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合唱コンクールの目標

なんでもやる…


「2学期には文化祭があります。そのため、今日は合唱コンクールの曲を決めます。」


2学期が入ってちょっと。約1ヶ月後に行う合唱コンクールに向けて話し合っていた。


峰中の文化祭は合唱コンクールがメインイベントで催し物などはなく合唱と部活の発表のみだ。


課題曲を7曲用意されていてそこから投票で歌いたい曲を多数決で決める。


課題曲の中にはみんなが知っている合唱曲ばかりだ。


「はい。では、みなさん地区音に向けて頑張りましょう!」


3年の合唱コンクールは1位になったクラスは地区音楽会に出場することができる。


どのクラスも地区音に行くため頑張ってくるだろう……。


「楽譜は次の音楽の時間に渡されると思うで、みんななくさんように。」


そこから、音楽の授業と放課後を使っての合唱練習が始まった。



 「今年も伴奏お願いします!」


「はい!…この曲伴奏めっちゃ難しいんですけど、頑張ります!!」


俺がピアノを初めて約10年経経ったかなくらいかな……?


気づいたらピアノを習い始めていて今までにたくさんのコンクールにも出場してきた。


なので、一応弾けるレベル…。1年の時も2年生の時も伴奏をした。


「みんなで行きましょう地区音!吹部の引退演奏も聞きたいし。バスで盛り上がりながら行きましょう!!」


先生はワクワクしている。


その時、絶対行くと自分の中でそう決めた。


吹奏楽部は部活の演奏で必ず行くんだけれど…クラスと、先生と行きたいと思っている。


「…今年も音楽知識がない僕が放課後教えることになりますが…去年みたいにお手伝いしてくれたら嬉しいです。」


「…も…、もちろんです!!なんでもしますよ!!」


そう時、教卓から画用紙とマッキーを出す。


「今日決めた合唱コンクールに向けての目標を僕が持つようとして今から作ろうとしているんですけど……手伝ってくれませんか……?まぁあまり手が混んだやつは気が引けるのでさら〜っと。やっぱりクラスカラーの青の画用紙かな…!!」


目標作りは多分今からなんだろうけれど、…俺はこれからは部活がある。…だったら……


「じゃあ、、家で書いてきてもいいですか…?…紙これに書いてくればいいんですよね?1週間待ってもらえませんか……?」


「え!?いいんですか…!?」


「もちろんです…!!」


そう言って、A2くらいのサイズの紙を預かり教室を出た……。



 「これ何になんの……?」


「これは、クラスの合唱コンクールの目標を書くやつ。先生に頼まれて家に持って帰ってきたの。」


家に帰って、最初に質問してきたのは妹だった。


「でも、今日はちょっと宿題があるから明日から書く予定。1週間くらいなら待ってくれるって言ってたから。」

「ふ〜ん。ねぇ、文字ってなんて書くの?」


「…ん?それはね……」


その時の自分はあんなことになるとは思ってもなかった─。



 次の日、紙を学校に持って行った。学校でもどんどんと進めていこうと思ったからだ。


「あ、進めてくれてる…!……ありがとうございます。」


ニコッと先生が笑ってくれる。この作業に別に大変だなぁとか、嫌だなぁって思いはひとつもなかった…。


何よりも少し嬉しかった…。



 「ただいま。……って、」


家に帰って1番に目に飛び込んだ景色……それは妹とお母さんで目標の紙を作っていたのだ……。


「あ、おかえり〜ねぇねぇどう?」


お母さんが言葉を返してくる…。


「え…、どうって………。もうほぼ……」


……目標の紙はほとんど完成していた。


色ペンでカラフルになっていて…いいけれど……紙は新聞を見開きにしたくらいの大きさの紙になっていて、多分2人で書いたから先生の要望がひとつも入ってなかった……。


「先……書いてくれたの…?」


「うん。もうあと背景で色塗りしたら終わるから、明日か明後日にできるよ。はぁ、これやってたから、夕飯まだ作れてないなぁ……」


お母さんはなんて言葉を言って欲しいんだろう。


感謝かな…もっとこうして欲しいっていう要望?今もまさに妹が紙に手を加えている。


これを持っていく…?大きすぎてカバンや自転車の前カゴにも入らない大きさ……。


先生もなんか持つよう(?)って言ってた気が……。


それはよくわからないけど、自分だって学校で結構進めてきたのに……。


「あ、ありがとう……。でも……こっちでも、書いてて…」


「あんたのデザインゴミだから見なくても分かるから、こっち持っていきな。」


…お母さんのそんな言葉が胸に突き刺さる。


痛い……。まるで自分が全て正しいような、そんな言い方をしてくる。


「でも、先生こっちの紙に書いてきてって……こうして欲しいって要望あるし……」


「おっきい紙の方が掲示する時にいいでしょ?」


先生、掲示するなんて言ってない…。


先生のことだから自分でやりたいって思ってしまっているところもあるけれど……でも、別に…2人に書いてくれる?なんてお願いもしてない。


「ただいま〜」


ちょうどその時にお父さんが帰ってくる。タイミングが悪い……。


「どう?これ!合唱コンクールの目標が書かれた紙を2人で作ったんだよ」


お母さんは妹と一緒に自慢するように言う。


「おぉ〜これまた立派な……」


ダメ……心にどんどんと傷が……。


「でも……!!これは自分がやる…!!頼まれたのは自分だから…」


「……なんで?!!!!……なんで、これじゃないとダメなの?!!!なんか文句あんの?!!!」


あぁ、やってしまった……お母さんを怒らせてしまった……。


「せっかくご飯作る時間と宿題やる時間削ってやってあげているのに!!なんで!?!!!じゃあ、そっちが書いたやつ見せてみ?!!絶対こっちの方がええで?!!」


素直に自分が進めていた紙を見せる…すると、


「ほら!!!絶対こっちの方がいい!!これやったら先生絶対がっかりするよ?!!!!」


そう言って、俺の紙をくしゃくしゃにした。


「……あぁ…っ…あ………」


目から涙が出てきてその場にしゃがみ込んでしまう。


妹は雰囲気が嫌なのか自分の部屋へと逃げて行った。


「ちょ……言われっぱなしもダメやで!!どうしたいの?自分で書くのかお母さん達が書いてくれたやつにするのか…!!!」


お父さんが少し強く言う。


だけれど、怖かった。どうせ自分が言っても意見は通らない……そうわかっているからだ……。


今までもそうだった…怖い…否定されるのが………。


「ちょっと、ほんまに!!!!おい!!!!なんか言え!!!!」


お父さんが怒鳴り散らかすと同時に俺に向かってものが飛んでくる。


頭が真っ白になって、、もう…そこからあまり覚えてない…………。


気づいたら部屋にこもってて何もやる気が起きなくて……。


─その日は寝れなかった。

改めて作品を読んでくださりありがとうございました!

初レビューがつきました!!嬉しすぎます…。

こうやってたくさんの人に届くことを願っています。

次の更新は5月23日土曜日の予定です。

ありがとうございます。

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