久し振りのトーストの町
こんにちわ‼
読みに来てくれてありがとう♪
少し前から、会話の時。
チャックとカケルの意識内での会話は、→『』になっています。
この会話の時はリアルに時間経過していて、普通の会話と同じ様なものです。
間違っても超加速の思考で一瞬で会話とかは無いです。
アレッサを出て数日、カケルがゴブリンに襲われてチノとケイトに出会った森近くの川まで来ていた。
「あ、懐かしいな~」
「何が懐かしいのさ?」
「えっと、彼処の森の奥で、ゴブリンに捕まってた二人に出会ったんだ」
「へぇ~、そうなんだ」
「あの時は、チャックも居なかったから死ぬかと思ったけど、今思うと此所に来た時からチャックには助けられてたんだって思う」
『何言っとんのや、流石にそれは無いやろ』
『いや、だって、俺一人じゃ、あの数を倒せるとか思えないし、チャックの影響もあったと思ってる』
「ん!?何か話してるみたいだけど、お客さんが来たようだねぇ」
『さっき言ってた森から、ゴブリン七と、ホブゴブリン四やで』
「え?何処にも見えないけど」
「早く構えなよ?彼処から出てくる筈さ」
「は、はい!」
森の方をジルに指差されて少しすると、本当にゴブリン達が森の中から出てきた。
全く気配とか感じ無かったのに見つけてしまうとか、どんなチートだと最初は思ったけど、ジル位の熟練者にもなると気配を隠さない相手には、これが普通らしい。
(相変わらずジルは凄いや)
『関心してんと、集中せえや~』
『わ、分かってるって』
俺達とゴブリン達の距離は三十メートル位離れていて、ゴブリン達は取り囲む様にして向かってくるが、取り囲まれるのを大人しく待つ訳がない。
逆に此方からゴブリンの真ん中に駆け寄り、一気に畳みかける。これでもアルトニアで散々ゴブリンと戦って来たのだ。それなりに実力は付いている。
「やっぱり、カケルは筋がいいねぇ。アタイの旦那になるんだし、そうじゃなきゃ駄目なんだけど……ね!」
「いや、その話は……って、あぶな!」
「ほらほら、カケルは余所見してないで相手を見なよ」
「むぅぅ、っせい!」
(あの話は二人に聞いてからって事になったじゃんか)
『諦めた方が楽やで、俺にも、どうしょうも無い』
『はぁ、チャックでも無理なんだ』
『すまんけどな……後ろから一匹来とるで』
『え!?うん』
「それで最後だねぇ。最後の奴に気が付くとか、カケルにしたら、やるじゃないのさ」
「最後のはチャックに教えて貰ったんだよ」
「やっぱりねぇ、後ろも見えるなんて羨ましいねぇ」
倒したゴブリンの処理を手早く終えると、数時間後には見覚えのある壁が見えてきた。トーストの町だ。
門の所まで行くと、知っている顔が見えた。
「お、誰かと思えばカケルじゃねぇか。その美人な人はどうしたんだよ?」
「カケルの知り合いかい?アタイはカケルの嫁のジルってんだ、よろしく頼むよ」
「はぁぁぁ!!??マジかよ!ちょいカケル此方来い」
「ちょ、ジ、ジル!って、ハインツさん何ですか?」
「嫁ってどういう事だよ、詳しく説明して貰おうじゃん」
「い、いや、ジルとはそういう関係じゃ無いっていうか、無理矢理に」
「ははぁ~ん、なるほどな、押し掛け女房って奴か」
「だから、結婚とかしてないから」
「どうかしたんですか?勤務中にコソコソと話すとは……おや、カケルさんではありませんか」
「ロイ、良い所にきたな。カケルが嫁を連れて帰って来やがった。彼処にいる耳長族の美人がそうだ」
「ほう、これは詳しく聞かねばならないようですね」
「ロイさん?なんか顔が怖いですよ……?」
「ハインツさん、カケルさんを取調室まで連行なさい!彼女には私の方から事情を説明しておきます」
「え!?ちょ!?職権乱用じゃ!?」
「グダグダ言わずに此方来い」
そして、初めてトーストの町に来た時と同じ部屋に連れてこられた訳なのだが。今、囲まれて居ます。野郎三人に。
(何故あんたまでここに居る!?一応ここのトップだよね?むしろ職権乱用した二人を叱る立場だよね?ビグマー隊長)
「で!だ!どういう事か説明して貰おうか!」
(一番乗り気でいらっしゃる……)
『なんや、このけったいなオッサンわ』
『ここでお世話になった人の一人で、ビグマーさん。一応ここの隊長ね』
「おい!聞いてるのか!?どうしたと聞いている!」
「えっとですね~、彼女は押し掛けて来たというか、無理矢理というか、そういう間柄では無いと思うんですがね~」
「なるほどな!で!何時、式をやるんだ!?」
「し、式!?やらないですって、結婚式とか」
「なんだと!?イゾールとアレッサでは、あの娘と結婚すると皆が知っているそうだぞ!?避妊もしないで、手も出したそうじゃないか!」
「え!?ちょっと、それ何処から!?」
「間違いない、そうだな、ロイ!」
「ええ、ジルさー、ゴホン!カケルさんの奥さんから先程直接聞きましたので間違いありません。それと後二人、相手が居るそうですよ」
(ちょっと待て、なんで態々言い直した。後ろで指を鳴らすなよハインツさん……怖いわー。てか、あんにゃろう、後で覚えとけよ)
「ほほ~う、それは大変だな!カケル!」
「本当に大変な事です。私なんて出合いすら無いと言うのに」
「まさか此所を出て、二ヶ月足らずでとか、マジで冗談みたいだよな」
数十分後、ようやく解放されて、ジルが待っていると聞いたギルドに来たのだが、ここでも話は広がっていたようだ。
ギルドに入ってすぐに、エイリス達、聖明の星のメンバーに祝福されているのを、少し離れた場所でニヨニヨしながらジルが見ていた。
「ちょっと!ジル!大変だったんだからな、マジでそう言うの困るんだけど」
「ごめん、ごめん、こう言うのは、周りを固めていくのが確実だろぅ?」
『な?諦めて受け入れた方が、良いって言ったやろ?』
「ぬぬぬ……はぁ、分かったよ、前向きに考えるから、本当に止めて」
「フフフ、頼むよ」
「それで、どうする?もうこんな時間だけど渡しにいく?」
「そうさね、明日でもいいんじゃないかい」
「それじゃぁ、そうしますか」
「あの、少しいい?」
「ん?エイリスどうしたの?」
「あのね、折角だし一緒に食べに行かないって話になったんだけど、どうかな?」
「俺は良いけど、ジルは?」
「アタイは構わないよ」
「良かったー、何時もの場所で、四の鐘が鳴った位の時間に集合ね」
エイリスと夕食の約束をし終わったタイミングで、今度はギルドの職員が話しかけてきた。
ギルド職員が一人の冒険者を相手に話しかける事が珍しいので、何か仕出かしたのか心配になる。
「すいません、カケルさんですね」
「えっと、そうですけど、どうしたんですか?」
「此方へ来ていただけますか?ギルドマスターがお呼びです。貴女にも話を聞くかもしれないので、此所でお待ち下さい」
「分かりました」
ギルド職員に連れられて、カウンターの奥に通されると、廊下を歩き、一室に案内された。
コンコン!
「カケルさんを連れてきました」
「入ってくれ」
部屋の中に入ると、書類が積まれた作りの良さそうな机に、初老の男性が座って俺を見ていた。
「君がカケルくんか、俺は此所でギルドマスターをしているボイドという。俺が君を此所に呼んだ理由は分かるかね?」
「いえ、分かりません」
「そうか、ウェーグは覚えているか?」
「はい、覚えていますけど、どうかしたんですか?ウェーグさんを見かけませんでしたけど」
「今、君とウェーグには、ギルドの情報を操作をした嫌疑がかかっている。ウェーグは既に何処かに姿を消していてね、今、ギルドの部隊が捜索に当たっている」
「ど、どういう事ですか!?」
「話は最後まで聞いてくれ。それで、少し前にギルド本部からセブンナンバーが派遣されて来てね、君の冒険者カードの情報と、此方で把握している情報が違うと確認されたんだ。その為、今から君のギルドカードを確認させて貰え無いだろうか?」
『しゃーない、大人しく見せとき、抵抗しても面倒になるだけや。カケルは何も知らんで通しいや』
『う、うん、分かったよ』
「分かりました、どう違うのか分からないですけど、お見せします」
ーカード情報ー
名前 日野 翔
レベル 100
魔力値 999
評価 D
ダンジョン
アルトニア40階層
ーーーーーーー
カードの情報を見た、ボイドが驚きで目を見開いている。やっぱりこのカードに書かれている情報はウェーグさんが言っていた通り規格外らしい。
「ほ、ほう、これは驚いたな。これがギルドで登録されている情報だ。ナエラ頼む」
ーカード情報ー
名前 日野 翔
レベル ,21
魔力値 ,87
評価 D
ダンジョン
アルトニア 4 0階 層
ーーーーーーー
「全然違う・・・」
「状況を把握して貰えたみたいだな、ナエラ、情報の修正を頼む。後、ギルド本部に連絡を」
此所に連れてきてくれた職員、ナエラが出ていくとボイドが口を開いた。
「それでだな、君はこの件については何も知らなかったと言う事で良いんだな?」
「えっと、俺とウェーグさんはどうなるんですか?」
「ふむ、君は何も知らなくて、勝手にウェーグがやったとなると、恐らくウェーグは死刑だろうな。俺もアイツが書き換えた理由は想像できるが、ウェーグがやった事は国家を揺るがす事にもなりかねない重罪だ。君も知っていてそうさせたのなら、君も同じ罪に問われるだろう」
『アカンで、ウェーグって奴がお前を守ろうとしてしたことや、変な事言って無駄にするなや』
「・・・・・・だから、ウェーグさんが、居なくなっていたんですね」
「そう言う事だな」
「勝手な事を・・・本当に・・・人が良いんだから・・・」
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ートーストの町での騒動ー
ここも久し振りだねぇ、数ヵ月前に依頼で来たんだっけね。おや?カケルが知り合いの衛兵に連れていかれたけど、付いていくべきなのかねぇ。
「すみません、少しカケルさんをお借りします。私は此所で秘書の様な事をしているロイという者です」
「アタイは一緒じゃ無くていいのかい?」
「ええ、カケルさんだけで、大丈夫です。貴女にも少しお話を伺っても?」
へぇ、中々のイケメンじゃないのさ、この町にもまだこんな男が居たんだ。カケルが居なかったら、ちょっと味見してみたかったねぇ。
ロイという男にカケルとの馴れ初めや、色々な話をすると、ギルドで待つと伝えてギルドにやってきた。何人か味見をした子も居るけど、知らない顔も増えている。
適当な所で休んでいるとガラの悪い冒険者が絡んできた。
「なぁ、姉ちゃん暇そうだな。あっちの酒場で一緒に飲もうや」
そう言いながらも、ジロジロとアタイの身体を舐め回すように見ているのが良くわかる。
「悪いねぇ、アタイは弱い男には興味無いんだ。それにアタイにはカケルっていう旦那がいるからねぇ」
「っは!テメエみたいな女がか!?いいからくるんだよ!」
「止めて貰えないかねぇ、それ以上やるなら容赦しないよ?」
強引に酒場まで連れていこうとする男に鉄槌を下そうとした時、少女の声がギルドのロビーに響いた。
「止めなさい!!この人も嫌がってるでしょ。そんなに飲みたいなら一人で行きなさい!」
「っけ!エイリスかよ・・・」
凄いじゃないのさ、この娘。エイリスって呼ばれてたね。何時の間にこんな娘が現れたんだい、全く。
「すまないねぇ、助かったよ」
「当然の事ですから、所でさっきカケルって言ってましたけど・・・」
アタイが知っているカケルの事を説明すると、驚いた表情をされた。どうやらエイリスって娘とアタイの知っているカケルは同じ人物だったみたいだ。
「それで、さっきカケルの事を旦那って言ってましたけど、本当なんですか?」
「本当さねぇ、カケルの初めても貰ったしねぇ。他の街の知り合いも皆知ってる」
「キャー!凄いです!どんな感じだったんですか?」
カケルが此所に来る直前まで根掘り葉掘り喋った。これでこの町でもアタイとカケルの仲を邪魔する奴は少なくなるだろうね。




