年末ってなんであんなに人が沸いてくるんだろう
こんにちわ‼
最近更新がのんびりになってますけど、ちゃんと書いてますからねー
『主様、お嬢様方が目的を達成されたようです』
『お、ホンマか!そら良かったわ。クロームもおおきにやで、ホンマ助かったわ。んでチノとかは何か言っとったか?何時頃こっち来れるとかなんか』
『はい、雪解けの季節にそちらに向かうと話しておられました』
『そっか~分かったで、もう大丈夫やしクロームも戻ってくれたらええさかいな』
『はい、それでは、また何かありましたら、お声かけ下さい。主様の為ならば何時でも何処へでも、このクローム、馳せ参じますので』
『お、おう』
ほんまどうにかならんかなアイツ・・・
『アイツってクロームさんの事?』
『そうやぁ、アイツって、何て言うか俺の事、ゴッツイ慕ってくれとる言うか、ヨイショしてくれるつーか、よう分からんけどカケルが前に言っとった、忠臣蔵やっけ?まじで合わんのやわ』
『あー確かに、あそこまで忠誠って言うのかな、やられると恥ずかしいよね』
『それな』
「こっち、部屋空いてたよ」
「お、やるやん」
ピョコンと伸びたウサミミを風で揺らしながら歩いて来たのはジルだ。
何時もの露出の多い服装とは違って、ロングブーツにタイツとホットパンツ、上はフワフワなファー付きの毛皮のコートを着ている。
コートの前を開けているので中が見えるのだけれども、胸の谷間を強調したヘソ出しの服装は変わらないらしい。
「取り合えず一部屋取ったんだけどねぇ、少し大きめのベッドが一つだけなんだよねぇ、まぁ私達の事だし問題ないかなっと思ったんだけど」
「んーーまぁ、しゃーないか、野宿するよりかはマシやしな」
今、王都では冬の時期に毎年やってくる魔物の大群に向けて、お祭り状態になっている。
その為、今、王都では人が溢れるほど国内外から集まってきており、俺達の様に少し遅れて来た組は宿泊場所を探すのに苦労している。
ジル曰く、すきま風が入るような安宿とか野宿も覚悟していたらしいのだが、一人用の一部屋でも、まともな宿に泊まれたのは運が良かったらしい。
ジルに案内されて目的の宿屋に着くと、普通、うん、THE!宿屋!て言える位にこの世界では普通の宿屋だった。
中に入ると、受付カウンターに十四、五歳位に見えるソバカスと赤毛の三つ編みが特徴的な少女が座っていて、俺とジルを見て少し顔を赤くしている。
何を言ったんだ?とジルに問いただしたいが、それを聞いたら何故か俺の方が恥ずかしい思いをしそうだったので、あえてスルーしておいた。
あんなに満足そうな顔で赤くなった少女を見ているジルに余計な事を聞くのは禁止だ。
おおよそ、俺達が恋人で、声がどーのとか、ベッドの軋みがどーのとか言ったんだろう。
そうじゃ無かったら、この少女が物凄い妄想癖だって事だ。
安心してや、想像してる事は一切無いから、あれは間違いを犯しただけなんや。
あれからはジルとはそういう事はやってないし、そういう雰囲気になることもない。
誘惑をしてくる事が結構というか、毎日の様にあるけど、それも俺達二人で乗り切ってるしな。
少女の案内で俺達が泊まる部屋に案内されると、一人部屋にしては少し広い位に感じる部屋に通された。
ゆったりとした二、三人が座れるソファーに、ローテーブル、セミダブルより少し大きめのベッド等の家具が置かれ。
この部屋が宿の三階という事もあって、窓から見える街並みもそこそこ悪くない。
「なかなか良い部屋やな」
「そ、そうですか、気に入って頂けて、よよよかったです。あの、防音の魔法は使っていないので、えっと、その、他のお客様もいらっしゃいますので、程々にお願いします」
「お、おう」
ホンマに何を言ったんや、この肉食系ウサギは。
ジト目でエロウサギを睨み付けていると、爆弾を投下しやがった。
「そうさね、ギルドの宿舎も追い出される位、旦那は激しいからねぇ、できるだけ気を付けるよ。良かったらラニアちゃんも混ざるかぃ?」
「えーーー!いいいややや、えええ遠慮しときます」
「ちょっと待て、コラ!ごめんやで、このエロウサギの言うことは気にせえへんとってな」
そう言いながら、この宿屋の一人娘のラニアちゃんを庇おうと、一歩踏み出したのだが。
「ひゃ!」
顔を真っ赤にしながら、逃げられてしまった。
「あーあ、ジルのせいで変な誤解されたかもしれんでこれ」
「アハハハー、うぶだねぇ、ほんと、見た目通、痛!」
中指で脳天を突いて、少し調子に乗っている駄ウサギを黙らせた。
「うぅぅ、痛いじゃないか」
「あのなぁ、ハァ、これで追い出されたらどうすんのや」
「その時は、馬屋か野宿じゃないかぃ?」
「絶対嫌やからな!折角ジルが見つけた宿なんや、今更追い出されるとか絶対嫌やねん!」
「おぅ・・・そこまで」
「そこまでや」
なんてったて、宿から追い出されるということは、今見ている、人がごった煮みたいになってる
外へ戻らなければいけなくなる。
王都に到着して数時間、ギルドに挨拶をすることもなく、元々人混みに行くことが少なかったカケルとチャックは、馴れない街の人混みの中を永遠と宿を探し回っていたのだ。
正直、今日はもう、部屋でゆっくりしたい。
ジルがなんでこんなに元気なのか、不思議で仕方がなかった。
そんな願いが通じたのか。
「わかったよ、私だけで、馴染みの所に顔出して来るからねぇ」
「分かったで、人も多いし気ぃ付けてな~」
イゾールやトーストの時がカケル達の頭に過ったのだが、天秤に人混みと今更な噂を乗せて比べた結果、今回は人混みの方が勝った。
人に揉みくちゃにされるより、これだけ人が多い王都で多少の噂が広まった所で、ジルの身内だけの話になる事なら、今更気にしてもしょうがないと、カケルとチャックの中で結論が出た為の勝利だ。
ジルを見送ってから、皺一つないベッドにダイブすると、そのままカケル達は眠りについた。
何時間経ったか分からないが、カケルが目を覚ますと丁度チャックも起きた様だった。
既に空が赤く染まりかけているので、夕方なのはわかるけど、ジルがまだ戻って来ていないので、何処かで一杯やっているか、知り合いと話し込んでいるんだろう思い、一応、人が多過ぎて見付かるわけもない外を眺めながらジルの帰りを待つことにした。
ジルに聞いた話だと、今回の魔物の大群が出現するのは、毎年王都の北にある山の方から食料を求めて魔物が溢れてくるらしい。
その為の準備なのだろう、木材や石を積んだ馬車が大通りを走り、様々な人々が、時折、宿屋から見える店などに、何かが詰まった袋を持って入っていくのが見える。
それだけで、王都が人でごったがえしているわけではない。大規模な魔物の大群が来るということは、それだけ傭兵や冒険者の様な職業の人達が集まるということで。
それを狙って、食べ物の屋台や。
武器や防具を大量に売り捌こうとしている商人。
魔物の大群の討伐が終わった後に開かれる、誰でも参加可能な無料のバーベキューパーティーの為に、王都まで歩いて来た孤児や浮浪者。
娼婦に男娼。
奴隷商人など、本当に様々な人々が王都に居る。
これが当日になると、更に増えると言うのだから、嫌になってしまう。
気疲れして、溜め息を二人揃って吐いた所で、ジルがギラギラした目をして帰ってきた。
「カケル?チャック?まぁ、どっちでもいいねぇ、これ見なよ、今年はかなりの当り年みたいだよ」
「なにかあったの?」
「ん、カケルかぃ、これだよこれ!今年はパピルコンの目撃情報があったみたいなんだよねぇ!」
「パピルコン?」
『なんや、そのパピルコーン?やっけか?』
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ー情報更新ー
ローグル王国、王都ローグル
人口約14万人以上の大都市。
北にはネモニオス山があり、王都を囲む様に山が延びている。
その為王都の守りは堅く、戦争の際も守りを一方向に集中できるため、攻めにくい土地になっている。
昔、王都を作った際の弊害で、年に数回、魔物が山から大群で攻めてくるので、それに合わせて兵士や傭兵、冒険者などを集める。
しかし山から降りてくる魔物は比較的弱い個体が多く、現在では本格的な冬を前に簡単に食料が手に入るとして、一種の祭の様なイベントになっている。
チャ「なぁ、これって俺らも参加せなアカンの?」
ジル「おかしな事を言うねぇ~、あ・た・り・ま・え・に決まってるじゃないのさ」
作「うんうん、ジルの言うとおりやで、折角皆から意見を貰って考えた魔物がでるんやしな」
チャ「ちょ!・・・まじかいな、人が多過ぎやしニートしとくわ、カケル!後は頼んだで!」
カケ「なに話してるの?・・・え?ちょっと?任せるって、何を話してたの?え!?え!?え!?」




