平和な一日
こんにちは!
寒い((((゜Д゜)))この時期に息が白くなるとか、今年は冬眠しなきゃだ。
だだっ広い草原の一画に静寂が訪れていた。
完全に静かになったという訳ではない。
焚き火のパチパチと弾ける音とヒソヒソと話す声だけがある。
その静寂を一番に破ったのは、静まりかえったメンバーを纏めるトグサだった。
「いや~、な、なんというか、な。皆終わりだ各自明日に備えて休め、俺とカケルで見張りをしておく」
ヒソヒソと何時までも話し合っているメンバーに指示を出し、この場から移動させると、ポリポリと頭髪の無い頭をかきながら立ち上がった。
「すいませんっしたー!!」
カケルの前まで近付くと開口一番に、斜め45度の綺麗なお辞儀を決めながら謝罪の言葉を述べた。
突然の謝罪にチャックが困惑していると顔を上げたトグサは話し続ける。
「カケル、いや、カケルさんは何処か有名な武門の出でしたか、そうとは知らず大変失礼な事をしてしまい、申し訳ありませんでした」
そして、再度の斜め45度である。
護衛専門で依頼を受け続けているトグサ達、特にリーダーのトグサは、依頼を受ける際に貴族や豪商と会話する機会があるので、強面スキンヘッドという出で立ちに似合わず、ある程度の教養は身に付けていた。
「い、いや、トグサさん、顔を上げて貰えんやろか?なんも気にしとらんって」
「そうですか、カケルさんがそう仰って下さるのなら」
「てかな、さん付けるとかその喋り方、キモいし止めてや」
今まで偉そうな態度をしていた強面スキンヘッドの逞しいおっさんが、いきなりペコペコと似合わない愛想笑いを浮かべながらご機嫌をとりにくるとか、気持ち悪いだけである。
「キモいって……お前。分かった、それよりも何処で修行したんだよ、それなりに有名な所なんだろ?デーンバーク流か?エリュシオン流か?」
「なんじゃそりゃ?そないなもん知らん、ちょっとした知り合いに教えて貰っただけや」
「ふむ、さぞかし高名な方なのだろうな」
実際は仮想空間で、データ上の仮想敵と戦って練習しただけである。
しかし今回は架空の高名な方に頑張ってもらおう。
イメージはチャックに無理矢理休暇を取らせた総司令の爺だ。
「そうなんかな?確かにあの髭爺さんは強かったし、教えるのも上手かった気がせんことも無いわ」
「髭の爺さん………もしかして、リンドウ様か?」
「名前は知らんけど、真っ赤な槍を持っとったで」
「おお、まさしく伝説の英雄リンドウ様じゃないか!」
「へ!?」
「ナハハ!そう言う事なら、さっきのにも納得できるな、それなら最初から言ってくれよな」
適当な嘘を並べた結果、自分はどうやら伝説の英雄とやらに鍛えられたと勘違いさせたみたいだ。
どうせその伝説の英雄とやらにも会うことも無いだろうし、否定しても後が面倒なのでこのまま勘違いさせておこうと決めた。
その後もしつこく伝説の英雄リンドウについて聞いてくるので、見張りの時間が終わるまで嘘を更に重ねてなんとか乗り切った。
翌朝、早速配置替えが行われた。
先頭にトグサ、カイン、リンフォード
右側にテラー、ヴィヴィアナ、リーウェ、リムリト
左側にカッサンドラ、アルト、タイナー、ヒムヒト
後ろに、カケル、ジル
に配置が変更されている。
最初はカインのポジションカケルを置きたいとトグサが言い出したのだが、ジルが戦力が偏る等と(カケルの援護射撃も有り)、トグサを言いくるめた結果。
最後尾で同じ槍使い同士、二人で親睦を深めるという事で決定された。
昨日の夜みたいに永遠と話をせがまれるのは、疲れるので遠慮したいチャックであった。
ジルは、褐色肌をした耳長族の女性である。
腰まで伸びた白い長髪に、耳長族特有の兎の様な長い耳と手首と足首に見えるフワフワな毛に真っ赤な目が特徴で、身長も高くスレンダーな体型をしているが、出るところが物凄く出ているのでかなりエロイ体型をしている。
装備はシンプルな作りをした槍を持っており、スカートに深いスリットが入った露出の多いドレスアーマーの様な物を身につけている。
最後尾を歩く二人なのだが、やけに距離が近く感じるのは気のせいだろうか?
時折草原に吹く風がジルの匂いを運んできてはカケルの鼻を擽っていく。
「なあ、近くないか?」
「別にそう思わないけどねぇ」
「いやいや、急に魔物が来た時、それを使いにくやろ」
「その時はその時さ、カケルがどうにかするだろ?」
「そら、まぁ、そうやけどな~」
ビミョーに会話が続かないので、草原を見渡してみるが魔物の縄張りを避ける様に進んでいるので、特に何もなく平和なものだ。
晴れ渡った空をハーピーの親子が飛んでいるのが見える。
深緑の森を出てからはスライムと小動物を見かけるだけで何も起こっていないし起こりそうにもない。
他のメンバーも近くに居る人と話しながらのんびりと時間が過ぎていく。
そして予定よりも進めた事もあり今日は早めに休む事になった。
今日からはカインも一緒に野営の準備をすることになっているのだが、今回は冒険者全員で野営の準備を終わらせたので特に早い。
カケルはアルトニアのダンジョン30階層で作った肉焼き機で、その時のワイバーンの残りを鼻歌を歌いながら焼いている。
リズムも音程も滅茶苦茶だったが・・・
アイテムボックスの中は基本的に時間が進まないので腐っているとかの心配は無用だ。
「その出鱈目な歌はなんだい?戦ってる時と違ってセンスの欠片も無いじゃないか」
「うっさいわ!」
バカにしたように笑いながら、カケルの隣に座ったのはジルだ。
「それ以外は全然ダメみたいだねぇ、ほら、そこ焦げてる」
「ああ!ジルが話しかけるからやろ」
「あたいは話してても焦がさないよ、カケルが悪い」
「・・・っで、なんか用か?」
「大した用って程でもないんだけどね、空いてる時間に相手をして貰えないかなって思ってね。」
「ええで」
「そうかい、それじゃ今夜待ってるよ」
「今夜って気が早いな」
「いいじゃないか、今日はそう言う気分なんだよ」
その後、昨日から気まずくなっているカインと少し話したりしながら、夜は更けていきジルが見張りを始めて少し時間が経ったので、気配を消してテントから出るとジルの所へと向かった。
「来たで」
「遅かったじゃないか」
「ほんで、どうするんや?」
「そうだねぇ、彼処が良さそうだから移動しようか」
「なんでや?ここでもええやろ、見られても困る訳でも無いし」
「!!!結構大胆なんだね、あっちでお願いするよ」
そう言いカケルの手を引きながらテントから少し離れた場所まで来ると、ジルはいきなり下着を脱ぎ出した。
「ほら、カケルも準備してくれよ、あたいだけ恥ずかしいじゃないか」
「は!?」
「どうかしたのかぃ?相手をしてくれるんだろ?あたいは強い男が好きでねぇ、カケルなら良いと思うんだ。カケルはあたいみたいな女の相手は嫌かい?」
「っちょ、待て待て、相手ってそっちの事やったんか」
「それ以外に何があるっていうのさ?」
「俺は槍の稽古の相手やと思っとった」
「アハハハ、参ったよ。もしかして経験が無いのかい?」
「・・・なんか悪いか!?」
「傑作だね、その顔と実力で経験が無いとか、チャンスは幾らでも有っただろう?良い機会だし、あたいが初めての相手になってあげるよ。緊張しなくてもあたいに任せてくれたら終わるからさ」
「え、えっとな、すまんけど遠慮させて貰うわ、王都で待つことになっとるさかい、裏切る様な事はしたくないねん」
「なんだい、相手が居るのかい。それは悪い事を言ったね。止め止め!この事は忘れておくれ、代わりにお姉さんが色々とアドバイスしてあげるからさ」
この後、ジルから色々とアドバイスを貰いながら、次のアルトの時間まで見張りを一緒に終わらせた。
アルトと交代する時に、気まずそうな顔をして俺とジルの顔を交互に見比べていたのは、アレでアレな想像をしたからだろう。
明日は進路近くにある村が目的地なので、新たな発見が無いか期待をしながら眠りについた。
読んで頂きありがとう‼
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モチベーションが上がると、調子に乗って書くのが早くなるかもしれない。
ー情報更新ー
砂鳥のメンバー
リーダー、トグサ、大剣使い
年齢は28だがよく30後半~40半ばに間違われる事を気にしている。
王都に愛する二人の娘と嫁が待っている。
リンフォード、頼れる小さきシーフ
砂鳥の中で最年長でトグサの良き相談役でもある。最近王都へ戻るとトグサ夫婦の愚痴を聞かされる様になった。
リムリト&ヒムヒト、魔法使いの双子
魔法専門の学園出身の魔法使い
兄のリムリトは高身長で王子様系
弟のヒムヒトは可愛いショタ系
タイナー、砂鳥の守護者
騎士爵を持つ家の次男で、何故か冒険者をしている青年。恵まれた身体を持ちリザードの突進にも耐える男である。
趣味はポエムを書くこと
ジル、砂鳥の紅一点
転々とパーティーを移り変わり、今は砂鳥の一員として活躍している凄腕の槍使い。
因みに砂鳥のメンバー全員は既に味見済み。




