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自由に生きようと転生したら、史上4人目の賢者様でした!?〜女神様、今の時代に魔法はチートだったようです〜【web版】  作者: 酒本アズサ


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第147話 自分の言った事

 宿屋の部屋割りはビビアナと私が2人部屋、リカルドは実家で過ごすので残りの3人が3人部屋に泊まる事になった。

 ちょっとまだ気まずくて1人になりたいから隠蔽魔法掛けて1人でブラついてきていいかなぁ…、あ、もしかしてそれを阻止する為のロープだったりする!?



「ホセ、ロープ外すよ。リカルドについて行って男爵家に赤鎧のお裾分けとか渡してくるから」



 3人部屋で今日の予定を確認し、私は一旦リカルドについて行く事にした。

 とりあえずリカルドの実家にお土産渡して来れば帰りは1人になれる、しかしロープは俗に言う団子縛りにされていて解くのが大変そうだ、キツく縛られているせいでなかなか解けない。

 私がモタついている間にホセはあっさり自分のロープを解いたので私の分も解いて貰おうと見上げたら、ホセは解いたロープの端をリカルドに渡して何やら耳打ちした。



「あぁ、わかった」



 笑いを堪えながらリカルドはロープを受け取り、クルクルと手に巻いて握り締めた。

 え? まさかこのまま連行スタイルでリカルドの家まで行かなきゃいけないの?



「あ、あの、リカルド? ただでさえここに来るまでに好奇の目に晒されてたんだよ? さらにリカルドの家までこのまま行ったら私が罪人にでもなったんじゃないかって思われ「お前が言ったんだろ」



「え? 何を?」



 ロープを解いて貰える様にリカルドを説得しようとしたらホセが口を挟んだ。

 一体私が何を言ったというの!?



「お前、今1人になりたいって思ってるだろ、さっきからずっと様子がおかしいから分かるんだよ。前に1人になりたい時は1人になっちゃいけない時だって言ったのはアイルじゃねぇか、ロープ外したら飛び出しちまうつもりだろ?」



「は? 私そんな事言った覚えは…」



 あれ? 言ったの? 記憶に無いけどそのフレーズは覚えがある、漫画か小説か分からないけど読んだ事があるのは確実だ。



「あはは、言ってたね、アイルは覚えて無いだろうけど。だって飲んでる時にトイレ行こうとしたホセを引き止めてついて行くって言い出したから、ホセが怒って1人で行くって言ったらその時アイルが言った言葉だもん。完全に酔ってたから記憶に無いでしょ?」



 私の疑問はエリアスが凄く楽しそうに教えてくれた。

 道理で覚えが無いはずだ、しかし酔っ払いの私って本当に支離滅裂過ぎる。

 テディが心配そうにこちらを見ている、心配してるんだよね!? 間違っても残念なモノを見る目じゃないよね!?



 よし、仕方ない、騎馬で行くからリカルドには支えるフリでお腹に腕を回して貰ってロープを隠しながら移動をお願いしよう。

 とりあえず宿屋の中で人に会わない事を祈りながら厩舎まで移動した。



[宿屋 side]


「全く…、あんたアイルに何言ったのよ? あの子があんな反応したのなんて初めてじゃない? 初めて盗賊殺した時に近いけど、あの時ですら馬車を停めて休憩の時まで我慢してたっていうのに」



 アイルとリカルドが部屋から出て行った後、ビビアナがホセにジト目を向けた。

 


「う…、ちょっと揶揄ったつもりだったんだけどよ、アイルにとっちゃダメな言葉だったみてぇだ…」



 一瞬テディを見てすぐに目を逸らした、テディは何があったのか分からず不安そうにしている。

 ホセの様子を見てテディに聞かせたくないのだろうと判断したビビアナはホセの耳を摘んで引っ張った。



「ちょっと来なさい」



「イテッ、わかったから引っ張るな!」



 ビビアナはアイルと使う予定の部屋へホセを連れてくると腕を組んで仁王立ちになった。



「さぁ話しなさい、テディに聞かれたくなかったからさっきは言わなかったんでしょ?」



「…チッ、わかったよ。テディがアイルみてぇにビビアナに甘えてたから…居場所を取って代わられるかもなって言った途端に馬から飛び降りちまったんだよ」



 ホセの言葉を聞いたビビアナは片手で目元を覆って俯くと、大きなため息を吐いた。



「はぁ~…、あんた本っ当~に馬鹿ねぇ…。アイルが恋愛に興味持たないのは過去の人間関係で何かあったからだって予想はついたでしょうに。今回の事と合わせて考えれば深い付き合いしてた恋人を自分に成り代わる様に奪われたってとこかしら」



「ハァ!? アイツまだ16だろ!? 深い仲なんて「元の年齢は27歳でしょうが、求婚もされた事あるって言ってたでしょ」



「あ、そうか…」



「安心出来る様にアイルの代わりになる様な人なんていないって実感出来るまで構ってあげる事ね」



「それは…もう言った…」



「あ、そ。今度は言葉だけじゃなく態度にも表しなさい。アイルが戻ったら夕食だから部屋で待機してなさい、こっちに戻って来たら報せてあげる」



 ビビアナはベッドに腰掛けると、シッシッと手を振ってホセに部屋から出ていく様に促す。

 雑な扱いに苦虫を潰した様な顔をしてホセは3人部屋へと戻った。



「おかえり、久々にお説教された?」



「ああ」



 ホセが部屋戻るとエリアスが明らかに面白がってる笑みを向けたので、ホセは憮然としながら答えた。

 そんな2人をテディは部屋の隅で心配そうに様子を伺っている。



「さて、と。今日は1人で夕食を済ませてくるから僕の事は気にしないでね」



「は? どうしたんだよ、珍しいな」



「いやぁ…、前回ここに寄った時から既に面白そうな噂が流れてたみたいだし、どこまで話が膨らんだか気になるでしょ? ちょっと情報収集してくるよ、ふふふ」



 そう楽し気に言ってエリアスは部屋を出て行った、残された獣人2人の間には微妙に気不味い空気が流れたが、ホセはウルスカに行ったらテディが世話になる孤児院の話をしながらアイルが戻って来るのを待った。

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