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おじさん、武器と魔法のコンビネーション

 船長と俺の戦闘が続く。皆も戦ってくれてるし、俺が退くわけにはいかない。負けられないぜ。刀とサーベルを打ち合いながら感じる。今、この戦闘の中で俺の剣技は研ぎ澄まされていく。俺と船長の得物がぶつかるほど、俺が強くなっていくのが実感できる! それは嬉しいものだ。


「……体が暖まってきたな。俺様も本気を出させてもらうとするか」

「まだ本気は出してなかったのかい? 相手にとって不足なしだ」

「ふん、その口がいつまで続くかな?」


 船長の動きが速くなる。ぐ——流石にこれは、ちょっときついな。このままだと、押しきられるかも。刀の訓練に良いかと思ってたが、そんな余裕は無くなったな。時空戦艦と頑張ってるアイのためにも、手段を選んじゃいられないか。


 刀だけでは手が足りない。だから、魔法を併用してみるか。刀を扱いながらの魔法戦闘。面白そうだ。


 俺はバックステップで船長から距離を離し、同時に魔法の水球で攻撃する。その発動に問題は無い。が、俺が放ったそれを船長は軽々といなす。流石にか。まだ工夫が必要だな。


「そんな小細工が、俺様に通用するものかよ!」

「だろうね」


 だから、すでに次の手は準備している。水球を放つと同時に、船長の背後へ出現させたのだ。水の大砲を! くらえ!


「——小細工は効かんと言ったろう」


 なにっ!? こいつ。背後に出現した大砲に気付いてたのか? 最低限の動きで背後からの砲弾を避けやがった! この一撃には、結構自信があったんだけどね。それはそれとして、更なる手も用意してるんだ。俺はよ。


「まだまだぁ!」


 俺は刀を構え、得物に水をまとわせた。今この瞬間、俺のそれは刀じゃない。魔法の水によってコーティングされたそれは、バットと呼ぶべき姿をしている。さあて、俺のコンビネーション攻撃をあんたは最後まで、かわしきれるかな? こっちは殺る気満々だぜ!


 まっすぐに飛んできた砲弾を、俺の水バットが捉えた! ジャストミート! そして狙うは船長への直撃コースだ!


「くらいやがれっ!」

「——ちぃ!」


 俺が打ち返した砲弾が船長に、直撃する。前後からの攻撃を回避した直後。更に続けて回避を行うのは難しかったのだろう。そして、攻撃を与えた今が、追撃のチャンスだ! 無駄にはしないぞ。


 刀にかけていた魔法を解き、刃を露出させた。切る、という性質を取り戻したそれが、俺の前進に合わせて船長へ襲いかかる! 手応えは——浅い。もっと深く切るつもりだったが、致命傷は避けられた。が、良い調子だぞ。


「くそっ……俺様の脇腹を……!」

「切らせてもらった。本当は内臓まで狙いたかったがな」

「ほざきやがれ。これ以上はさせるかよ」


 相手は出血しているが、思っていたよりは冷静だ。船長は傷口に手で振れる。すると、その傷口が霜に覆われていくではないか!? 止血している? こいつも魔法が使えたのか?


「……何を驚く? お前にできて、俺様にはできない技術だとでも? 魔法なんぞ、それほど難しいものではないわ!」


 流石は海賊たちのボスにして推定魔王種ってところか。さっきから何度も感心させられる。俺がこれまで戦ってきた中でも、相当の相手だ。が、俺は負ける気はないんでね。この勢いのまま勝たせてもらう。


「——行くぞっ!」


 船長の動きが、更に速くなる。さっきの時点で、本気出すって行ってたじゃん!? あれよりもっと早いんだけど! 船長の連続攻撃に、こちらは防戦一方だ。くそっ! 流れを掴んだと思っていたが、そう簡単にはいかないか。


「——もらった!」


 肩からサーベルが直撃するコース! バリアで防ぎきれるか? いや、俺の直感が、こいつ相手にそれは役に立たないと全力で警告している! ならば!


「アーマーパージッ!」


 前から、アイと決めていた合言葉。アーマーを着ながらの戦闘でやられそうになった時の緊急手段。俺の全身を包む鎧が一気に外れ、その勢いで迫っていた攻撃を上手く弾けた。


 一回の戦闘で一度しか使えない保険を使っちまったな。だが、痛恨の一撃を回避できてホッとしてる。


 船長はたたらを踏み、俺とサーベルとを交互に見た。驚いてるねえ。どうだ。うちの時空戦艦の科学技術は! 凄いだろう!


「……全身の鎧を外して攻撃を弾くか。小細工の多いやつだ」

「色々できるのが取り柄なもんで」


 取り柄って特に凄いところのことだから、この言い方が合ってるかは置いといて。この相手には口でも負けたくない。なんというか、ちょうど良い相手とは張り合うのが楽しいんだ。


「だがなぁ。お前を守る鎧は無くなったぞ!」

「そうだな。ま、あんたが相手じゃ、あまり意味は無さそうだったから、脱がせてもらった」

「減らず口を。鎧を脱いだところで、お前は勝てんさ」

「本当にそうかな? 試してみようぜ」


 そして、俺は縮地で一気に相手との距離を詰める。アーマーを外したことで、体がだいぶ軽くなった。今なら、この船長相手でも負けないくらいの速度で動ける! 俺の動きに、船長が驚いているのが分かった。気分が良くなる!


 剣技では負けるかもだが、身体のスペックでは負けないぜ!


「あんたとの戦い! そろそろ、クライマックスにしてやるよ!」

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