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「今後の事を相談しよう。」
ホブゴブリンを討伐し、報酬も得て、マルティナ、カミロチームと祝杯をした翌昼、漸くポロとディアナも目を覚ました所で、ウーゴは話し始める。
「ザルラバに戻って灰狼狩りをする選択肢もあるけれど結構北上してしまったし、段々夏も終わるのでザルラバも繁盛して来る。俺としては次の拠点を探そうと思って。」
ウーゴは依頼書を複数枚出す。
「灰狼、そしてホブ戦でも効果を発揮した通り、アルのギフテッドは純粋な腕力よりも策で攻めて来るモンスターに対して相性が良い。その観点とディアナの力を発揮出来るモンスターを探したよ。」
「…これか。」
俺はウーゴの広げた中の1枚の依頼書を取る。
「流石、アル。俺もそれがイチ推し。」
ウーゴは頷く。
「…何?妖狐?」
「サイズ自体は普通の狐で見た目も愛らしく、大した攻撃力がある訳でも無いが、厄介なのは妖術を使える事だ。」
ディアナも俺とウーゴを見て頷く。
「…妖術?」
「妖を見せたり、霧を出して冒険者を崖へ誘導したりして、冒険者を撃退する。」
「…マジかよ。」
「アルの前では只の狐だが。」
「秋、冬に向けて妖狐は増えるし、他の冒険者は妖術を懸念して敬遠している。更に妖狐はボアの時同様討伐報酬に加えて、その毛皮も売却出来てそれなりの金額になる。懸念点としては近くに冒険者組合支部のある町が無いので、拠点はティーロックになる事だね。」
「ティーロックは秋、冬は冒険者と観光客で溢れ、宿代も物価も高くなる。但し、あそこで過ごす大晦日は魅力的だぞ。」
特に昨日深酒をしたディアナはスープを眠そうに啜って発言し、意味深にエリシアの肩を叩く。
「妖狐を安定して討伐する事が出来れば、資金面では問題無いよ。それに冬を越す事を想定するとある程度の場所に拠点を構えたい。」
「…去年の冬は除雪作業に明け暮れたしな。」
「今年は俺等も成長したし、ディアナも居てくれるので冬も狩りに行ける。ディアナ、意見は?」
「妖狐はこのチームで狩る絶好のモンスターだし、フリーランスの頃も含めてティーロック暮らしの長い私としては拠点の面でも有難い。」
ディアナはスープを片手に笑顔を見せる。
「良し、他の皆は?」
「賛成。」
「僕も。」
「では決まりで。明日ティーロックへ行く。荷の準備をしておいてくれ。」
ウーゴは机の上を片付けて、宣言した。
「クラウス。家族への仕送りは出来ているか?」
「お陰様で。」
「ウーゴ、アル、クラウス、新しい飯屋行こうぜ。」
「あの大通りの派手な看板の店か?」
「おぉ、行くか!」
ポロの誘いに俺等は乗る。
「アル、後でマルティナ教官とカミロ先輩の所へ挨拶行くの手伝ってくれ。」
「了解。」
そして俺等は男4人でシエラの町へと出た。




