表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

30/53

おじさん、新たな武装を考える

 第七層の湖を渡りきった俺は時空戦艦に移動する。今日はなんか精神的に疲れた。そろそろ夕方になるくらいの時間だし、しっかり休ませてもらおう。


「ヨータ様、焼き鳥ができあがっております。味付けは塩でよろしかったでしょうか?」

「うん、良いよ。焼き鳥の味が楽しみだ」

「あのペリカンのような魔物の調理は大変でした。なにせ肉は固く、脂っこく、臭みがあるのですから」

「そ、そうなの……?」


 それを聞くと少し食べるのに勇気が要るな。でも俺からアイに頼んだのだし、食べないのは悪いだろう。固くて、脂っこくて、臭みがあるかぁ。実際のペリカンもそんな味なのかな?


「ですがヨータ様、ご安心ください。私の技術と時空戦艦の化学力は完璧です。なんとか食べられるように作りましたよ」

「な、なるほど……まあ、食べてみようかな……」


 気乗りはしないが……覚悟を決めたぞ。アイが作ってくれた料理を無駄にはしない!


 そう考えて、食堂へ移動。席に着く。ほどなくして食卓に焼き鳥と米が出される。ビールもだ。そして、思ったより焼き鳥から臭みがしないことに驚く。こいつは嬉しいね。それでは、問題の味はどうかな?


「それでは……いただきます……!」


 パクッと一口。お、これは……悪くない! 思ってたより、普通の焼き鳥の味に近い。強いてあげるなら、ぼんじり。あれに近い。


「美味いよこれ。流石はアイだな」

「ふふっ当たり前です。それでは食事を楽しんでいただきつつ、新たな武装についてのプランを見てみますか?」

「良いね。飯を楽しみつつ、見せてもらうよ」


 アイが宙に映像を表示させてくれる。現れたのは様々な武器のプラン。カニバサミなどの既存の武器を強化する計画だったり、ゴブリンの武器に変わる射出武器を作る計画だったりだ。


「素材としてオススメなのは閃光虫です」

「閃光虫ね。確かにあの昆虫キメラの素材は色々と使えそうだ」


 光線銃や鎧の強化にも使われてる素材。この際、一気に使っちゃうか。少しもったいない気がしないでもないけど……たぶん今が使い時だ。


 アイとあれこれ話ながら夕食を楽しむ。焼き鳥には米が合うし、ビールも美味いっ! そんな嬉しい食卓での話し合いは、とても有意義なものに感じられた。


「……ごちそうさま! それじゃあ、ファクトリーへ移動しようか。あと、話しておきたいことはあったかな?」

「でしたら、カートリッジ用の、スライムの魔石が少々心もとない状況です。次の第八層で、スライムを優先的に狩ることをおすすめします」

「他の魔物の魔石は使えないの?」

「使えます。が、スライムの魔石が光線銃のカートリッジには最適です」


 アイが言うなら……そうなのだろう。スライムね。あの魔物、結構いろんな層に居るみたいだから、第八層でも探してみよう。


「それでは、ヨータ様。ファクトリーへ転移しますか?」

「うん、よろしく頼むよ」


 俺が席から立つと周囲の景色が歪む。数秒後には時空戦艦のファクトリーへ転移していた。ここで一旦、腰の刀をアイに預かってもらう。少しの別れだが、ちょっと寂しい。今はほとんど飾りの刀だけど、俺にとっては大切なものだ。


「じゃあ、さっき話したプランでファクトリーを稼働させて」

「承知いたしました。新しい武装、楽しみですね」


 ゴウンゴウンと力強い音を出しながらファクトリーは稼働する。コンベアを流れて来る金色の槍。それが何本も出てきた。


「これがゴブリンの武器に変わる新しい射出武器か」

「単純に得物として使うこともできますし、投げ槍の要領で使うのも良さそうです」

「投げ槍かー。明日、ちょっと練習してみるかな」


 槍を一本手に持ってみる。それなりの重量を感じ、その重さを頼もしく思う。これなら、硬い敵にもしっかりとしたダメージが通るだろう。


「第十層辺りに出るアイアンゴーレムは、この槍で倒せるかな?」

「はい。ヨータ様の腕力と、この槍が合わされば容易にアイアンゴーレムを倒せるはずです」

「なるほど」


 その場で槍を振ってみる。元々、槍の心得なんか無いから様にはならない。恥ずかしいので槍を振るのはほどほどにしておいた。


「そして、こちらの武装も用意しました。コンベアは槍の量産に使っていますので、こちらは直接お受け取りください」


 手に持っていた槍を収納してもらい、強化された刀をアイから受けとる。刀身が金色になり、柄にも金色の模様がつく。か、かっちょいいー! 黒金の刀だー! 興奮しつつ、腰に刀を差す。


「続いて、こちらもお受け取りください」

「お、おおー! カニバサミ!」


 さらにアイから受け取ったのはカニバサミ。こっちも黒金カラーになってかっけぇ! 鎧も合わせて、俺のパーソナルカラーは黒金で決まりだなっ!


 カニバサミをその場でブンブンと振ってみる。こちらは凄く手に馴染む。なかなか様になっているんじゃないかな。ポーズなんかも決めちゃったりして。


「ヨータ様、せっかくでしたら今のポーズを映像に納めておきましょうか?」

「それはやらんでいい」


 アイさんにからかわれながらも、楽しい時間は過ぎていくのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ