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14.乱打羽はカチ込む

サクサク進めます。

(源徳 村雨視点)


「おらァ!カチコミじゃァ!」


「「「「っ!?」」」」


さて、あの後に全員でユニーククエストを受注した俺達は、捕縛した密売人のチンピラ共から聞き出した根城(アジト)の廃倉庫へとカチコミをかけていた。


……主に乱打羽さんが先行していたが。


「……げっ!」


「誰だあんた等!」


「潰せ!」


「返り討ちにしてやれ!」


ーピロリン♪


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[敵対NPCと遭遇]

種族名:人間 (チンピラ)

人数:27名

レベル:15~21

備考:街に居座るチンピラ。

   小規模組織の構成員。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


お、この表示って敵対NPC相手でも出るんだな。


……って書いてる内容はお世辞にも良いとは言えねぇが。


「おうおう命知らずのチンピラ共が、威勢だけはご立派じゃねぇかァ!」


「……よし、俺達もやるか!」


「ハンマーで頭蓋骨陥没させてやりマッス!」


「ハ~ッハッハッハ☆!……可能な限りは善処しようかな☆!」


「……これでも四大クラン所属なので、僕の事は気にせず頑張ってくれたまえ!」


チンピラ共はナイフや鉄パイプなんかで武装していた。


……対して俺達は、最低限の武器は持ってるとはいえ、だ……


俺はダガーナイフ、エンムスビは木槌、グロサリーヌは小さな魔法杖、そしてウサちゃんさんは布で鞘ごとグルグル巻きにされた両手剣で、乱打羽さんに至っては素手だった。


せめて司教杖みたく、聖職者が武器として行使しそうな杖でも持ってくれてりゃ絵面は良かったんだが。


なんて、思ってたら……


「チンピラ共、これだけは言っといてやらァ!……オレを舐めんじゃねェェェェェェェェ!」


ーダンッ!……ベギッ!


「ぐほっ!?」


……乱打羽さんは勢い良くジャンプすると、チンピラの1人へと派手な飛び蹴りをかましたのだ。


「今だ!チンピラ共が俺達より困惑してやがる!」


「どんどん潰しマッス!」


ードンッ!


「ぐほっ!」


「ほらほら☆!ここまでおいで☆!」


「こら待て!」


「……すまないが、ひとまず大人しくしてくれ!」


ードンッ!


「がっ!」


そこからはもう、蜘蛛の子を散らした様に困惑し続けるチンピラ共を、俺達がひたすら潰し続けた。


まず、どいつもこいつもレベルは俺達より下。


その上、敵さんはこの場に居る大半が味方のため大立ち回りも難しい。


という訳で、こちらは適度に相手を錯乱させつつ思いっきりぶん殴ってやれば相手はすぐに沈んだ。


……ってか、乱打羽さんに至っては1人一撃のペースでチンピラ共を沈めてやがったよ……


ただまあ、そうしてチンピラの人数が順調に減って10人を切った辺りだった。


「チッ……やはり此方の部下では、貴様等をどうこうするのは無理な話か……ケケケッ!」


ータッ……タッ……タッ……


何やらチンピラのボスらしき男が、廃倉庫の奥に広がる暗闇から姿を現したのだ。


ーピロリン♪


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[賞金首と遭遇]

個人名:バルボリック

種族名:人間 (チンピラ集団のボス)

人数:1人

レベル:30

懸賞金:8万G

備考:チンピラの小規模組織を統べるボス。

   典型的な小悪党。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「……テメェがバルボリックかァ……」


賞金首として通知に表示された情報を見る限りは、強くもないが決して弱くもないという中途半端な敵としか思えなかった。


……それでも、俺やエンムスビよりは強かったが。


しかし、敵はそれだけに終わらず……


「おのれ……私が次の商売へ移ろうとしているタイミングで襲撃を仕掛けて来るどなんて、タイミング最悪でゲス!」


「ん?……えっと何々、プレイヤーネームはゲスパニール……って、例の僧侶ジョブのプレイヤーか!」


バルボリックに続いて現れたのは、頭上にプレイヤーネームが表示された痩せこけた男……


……その名は、ゲスパニールとなっていた。


「へェ~、早くも大ボスのお出ましってかァ……おい愚弟共ォ!……オレなんか気にせず周りのチンピラ共を片付けとけェ!」


「分かったよ、姉さん!」


「ふん、返事が早くて良いぜェ……で、テメェ等でオレの相手をしてくれるってのかァ?」


「ケケケッ!……その通りだが、周りの奴等が邪魔だなぁ……って訳でリリメア、獲物が来たぜ~!」


チンピラ共を片付ける俺達を放置し、バルボリックと会話する乱打羽さん。


……が、そこで油断したのが悪かったのだろう。


「キャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ♥️!」


ーキラン……


「へ?」


俺は、暗闇から迫る小さな人影に気付かなかった。


「っ!……危ない!」


ードンッ!


「うおっ!?」


「キャヒャヒャ♥️!」


ーザシュッ!


「くっ!」


……ナイフらしき刃物を持った人影に切り付けられそうになった俺は、間一髪でウサちゃんさんに体当たりされて難を逃れた。


その代わりとばかりに、ウサちゃんさんは背中を大きく切り付けられてしまったが。


「っ……ウサちゃんさん!?」


「僕をその名前で呼ばないでくれ……大丈夫、致命傷は避けてる……」


ウサちゃんさんは何とか致命傷を避けていたが、それはそうと俺達は人影への警戒を高めた。


「キャヒャヒャ♥️……バルボリックおじさん、このお兄ちゃん達が今回の獲物~♥️?」


「ケケケッ!……ああ、楽しんで殺せよ?」


ーピロリン♪


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[オンリーワン・ユニークモンスターと遭遇]

個人名:鏖殺天使リリメア

種族名:人間 (殺人鬼)

人数:1人

レベル:240

懸賞金:600万G

備考:殺戮に快楽を感じるフリーの殺し屋少女。

   その本質は殺し屋というより殺人鬼。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「なっ……」


俺の前で頬を紅潮させて笑っていたのは、黒いキャミワンピを着て両手にそれぞれ血染めのナイフを持った、どう見ても小学生ぐらいの少女だった。


「うぅっ……僕はまだ、やれる……」


「ふぇあっ!?……な、何デッスか、あの子……」


「ハハハ☆……怖いね☆!?」


ウサちゃんさんはどうにか力を振り絞っていたが、エンムスビとグロサリーヌは怖がっていた。


でも、そうなるのが普通だ。


何せ、今も笑っている彼女の目には漆黒の虚無が広がり、今も地面と接している筈の足は何も付けていない裸足だったのだから……


「キャヒャ♥️」


ータンッ!


「僕を見くびるなよ!」


ーギィィィィィン!


俺が動けないのを嘲笑うかの様に突撃して来たリリメア相手に、ウサちゃんさんは鞘に入った剣で応戦する。


「キャヒャヒャヒャ♥️……兎さんもつよ~い♥️!」


ーギンッ!ギンッ!ギィィィィィン!


「くぅっ……」


リリメアは何度も何度も鞘に入った剣をナイフで切り付け、ウサちゃんさんを圧倒していた。


「チッ……あの見た目じゃ甘ちゃんな愚弟も仕留めづらいかァ……本当に悪趣味な敵だなァ」


「ケケケッ!……そう言われても此方が出会った時点でアレは何処まで行っても救い様がない殺し屋……否、殺人鬼だったからなぁ!」


「つっても、運用してんのはテメェだろうがァ!」


「ケケケッ!……いやはや、誰かあの殺戮に快楽を感じるだけの怪物を用心棒として制御し切った此方を褒めてくれねぇもんかね~?」


……なるほどな……


リリメアに関しては、バルボリックですら殺し屋ではなく殺人鬼……いいや、怪物として見てやがる。


……金のために仕事として殺しをする殺し屋ではなく、快楽のために殺しをする殺人鬼という怪物、か。


確かにそうかもしれねぇな……


「ハァ……ったく、それじゃあさっさとテメェをぶっ倒して愚弟の救援に行くかァ!」


「ケケケッ!……人をレベルだけで判断すると痛い目を見るぜ?」


「そ、そうでゲスそうでゲス!」


あ、向こうでもバルボリックと乱打羽さんで戦いが始まるらしい。


いやまあ、多分一方的に終わると思うんだが……何だろうな、この胸騒ぎは……


「それじゃあ、歯ァ食い縛れェ!」


「ケケケッ!……かかって来いやぁ!」


「ゲ~スゲスゲス!」


「ふぅ……僕もいい加減、子供の姿をした敵を倒せる様にならなければ……」


「キャヒャヒャヒャ♥️!」


「……俺達も、何とか役に立たねぇと……」


「同感デッス……」


「なら、隙を伺わないとねぇ~☆」


こうして雑魚討伐をやってる俺達を含めた、各々の戦いが幕を開けた。


……どうして、こうも俺達は蚊帳の外っぽくなってるんだろうな……

ご読了ありがとうございます。


オンリーワン・ユニークモンスター級の賞金首は、そのままオンリーワン・ユニークモンスターとして扱われます。


気が向いたらいいね、ブックマーク登録してくれるとありがたいですが、あくまでも気が向いたらで大丈夫です。


後、皆様がどんな事を思ってこの小説を読んでいるのか気になるので、感想くださるとありがたいです。

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