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目覚めたら全裸で森でした  作者: マッタ・LI
オハヨウは突然に
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修業を終えた登場人物って、無駄に強くなってる事無い?

こんにちは‼

少し間が空いてしまいました。

クリスマスの話も書けたら書きたいなw

メリークリスマス!!ゲームの中でサンタになって来ました。

カケル達が王都に向かっている頃。

約一ヶ月の特訓(花嫁修業)を終えたチノとケイトの二人は、雪が降り始める季節を迎える前にアルトニアに戻って来ていた。

貴族であるリリアの元で修業を終えた二人は、まだ少し垢抜けない感じが残るが、貴族のパーティーに出席しても恥ずかしくない物になっていた。


実際にリリアの家で実技の成果発表の為に開かれたパーティーでは、教師をしてくれたメイド長も納得するだけの結果を残している。


その成果の表れなのか、以前にも増して街を歩いている際に、二人を見る視線が増えている気がする。


「久し振りだから、鈍ってるかもねー」

「ああ、引き締めていかないとな」


今、二人は一ヶ月のブランクを埋めるの為と、今まで手を出していなかった、チャックが別れ際に宿屋の主人に預けていた装備を試す為に、比較的浅いダンジョン11階層、草原のエリアに来ている。


チノが今持っているラピスラズリに似た色の刃を持つ二振りの短剣は、チノと相性が良く、手に持っているだけで身体全体を覆う様に風が吹き始め、身体が軽く感じる。


この二本の短剣は二本でワンセットの装備で、名称うをエルマーレというらしい。この短剣が入れられていた箱の中に、説明書きが一緒に入っていたので名前と短剣が持っている効果は把握している。後は実際に使って効果の程を確かめるだけだ。


広い草原を歩いて一時間もしない内に、丁度いい魔物を見付ける事ができた。狼に似た魔物グレーウルフの群だ。

上手く風下で発見できたので、グレーウルフ達はまだ此方に気付いておらず、餌を求めて周囲を見回している。


気付かれないように、ケイトに視線だけで待っててと合図を送ると、グレーウルフの群に向かってチノ一人で走り出した。


(凄い凄い!)


景色が後に吹き飛んで行く様に感じる程の速さで、グレーウルフの群に近付いて行くチノに、グレーウルフ達が気が付いたのは、三匹の仲間が倒された後たっだ。


いきなり群に飛び込んできた闖入者に、リーダーのシルバーウルフが威嚇しながら、仲間のグレーウルフに指示を出していく。

リーダーの居るウルフ系の魔物は、リーダの居ない群よりも、何段階も驚異度上げる為。

リーダーの魔物が強く賢い程、それが群に反映される。


この群は強いリーダーに恵まれたお陰で、今まで群が苦境に追い込まれる事が、他の群に比べて少なかった。

しかし、この群の繁栄も終わりの時が来たようだ。


群のリーダーのシルバーウルフは、人間の少女を一目見た瞬間から勝てる相手では無いと悟り、群を存続させるための可能性を探っていく。

全部で二十頭近くいた群は、今この時も一匹づつ減っていく。このままでは群が全滅するのは時間の問題だ。

若いグレーウルフに、数匹だけ連れて逃げるように指示を出すと、シルバーウルフは前線で戦っている群の前に飛び出した。


「君が群のリーダーだねー」

「グルルルゥゥ」

「あ!逃げられちゃう」


少女が逃げる群を見付けて、追いかけようとするのを身体を張って遮った。逃げる時間だけは稼げそうだ。


「ゥゥゥ、バウ!バウ!」


更に注意を引き付けるために、吠えてアピールをすると、少女が追いかけるのを諦めて、真っ直ぐにシルバーウルフに向き合った。



さっきから、この群のリーダーだと思う、シルバーウルフが邪魔をしてきて思うように動けない。

今も群から別れたグレーウルフ達が逃げていく。

私が本調子だったら、こんなに苦労をしていないと思う。一ヶ月のブランクは思ったよりも大きかったみたい。この武器にもまだ慣れていないっていうのもあるかもだけど。

それでもこの短剣が身体の一部になったみたいに使いやすい。スキルを一つも発動させていない状態でこの速さなんだから、アクセルとかクイックステップのスキルを発動させたら今まで私が感じた事がない所までいける気がする。


「アクセル!」

「キャイン!?」


私自信も驚いたけど、突然加速した私に驚いてシルバーウルフも距離を取って、私を警戒している。

既に他のグレーウルフ達は遠巻きに離れて、戦闘に巻き込まれないように見ているだけになっている。


私とシルバーウルフのスピードに着いて来れていないから健明な判断だと思う。

次はアクセルとクイックステップを同時に発動させてみる。


「クイックステップ、アクセル」


地面を蹴った瞬間に、シルバーウルフ以外の物が吹き飛び流れていく。そのスピードが制御出来ないと思うかもしれないけど、思った場所に思った通りの動きで動ける。

私が理想だと思っていた動きが自由にできる。

気持ちいい。

高ランクの人が言っていた、風になるっていうのはこういう意味だったのかもね。

今の私は風だよ。風も追い越す風になったみたい。

そろそろ動きにもなれてきたし、終わりにしちゃおう。シルバーウルフも疲れてきたみたいだしね。


決着は一瞬だった。

チノが複数のスキルを発動させて、残像を残す速さでシルバーウルフの横を通りすぎた後、反応すら出来なかったシルバーウルフの頭部が首の上を滑るように地面に落下した。


残りのグレーウルフは後からやってきたケイトと手分けして倒すのに、殆ど時間がかからなかった。

ケイトの新しい装備もチノの二振りの短剣エルマーレに劣らず、ケイトに合っていそうだ。


ケイトの新しい装備は軽盾と細剣だ。

チノの装備と違って宝石の様な輝きは無いが、グレーウルフを何匹も切った後だとは思えない、美しい銀色の輝きを放っている。その穢れを知らない軽盾と細剣は、盾をバチュール、剣をシャララークと呼ぶらしい。

これはセット装備バルシリーズの内の二つ。全身装備が全て揃うとチャックの武器に並ぶ性能があるので、控えめに二つだけになっている。


ケイトの装備は二つだけだと効果を発揮しないが、軽さや切れ味は一級品であり、簡素な造りの鎧であれば、一刀で切り裂けると思える程の威力を秘めている。


それから数回の戦闘を終えて感覚を取り戻した二人は一度地上に戻った。

帰り際も今も二人の話は、チャックが置いて行った装備の事で一杯だ。


「あのねあのね、ヤバイんだって、こうやってちょっと魔力を入れるだけで、ビューーンなんだよ」

「ああ、もう何回目だその事は、私の盾も素晴らしかったぞ、ホブゴブリンの攻撃でも衝撃が殆ど感じられ無かった」

「ケイトだって同じじゃんかー」

「ま、まあな」

「この感じだと、雪が溶けたらカケルくんに会いに行けそうだね」

「そうだな、その頃には何とか、カケルを目覚めさせてくれているといいんだが」

「大丈夫だよー、もしかしたらもう起きて待ってるかもだよ?起きて無かったら無理矢理でも起こしちゃうよ」

「チノの言う通りだな。起きて無かったら、私達が頑張れば良いからな。まずは私達がやる事を終わらせないと」

「カケルくんに合わせる顔が無いってでしょ?」

「ああ」


こんな風に話せるまでに回復した二人は、数日後にギルドでヒルトと再会して、アルトニアのダンジョンに再挑戦する事になった。



読んで頂きありがとう‼

コメントや感想お待ちしています。


ー情報更新ー


エルマーレ(双子妖精の双剣)


かつて妖精の剣士の姉妹が使っていたとされる剣を、人が扱える様に復元した短剣。

妖精の姉妹が得意としていた風属性の魔法と相性が良く。風を操り装備者の動きを風の様に軽くする。


バル・グランッツィモ(通称バルシリーズ)


古の時代、世界を滅ぼそうとしていた古龍を封じた巫女騎士が使っていた装備。サークレット、細剣、軽盾、胸当て、籠手、グリーブ、ネックレスの七つの装備。清らかな心と勇敢な意識を持つ女性がこのシリーズを揃えると古の時代を生きた巫女騎士の力を借りる事ができる。



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