イゾールの街、別れ
こんにちは‼
勢いに任せて書いた所は置いといて。
◼ヽ(・∀・)ヨイショ!
こっちが本筋になります。
二話投稿してますけど、一個前のは、裏話的な物になります。
話は少し戻り、アンタソ村を出た一行は、ドラゴンに襲われた、村の生き残りと共に、イゾールへと向かっていた。
イゾールまでは後四日程の予定だったのだが、疲労の残る生き残りに配慮して、休憩多く入れたり、早く休む様にしていたので、七日目の午前中にイゾールに到着した。
「師匠も一緒に、王都まで来いよ」
「そう・・・師匠は一緒に来るべき・・・」
こんな事言ってくれるのは、あの生意気だったカインとリーウェだ。イゾールの衛兵に、救助した村人を預けると、護衛依頼が此処までだった俺と別れる事になった。
「此処までとか言わないで、一緒に来ないか?ジルみたいに一時的にパーティーに居てくれると助かるんだが」
皆口々に引き留めてくれて、折角の所悪いが、観光も兼ねて情報収集もしておきたい。
イゾールには王都に並ぶ程、情報と人が集まるらしいからな。
「すまんな、用事があるさかい、悪いけど此処までや」
「分かった、王都に来たら連絡してくれよな!」
「そうやな、連絡するわ、ほんじゃ、まぁ、あんがとな」
「はい、ありがとうございました、褒賞金は後日、イゾールのギルドで受け取れ様にしておきました」
「そかそか、フェイさん、助かるわ」
別れの挨拶も程々に立ち去ろうとした時に、ジルが砂鳥を抜けると言い出した。
「リーダー、悪いけどアタイも此処までだよ」
「えぇぇ!?ジル、どうしたんだよ」
「旦那が見つかったのさ」
「だ、旦那!?まさか、カケルか!?」
「そ、そうさね!カケルならアタイの旦那相応しいからね、付いていく事にしたのさ」
「何時の間に・・・」
膝を付いて唖然としているのは、砂鳥の守護者タイナーさん、ジルに恋心を抱いていたのは、相談されたから知っている。
「って、なに言っとんのや!?俺には相手が居るって言ったやろ」
「なに、構わないさ、何人嫁が居ても、アタイは気にしないよ」
「俺が気にするっていうか、ジルとはそんな関係や無かったやろ」
「今、決めたからね」
「いや、アカンてホンマ!てか腕に抱き付くなや」
タイナーさんの、殺意の籠った視線が怖い。
(俺は悪く無いやろ、犯人はジルやと思うでマジで!)
「仕方ないか・・・、前から言ってたからな、自分より強い男の、子供が欲しいって」
「そうだったね、ジルおめでとう」
「カケルなら、文句ない」
「幸せにしてやれよな、ジルやつ、内緒にしてたけど、昨日真剣な顔して相談に来たんだぜ」
「流石師匠、羨ましいぜ」
「師匠、おめでとう」
「よ、良かったじゃない」
「ふふ、テラー、私達と同じで、お似合いね」
「そうだね、ヴィヴィー、二人なら幸せになれるよ」
染々と頷くのヤメイ!タイナー以外メンバー!
「まぁ、そう言う事だから、よろしく頼むよ、ダ・ン・ナ・さ・ま」
(なんで、いきなり嫁ができそうになっているんや、考えろ、考えるんや俺!あの日のケイトとの約束を忘れたらアカンで。てか、これで断ったら、完全に俺が悪者だよな?)
「しゃーない、暫く付き合ってみて、返事出来る時になったら返事するわ、それでええか?」
「決まりだねぇ、アタイ達の門出を祝ってくれよ」
「ちょ、まだ、決まった訳・・・・」
「「「「おめでとう!!」」」」
「グヌヌヌヌ、裏切り者めぇ~~」
「式には呼んでくれよな!砂鳥のメンバー全員で祝(呪)に行くからな!」
「師匠、おめでとうございます」
(ちょい待て、決まった訳でもないし、途中、祝いに混じって、呪いに来るとか聞こえたで)
「行くよ、仮住まいを探しに行かないと、(防音の魔法が掛かってる、邪魔が入らない所を探さないとねぇ)」
「ちょ!?ジル、力強!!」
こうして、ジルと半強制的に付き合う事になった俺は、砂鳥や他のメンバー達と別れた後、ジルに連れて来られた場所を目の前に、盛大に溜め息を吐いていた。
「ここは無いやろ」
「なに言ってるのさ、ここなら誰にも邪魔されないよ?」
「いや、だって、此所、宿は宿でも、違う宿やん!」
目の前に建つのは、連れ込み宿。
いかがわしい看板が掲げられ、今も若い二人が妙にスッキリした顔で、連れ込み宿から出てきている。
「いいじゃないのさ、アタイ達の結婚は決まった様なものだし、先に作っても問題ないさね」
「いやいやいやいや、作るって何を作るつもりなんや!?問題大有りやから!前にも言ったやん、俺には相手が居るって」
「大丈夫さね、その相手にはちゃんと説明するからさ」
「マジでアカンから!そんな事言うんやったら、この話は無かった事にするで」
「しょーがないねぇ」
それから、普通の宿にチェックインした俺達は、少し街を散策する事にした。
ジルはこの街に住んでいた事があるらしく、道にも詳しいので、行きたいと言った所に連れていってくれる。
カケルを目覚めさせる為の情報収集は、今日は止めて、この街ある道具屋や武具店、チノとケイトと一緒に来た時の為に、二人が喜びそうな店等を回ってみた。
その中でも、思わぬ収穫だったのが、錬金術の店で、今日は軽く見ただけで、詳細は分からないが、精神に作用する薬もあったので、もしかすると、カケルを目覚めさせる薬が有るかもしれない。
そうして、一日が過ぎていき、ジル、オススメの大衆食堂に来たのだが。
「ジルちゃんおかえり、彼はどうしたんだい?まさか、ジルちゃんの良い人?」
「そうさね、アタイの旦那様」
「まぁ!大将ー!ジルちゃんが旦那連れて帰って来たー!」
「「「「ハァァァァァ!?」」」」
待て、看板娘っぽい娘に、旦那と言われた事は、無視しよう。
だが、何故、この店に居る男の大半が俺に対して、嫉妬とも殺意とも取れる様な、視線を向けてくる!?
「なんで、俺、こんなに睨まれとるんや」
「あははは~、何でだろうね~アタイにはサッパリ」
「ジル、怒らないし、軽蔑したりしないから、正直に答えてくれ、この中で何人食った?」
「え・・・・と、殆ど全員?」
「一回だけか?」
「う、うん、味見だったからねぇ」
「はぁ、せめて後腐れの無い様にしといてや、要らない恨みは、買いたく無いんや」
「すいませんでした!」
「あ、うん、なんや、そない謝られたら、何も言えんやないか」
「アハハ!皆よく聞け!コレがアタイの愛する旦那だー!文句がある奴は、アタイの旦那に腕っぷしで勝ってから言うんだね!」
「お、おま!!」
「「「「おっしゃー!やったれー!」」」」
数分後。
店先に並ばされた男達(俺も含む)は、正座をさせられて、店の女将から説教をされていた。
ジル、お前はなんで呑気に、そこで酒を飲んで居るんだ。
その後、女将の采配で、腕相撲で決着をつける事が決まった。
男達の闘志が無駄に高いので、嫌になりそうだが、ジルの旦那と認めて貰う為に頑張る事にした。
(ちょい待ち!?今なんかおかしくなかったか?)
「オラ!いくぞ!」
最初の相手は、如何にも強そうな前衛職といった風貌の冒険者だ。
俺の胴体位ありそうな腕をしている。
「ガナクさん!そんな細い奴に負けないでくださいよ」
「あたりめーだ!俺達のジルちゃんを、奪おうとする不届き者に負けるかよ!」
「いいかぃ?・・・・スタート!」
・・・・・・・・・・
「嘘だろ!」
「ありえね~」
「なんかインチキしてるんじゃねーのか?」
「ガナクさんやっけ?そろそろ本気出したらどうや?スキルも使ってええで」
「グォォォォ!!フン!ヌァァァ!!」
本当に肉体強化系のスキルを使ったガナクの身体から、赤いオーラが立ち上ぼり、大きかった身体が更に巨大に見える様になったが・・・。
「終わりな」
バン!!
「「「「おぉぉぉ!!」」」」」
「勝者!アタイの旦那様ー!!」
「うっそだろ!?」
「お前、次やれよ」
「い、いや、ガナクさんが、勝てないなら、誰が勝てるんだよ」
「いや、アイツも余裕そうに見えて、疲れてるかも知れないぞ、回復される前にやるんだ!」
「「「おっしゃー!」」」
数十分後。
「もうええやろ!?ガナク、あんた三回目やん」
「俺は、俺は、負ける訳にはいかんのだー!!」
更に数十分後。
「どんな、化け物のだよ・・・」
「グゥゥゥ、認めるしか無いのか・・・」
「ぐやじいよー、俺達のジルちゃんがー」
「分かったかい?アタイの旦那の強さは本物だろう?」
(なんや、この罪悪感)
「ハイハイ!男共!そこまでにしときな!ジルちゃんの旦那様はカケルさんに決まりだ!これ以上やるんだったら、うちの店を出入り禁止にするよ!」
「「「「そ、そんな~」」」」
そして、ようやく、男達の恨めしい視線を浴びながら、ゆっくりと食事が出来るようになった。
寝る前に今日一日を思い出して、気が付いたのだが、行く先々の店で、大衆食堂と似たようなやり取りをしていた気がする。
もしかして、今日一日でイゾールの街中で、既成事実を作られたんじゃ無いだろうか?
読んで頂きありがとう‼
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ー情報更新ー
ジル:イゾールの街に暮らして居た事がある、長耳族の女性。
得意な武器は槍で、カケルの剣槍とは違い、正統派の槍使い。
実力もチノとケイトよりも上で、年齢も上。
得意技は、槍技と体術。寝技(ベッドの上)も得意。
カケルと出会う前は、味見といいながら、男を食い漁っていた、肉食系ウサギで、経験人数は噂では三桁に届くとか届かないとか・・・。
カケルと出会ってからは、他の男に興味が無くなったらしく、味見はしていない模様。
イゾールの街では、見事カケルとの既成事実を作ることに成功したので、今の所、イゾール街では、カケル=ジルの旦那と認知されている。




