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自由に生きようと転生したら、史上4人目の賢者様でした!?〜女神様、今の時代に魔法はチートだったようです〜【web版】  作者: 酒本アズサ


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第148話 獣人の甘やかし方

「何か…、済まん…」



「あ、ううん、リカルドのせいじゃないし気にしないで」



 リカルドの家にお土産を渡した帰り道、私は再びリカルドと馬に乗って宿屋へと向かっていた。

 ホセが耳打ちしていたのは帰るまでロープを外さず送り届けて欲しいという事だったそうな。



 お陰でリカルドの家族に変な目で見られて迷子防止につけられてるとか明らかに無理がある言い訳をして生温かい目で見られてしまった。

 良いんだ、お土産の赤鎧と黒猪(ブラックボア)のロース塊肉は喜んで貰えたから。



 夕食に誘われたけど仲間達が夕食を食べずに待ってるからと断った、だって宿屋に戻るまでこのロープそのままだし。

 何気にリカルドでも(ほど)くの大変なレベルでキツく結んであるみたいだし。



 馬に揺られながらリカルドの腕で私のお腹を抱える様にロープを隠してもらい、手に巻き付けてあるロープは私が手を重ねる形で隠している。

 一歩間違うとイチャついてるバカップルに見えてしまうかもしれないけど、私とリカルドだし子供が落ちない様に支えている様にしか見えないだろう。



 移動中もリカルドは私が街道で逃走した事には触れずにいてくれた、ただ、宿屋に到着した時に「もしホセを許せなくて仕返ししたかったら手伝ってやるから言えよ」と頭を撫でてくれた。

 そしてリカルドは部屋でホセにロープの端を手渡すと実家に戻って行った。



「…………」



「…………解くけど逃げるなよ?」



「逃げないよ」



 睨み合う、とまではいかないがお互い探り合う様に見つめ合い、ホセはやっとロープを解いてくれた。

 ロープを纏めて軽く縛ってホセは自分のリュックに仕舞った、色々使えるから皆便利道具の1つとしてリュックにひと巻きは入れてある。



「テディ、上の階の1つ目の部屋にビビアナが居るからアイルが戻ったら食堂に行くと伝えて来てくれ」



「はい」



 テディが頷いて部屋を出て行くと、ホセは私を抱き上げてベッドに腰掛け、私を膝の上に乗せた。

 ホセがこんな行動をとるなんて初めての事で軽くパニック状態だ。



「ど、どうしたのホセ?」



「ビビアナに…アイルの代わりは居ないって言葉だけじゃなく態度で示せって言われたんだよ、だから甘やかしてみようかと思って。テディの前だとお前は恥ずかしがるだろ?」



「いや、まぁ…、子供のテディの前で甘やかされたら恥ずかしいのは間違い無いけど…ッ」



 でも、だからって、コレはちょっと甘やかすとは違うと思うの!

 ホセは私を優しく抱き締めて頭に頬擦りしたりキスして時々首に顔を埋めて匂いを嗅いだりしている。

 私の常識では完全に恋人にする様な行動だと思うんだけど、獣人の甘やかしってコレが正解なの!?



「あ、あの、ホセ? これは甘やかす時の行動なの?」



「ん? それ以外の何だってんだよ? それよりお前、折角甘やかしてんのに何を緊張してんだ?」



 こっちはホセの異常行動(としか思えない)に驚いて硬直しているというのに、ホセは通常運転だった。



「私の常識の甘やかしとは違ってびっくりしたの! ホセは私がテディのお世話してたのを見て甘やかしてるって思ったんでしょ? だったら今している事とは全然違うって分かるじゃない」



 ホセの胸を押して離れようとしたけど、私が目一杯腕を突っ張ったところでホセが腕を伸ばした状態の囲いから出られていない。

 何気に腰を支えられてしまっているのでホセの膝から降りられず、段々恥ずかしくなって来て頬が熱い。



「あらぁ、お邪魔だったかしら?」



 声に振り向くと、クスクスと笑いながらビビアナが部屋を覗いていた、テディもビビアナの背後からこちらを見ている。

 赤い顔が余計に赤くなったと思う、誤魔化す様にテディに質問を投げかけた。



「テディ! テディがお母さんに甘やかして貰った時ってどんな事をしてもらった!?」



「え…っ、えーと、抱き締めてくれて、マーキング…頬擦りしたりキスしてくれたり…、お互い匂いを嗅ぎ合ったり…です。アイルさんには自分で出来る事もしてもらったりして…ああいう甘やかし方もあるんだなぁって初めて知りました」



 えへへ、と照れ臭そうに笑う姿は可愛いけど、それよりもさっきのホセの行動が本当に獣人としての一般的な甘やかし方なんだと分かって驚いてますけどね!?



「そ、そうなんだ…。ホセ、獣人の甘やかし方は分かったからもう離して! 食堂へ行こうよ、ところでエリアスは?」



 真っ先にこの状況を面白がりそうなエリアスが居ないのはラッキーだったけど、一体何処へ行ったのかな。

 ホセが離してくれたのでサッと立ち上がると、部屋を見回しながら食堂へ行く為にドアへと向かう。



「エリアスは外で1人で食べて来るんだとよ」



 珍しいなとは思ったけど、たまにはそういう気分になる時もあるかなと納得して4人で食事を済ませた。

 うん、やっぱり王都で食べた豚肉より旨味が強い気がする。

 でも脂と身の甘さは黒猪の方が上かな、柔らかさはこっちの方が上かもしれないけど。



 シンプルなステーキを食べつつウルスカに帰ったら是非とも食べ比べを実行しようと心に決めた。

 そんな夕食を済ませて部屋で寛いでいたら、ほろ酔いで笑顔全開なエリアスが部屋を訪ねて来て不安にしかならないひと言を言い放った。



「ただいま~、僕達っていうか、リカルドに関する前回この町に寄った時から最新の噂まで仕入れてきたよ~! 噂に尾ヒレどころか凄く面白い事になってて…ぷふっ」

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