最強の万能剣士のおじさん、弟子に薬草取りのクエストを経験させる
「さあ、マリナ。そろそろ、薬草取りのEランクだ」
「はい、師匠!」
「それでは、エヴァンさん、マリナさん、気をつけて行ってきて下さい」
「はい、ありがとうございます」
扉は閉まり、Eランクの薬草取りのクエストが始まる。さて、薬草は何処にあるのか?
「師匠! ここに薬草みたいなお花があるよ」
「!?」
これは…毒の花!? Eランクのクエストには毒になる花まであるのか? かなり油断出来ないな。
「マリナ、それは薬草ではない。それは毒の花だ。触ると、毒がつき、皮膚病にまでなってしまう」
「うわっ、怖い!」
その毒の花をさっと避けるマリナ。このEランク、ゴブリンが出るんだよな…っていうことは、ゴブリンが薬草を守っているという解釈で良いのか?
っていうことは、このEランクの薬草はかなり貴重な薬草かも知れない。
そう思い歩いているが、広い場所で中々発見出来ない。どうする? そうだ、俺の専用の技を使うか?
【直 感】
何処にある? ふーむ、あの辺りか? そうとう、遠い場所にあるな。よし、マリナを担いで連れて行くか?
「し、師匠!? どうしたの!?」
「見つけたんだよ、薬草を」
「えっ!?」
必殺【高速移動】
タタタタタタタッ!!
必殺、高速移動を使うと、すぐさま、薬草のある場所にたどり着いた。
「これだな」
あったのは、あまりにも地味な花、毒の花のような綺麗な花ではなく、雑草と間違われるくらいの花だ。
「師匠、さっきのお花と違って何だか地味だね」
「まあな、薬草というのは本来、そういう物だ」
「そうなんだね。じゃあ、この薬草達、取ろう、師匠」
「そうだな」
そうして、無事に薬草を取り終えた時、周りにたくさんのゴブリンの気配を感じた。
「マリナ…ゴブリンだ」
「師匠、何処にいるの!?」
「もう、囲まれている」
姿を現したのは100匹くらいのゴブリン。そのゴブリン達が俺達を囲んだのだ。
これは、相当な数だ。どうする? 逃げたら、クエストは恐らく、クリア出来ない。
ならば、マリナを守り、この俺が倒すとするか。いや、待て、ここはマリナにも経験をさせるチャンスだ。せっかく、弟子としてこの俺について行っているのだから、経験させないとダメだ。マリナには魔王を倒すキーになってもらいたいから。
「マリナ…良いか。お前には強くなってもらいたい」
「師匠…」
「殺された両親の敵を討ちたいんだろう。だったら、強くなって魔王を倒したら良い。俺も応援する」
「ありがとう…私、一生懸命強くなる」
「うん、それで良い」
俺達の会話をした刹那、100匹の棍棒を持ったゴブリン達がかかってきた。
いくぞ!! 必殺【多殺切り】スパアアアアアアン!!
ぎゃあああああああーっ。ゴブリン達の断末魔が聞こえてきた。
「師匠に負けていられない!! 私も、技使う!!」
必殺【華麗切り】スパアアアアアアン!!
ぎゃあああああああーっ。
これは、マリナ専用の必殺技か。マリナ、俺の知らないところで一つ技を習得したのか。ほぼ、毎日、彼女と剣術の稽古で鍛えていたから、身についたんだな。これは、俺も嬉しくなる。ちょっとだけ、涙脆くなってしまったが、まぁ良いか。
100匹ほどいたゴブリン達を片付けた俺達は、全ての薬草を抜き、クエストをクリアさせた。
「す、凄いですね。本当にEランクのクエストをクリアさせてしまうなんて」
「いえいえ、こんなのは朝飯前です、それより、次のDランクのクエストに進みたいのですが…」
「あっ、エヴァンさん、それよりちょっと…来ていただきたいです」
「?」
俺がキャリナさんに付いていく。着いたのは、昨日、女性が重傷で倒れて治療をしていた部屋だ。
な、何だ? あの女性に何かあったのか?
扉を開けた彼女。すると、一人の女性がベッドに座っている。
あの女の人は、昨日、重傷を負っていた女性だ…。一体、どうしたのか!?
「リオさん、この男性が魔法であなたの治療をしてくれた方よ」
「こ、この方が、私の治療を!?」
「はい、そして、あの有名な勇者パーティをSSランクまで導いた人です」
「そ、そうなのですか!?」
キャリナさん、何を言っている! 俺は、普通のことをしているだけだ! なんてことはない!
「あ、あの! 私の怪我を治していただいてありがとうございました!」
「い、いや、なんてことはない。礼にも及ばない」
「あなたの力の秘密は何処にありますか!? 教えて下さい!」
「ち、力の秘密? ま、待ってくれ!? 俺は至って普通の剣士だ。何処にでもいる。師範に教わった時だって、唯一、俺だけが周りから取り残されていた。つまり、覚えるのが、人よりも二倍以上遅かった。俺なんて、何の取り柄もない普通の剣士だ」
「そんなことありません!。だって、あなたは、私の傷口を治してくれた命の恩人ではありませんか!? そうでしょう!?」
「ま、待ってくれないか!? 俺は、本当に普通の剣士なのだが」
「私を、あなたのパーティに入れていただけますか? 私、あなたのこと、もっと知りたい。お願いします!」
「そ、そんなこと言われても。こ、困ったな」
「師匠、ここまで言っているんだから、入れてあげよう。私達のパーティに」
「ま、マリナ…。うーん。どうしようか?」
俺のパーティにいれるの、マリナだけにしたかったのだが、そんなにこの子が言うならまぁ仕方ないか。
続きを書きました。それほど、話数は多くありませんが、それでもよろしくお願い致しますm(__)m。




