酒屋
死んだらとりあえず部屋代を払わんでいい
〜モーム〜
『ぷはーっ!やっぱ、夏は酒と煙草よね〜。なあ?風下』
『てめえは夏じゃなくても飲んでるし吸ってるだろうが』
そんな軽口を叩き合いながら、七花と風下は一息にグラスに注がれているビールを飲む。
金色に光る黄金の水が瞬く間に消えてまた注がれる。
そこはとある海辺の酒場だった。
海辺に近いが故に水着が可で周りにいる人々も水着で飲んでいた。
かく言う七花と風下も水着で飲んでいる。
風下は短パンのような黒い水着で。
七花はエメラルド色のビキニで。
辺りをはばかることなく飲んでいる。
特に七花の方は普段はメイド服に隠れているボディーラインがくっきりと出ていて辺りの男性客を魅了していた。
…まあ、寄ってこようとした男性客を風下がかつてない形相で追い返しているため誰も寄っては来ないが。
『なぁに、しけた顔してんのよ?折角なんだからパーっとはっちゃけなさいよ』
『てめえのせいではっちゃけれねえんだよ…』
もう既に軽く酔っているのかいつもよりもテンションが高い七花に対し風下のテンションは低い。
まあ、当たり前だ。
好きな女性と二人きりなのだ。
実際問題、照れくさい。
いくら戦闘能力が高くともまだ風下は若いのだ。
『雰囲気がよろしそうで誠に恐縮ですがよろしいですか?』
そんな二人の前に昼間凛達に依頼したはずの女。
嘉多月楓が怪しげな少女と共に現れた。




