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黒き乙女の鬼語  作者: 紅河崎アリス
人魚姫
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暗躍

恋をするという事は、普通の娘を女神と間違うことにすぎない

〜メンケン〜

桜楼院霊華が吹き飛んだちょうどその頃。


近くのビルのフェンスの上で二つの人影が彼女の様子を見ていた。


『ああ、我が主よ。貴方の意向に背く異端者をまた一人滅する事が出来ました。』


その人影のうちの一つ。


マントを被った少女が右手に持った剣を天に掲げ呟く。


それに対し、その剣はまるで少女に答えるように薄く輝きながら沈黙を保ち続けていた。


『KILL☆KILL☆』


その少女の呟きに呼応するかのように隣にいた人影のうちのもう一つ。


チェーンソーを持った少女がそう呟きまるでなにかに取り憑かれたように笑う。


猟奇的に、狂気的に、笑い続ける。


そんな少女達の胸元にあるのはイギリス協会の紋様。


『…リズ、少し五月蝿いですよ。今は主への祈りが先です』


そんな相方の笑いに対しもう片方の少女は少しイラついたような感じで相方を嗜める。


『え〜、でも〜』


『でも、なんです?』


『死んでないよ〜?』


嗜められたリズと呼ばれた少女は、相方の注意を気だるそうに聞き流しながら目の前を指差して呟く。


目の前には先程の爆発で巻き起こった黒煙。


ではなく、その少女達の目の前の空間に突如跳躍してきた吹き飛ばされた筈の桜楼院霊華だった。


『はっ!』


霊華は掛け声と共に空中で体を思い切り捻り少女達を蹴り飛ばす。


『…くっ』


『わあお〜』


少女達は蹴り飛ばされた衝撃を上手いこと流しながらそれぞれの武装を構える。


『貴方達を公務執行妨害並びに器物破損の罪で逮捕します』


それに対し少女達の前に降り立った霊華は笑いながらそう呟くのだった。

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