救いのノート
ずっと、死にたいよ…
冬休みが入り本格的に勉強………とはいかず……。
まあ、もう自分でも無理ってことくらい分かっているけれど……。
これは…なんのために勉強してんのか分からなくなってきちゃった……。
心の中では、やらないとダメということが分かっているのに手が動かない。
力が入らない。気付けば体全部動かない。
勉強机に座ったまま瞬きもできずぼーっとして……気付いて時計を見ると4時間も経っていて……それと同時に吐き気が襲ってきた。
◇
「最近勉強もしてないしそれで本当に高校行く気あんの?!!」
お母さんの怒鳴り声が家の中で響く。もう聞き飽きたよ……
「普通は、高校行って、大学に行っていいとこ就職して…お母さんの言うことなんで聞いてくれないの?!!」
俺は普通じゃないから、普通に生きるのはもう無理だと分かっているから。
お母さんの言うことを無視しているんじゃない。
ただ、やろうとしても、できないだけ………。気持ち悪いと思った時………。
「だから、話!聞いてる!!?………って、ちょ……」
目の前がぐらぐらする。
頭が締め付けられるように痛い。
そして、気持ち悪い……そのまま、俺はその場でぶっ倒れてしまった。
◇
夢を見た。
いつも通り、俺が殺される夢。
お母さんが包丁持って、家の中追い詰められて、そのまま殺される。
とても、リアルな夢だ。
自分の腹から大量に出血し、立てなくなってくる。
ああ、もう死ぬんだな……そう思うとなんだか嬉しかった。
俺は大きく笑って、お母さんは呼吸を乱しながら死んでいく俺をただ見るだけで……ただそんな夢……。
今なら正夢になってもいい、なんならこれが現実であってくれ。
そう何回も願った。
◇
目を開けると、自分の部屋だった。
床に座って、ベッドに体を預けていた。
顔を上げると、涙が流れていたことに気づく。
辛いな……そして、今ならどう死ねるか考えた。
ああ、包丁持ってくりゃ良かったな……。
ここから飛び降りても2階だから、死にはしないな……。
なんかあったっけ……?そして、自分の部屋を漁りに漁った。
部屋がどんどんと散らばって汚くなっていく。
結局何もなくて、ぐちゃぐちゃになった部屋の中で絶望した……。
もうダメだ……生きていけない…。
そう思った時…………床に投げ捨てられた、1冊のノートに目がいく。
「………あっ……っ…」
拾って中を見た。
『質問1、先生になろうと思ったきっかけはなんですか?』
『A、中学2、3年の担任の先生がとても良い方で憧れを抱いたからです〜』
「…つっ…、…あっ……」
『質問24、植物を好きになったきっかけは…?』
『A、20歳の時人生凹むようなことがありまして、何か忘れられる癒しが必要って言われて始めたのが植物でしたね〜出会いは確かクリスマスの日だったと思います笑』
『質問105、好きな言葉は…?』
『A、「気合」、「凜として花一輪」ですね〜』
「……っ、、…うっ……、」
何回も何回も涙を拭いているのにノートをどんどんと濡らして……。
自分は、惨めで普通に生きられなくて、ダメダメだけれど…
俺には、この人がいるから、今を生きているんだな……自分にはできなくてもまだ、生きよう。
先生とまだ話したいことが山ほどある。
会って一緒にやりたいことがたくさんある。
今俺が死んだら先生が悲しむだけ……それだけは絶対にしちゃいけない気がする……。
「……よし…!」
もちろん勉強にやる気は出てないし、意見を言うのは怖いし、受験校も決まってない。
だけれど、生きると言うことを頑張ってみようかな………。
少し前を向いて自分の部屋の片付けを始めた。
◇
初夢はこんな夢だった。
俺が俺じゃないかのように容姿が変わっていた。
だけれど、その姿はまるで、自分が描いていた理想姿だった。
身長が高くて、声がカッコよくて、スポーツができて、勉強ができる。
そんな、あり得ない自分がいた。
その夢の中の俺は楽しすぎて嬉しすぎて、……涙を流しながら喜んでいた。
そして、明るい未来へと進んでいったのだ………。
改めて作品を読んでくださりありがとうございました!!
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次の更新は6月27日土曜日の予定です。
ありがとうございました。




