗北の2文字はないというのに何だこのザマは☆!」


ーピロリン♪


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[ユニーククエスト受注者と遭遇]

受注者名:破滅ヶ原☆グロサリーヌ

受注者レベル:30

クエスト名:対決、メテオ三連星!

攻略推奨レベル:300

報酬:隕石兎の外殻×1

   隕石牛の外殻×1

   隕石烏の外殻×1

   【トリプルメテオ】の魔導書×1

[クエストの共同受注を申請しますか?]

  ▷はい   いいえ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


……という通知まであった。


しかし、それを詳しく調べる暇もなく……


ードシィィィィィィィィィィィィン!


ーバコォォォォォォォォォォォォン!


ードカァァァァァァァァァァァァン!


「え、これどういひでぶっ!?」


「ん?何か言いマッシひゅっ!?」


……俺達は、3種類のオンリーワン・ユニークモンスターによる攻撃の余波を受けて死亡判定を食らい、リスポーンする羽目になってしまったのだった……







その後……


「……さて、俺達が得た情報をおさらいするか」


「そうデッスね……」


噴水広場でリスポーンした俺達は、その場で即座に情報の振り返りを始めた。


「まず、チュートリアルで得たアイテムは……やっぱりデスペナルティでロストしてるな……」


「まだ死んだ場所に落ちてるかもデッスよ?」


「だったらエンムスビは取りに行けるか?」


「いえ、無理デッス!」


まず、ドロップ品はロスト。


「ただ、武器と防具は聞いてた通り無事と……」


「このゲームが装備までロストするタイプじゃなくて本当に良かったデッスよ」


次に、武器と防具は無事。


これは〘厄災のアルケニカ〙において、装備中の武器及び防具は死んでもロストしない仕様となっているからこそだ。


「で、最後に通知の件だが……どうも、あの3体のオンリーワン・ユニークモンスターは破滅ヶ原☆グロサリーヌとかいうプレイヤーが受注したユニーククエスト関係のモンスターらしいと……マジでふざけんな!」


破滅ヶ原☆グロサリーヌってのは、多分あの時に一瞬だけ声が聞こえたプレイヤーだろう。


姿は見えなかったが、リアルと性別を変えてない限りは女性で間違いなさそうだ。


……んで、そいつが受注した高レベルのユニーククエストに、俺達は巻き添えを食らったと……


「む、ムラザメさん?」


「ってか、レベル30で攻略推奨レベル300のユニーククエスト受けてんじゃねぇ!もっと実力差を理解しやがれよな!?」


「お、落ち着いて欲しいデッス!」


「いいや、落ち着けねぇ!……こうなったら、あのプレイヤーがここにリスポーンするまで待ってやらぁ!」


そうして、俺はあのプレイヤーに1発ぶちかまそうと思い待ち続けたが……


……結局、その後どれだけ経ってもそれらしきプレイヤーがリスポーンする気配はなかった。


「……来ないデッスね……」


「そうだな。……こりゃ逃げ切ったか、予め別の場所をリスポーン先として設定してたかのどっちかだろうな……」


「勝ったかもしれマッセんよ?」


「もしそうなら、邪魔なオンリーワン・ユニークモンスターが居なくなってくれて嬉しいんだがな……」


あり得ねぇだろうな~……


だってあのレベル差だぞ?


何がインフレしまくってるだ。


普通に格差生まれてるじゃねぇか!


「……今日はもう終わりにしマッスか?」


「賛成だ。……明日やるかは知らんがな」


「えぇ~……」


「だってこれ、楽しいか?……いやまあ、エンムスビは楽しいんだろうけど……ま、今日はもうログアウトだ!」


「ぶぅ~!」


と、そんなこんなで俺達は〘厄災のアルケニカ〙からログアウトし、リアルでの日常に戻った。


……明日やるかは、本当に知らねぇ。

ご読了ありがとうございます。


流石に最初の街付近はそこまで壊れてません。


気が向いたらいいね、ブックマーク登録してくれるとありがたいですが、あくまでも気が向いたらで大丈夫です。


後、皆様がどんな事を思ってこの小説を読んでいるのか気になるので、感想くださるとありがたいです。

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