アルトニアですき焼き~♪
こんにちは‼
何故ミルタウロスの肉を一番多く提供してくれたヒルトだけが遅れて来たかというと、婚約者である人物に自分が獲った獲物で開かれる宴会に呼びたかったからだ。
「すまない、遅れてしまったな」
「いやいや、先に食べさせて貰っているから俺達の方こそ申し訳ないよ」
「リリア、この人達が私と一緒に冒険者をやっている、カケル、チノ、ケイトだ」
「ヒルト様からお話を聞いておりますわ、私リートリアと申します、リリアと読んで下さると嬉しいです」
リリアは長いウェーブのかかった金髪をしており、愛らしい顔付きの線の細い身体付きをした人物で、俺達の中で一番小さいチノよりも小さく小柄で中学生位に見える。
俺達3人もそれぞれ自己紹介を終えると、使用人の人達が俺達が話している間に準備したとは思えない、何処ぞでお茶会か?とでもいう空間が少し離れた場所に出来上がっていた。
流石にこの場所で一緒に食べると、肉の脂や煙でドレスが汚れてしまうので仕方ないが、そこだけ空間が違うかのように目立っているので可笑しく思える。
おっと、ヒルトに焼肉のタレを渡しておかないと、折角作ったのに食べて貰えなかったら悲しいからな。
「ヒルトはリリアさん達と一緒に食べるんだろ?良かったらこれも使って食べてくれ」
「そうだが?此は、なんなのだこれは?」
「焼肉のタレって言って薄くきった肉をこのタレに浸けて食べるんだ」
説明しながら実際に食べ方を見せると、ヒルトも同じように食べて貰った。
「おぉ!これは旨いぞ!早速リリアにも食べさせよう」
「気に入ってくれて良かったよ、他にも色々やるつもりだから、その時にまた味見してくれ」
「この焼肉のタレだったか?こんなに旨いんだ、次の料理にも期待しておこう」
ヒルトが嬉しそうに焼肉のタレが入った器をリリア達の居るテーブルに持っていくのを確認した後、次の料理に取り掛かった。
次はすき焼きだ、焼肉の後だと少し重いかもしれないが、この機会だしやってしまおうと思う。
流石に元の世界で使っていたような、すき焼き専用の鍋や豆腐等は用意出来なかったが、似たような野菜は用意できたので、異世界版すき焼きを作ろうと思う。
旅が一段落したら何処かに拠点となる家を買って、本格的に色々再現できないか試してみたいな………って、すき焼きすき焼きー♪
まず、熱した底の深いフライパンにミルタウロスの脂を入れて脂の香りを広げたら、砂糖と肉を入れて軽く火を通していく。
ある程度したところで、事前に作っておいた割下まぁ、すき焼きの元だな、を入れて野菜を並べていく。
そして出来上がった物は野菜の見た目や鍋が違うが、味は大体一緒になった筈の異世界版すき焼きだ。
「カケルくんまた何か作ったけど、それも故郷のなの?」
「うん、これもなんだ、すき焼きって言って卵に浸けて食べるんだ。二人も食べてよ、ヒルト達にも持っていくからさ」
「ありがとー」
「これもカケルの故郷の味か……覚えなければ」
向こうに居るヒルト達の分を取り分けて持っていくと、自分達が食べていた物を後回しにしてまでも、先にすき焼きを食べてくれた。
使用人の人達にも好評で喜んで貰えたみたいなのですき焼きの方も異世界の人達にも通用するようで良かった。
「これもサイッッッコーだよー」
「焼肉と一緒で、コルライトとも良く合うな」
戻って来たら二人が手放しで喜んでくれているので俺も早速食べよう。
うんうん見た目はともかく、ちゃんとすき焼きになってる。ミルタウロスの肉は焼くだけでも十分美味しいけど、料理にしたら更にミルタウロスの良いところが出て来ていくらでもいけそうだ。
そうして俺達は、引き続き焼肉、すき焼き、しゃぶしゃぶと、暫くは肉が要らないと思えるほどミルタウロスの肉を堪能できた。
他の人達も珍しいのか、俺達の料理を食べに来たりして、そのまま皆で飲んで騒いで楽しい時間が過ぎていった。
そして飲み過ぎてそのまま寝る人が出始めたので、俺達もそうなる前に3人揃って千鳥足で宿に帰った。
チノも大分酔っていて酷かったけど、特に酷かったのはケイトだった。
普段飲まないからか、かなり酔ったみたいで帰り道もずっと腕を抱くように抱きつかれて、フワフワの特大に包まれて幸せだったが、色々大声で騒いだりするので連れて帰って来るのに一苦労だった。
俺も大分酔っていたけど、更に酷い二人が居るから酔いが嫌でも覚めてしまった。
「あ~だめだぁ~食べすぎて気持ち悪い~」
「カケルぅ~わらひは~~」
「ちょっ二人とも大丈夫?」
「にゅふふ~けいりょ~」
「ふふふ~わきゃっりゃ~」
やっとの思いで二人を部屋に連れて帰ると、二人がいきなりベットに押し倒してきた。
「にゃはは~きゃきぇりゅきゅ~ん」
「わりゃしも、もう我慢できにゃい!」
「い、い、いや、二人ともや、やめ!」
二人は泥酔しているにも関わらず、器用に俺を押さえながら自分の服を脱いでいき、俺の身体全体をキスしたり舐めたりと色々と、そう色々しながら脱がそうとしてくるので必死に抵抗した。
二人に失礼だ?そんなの関係無い!
殆ど産まれたままの姿の二人が色々してくれて気持ち良いが、そうじゃないんだ。
俺は初めては酔いに任せるんじゃ無くて、もっとこう色々ムードとかがある時に………あーーー!もう!チャック助けてー!
そう思った瞬間にチャックと俺が入れ替わって、一瞬で二人から優しく抜け出すと、なにか魔法でもかけたのか二人は全裸のまま寝てしまった。
「なんや、そのままいってまうと思たけど…」
(いやいや流石に酔ってる二人に手を出すのは不味いでしょ…それに……)
「まぁ、そやなー」
出会って数日なのに無駄に気が合う二人?は言わなくても分かる………お互いが無駄にロマンを求めるチェリーなのだ。酔いに任せても自分を好きでいてくれる女と一夜を過ごす度胸なんて全く無い。ヘッポコなのだ!
(とりあえず……二人に布団を掛けて出よう)
「そ、そやな……」
(あ………服はどうしよう)
「ふ……二人に着せるんか!?」
(え、うん……そうだけど……)
「そ、そないな、ハ、ハードル高いこと言わんといてくれるか?」
(チャックでも無理か……)
「ア、アカンて……ぉぉお俺にはでけん……カケルは?」
(………だめだ無理!……刺激が強すぎて俺にはとても……)
・・・・・「(よし!このまま、で)やな」
こうして俺(俺達)の初めての危機は最強のヒーローによって守られた。
俺達には度胸が足りなくて服を着せ直させてあげる事は出来なかったけど、布団は掛けたし飲み水も、ピーーーを出す桶も十分用意しておいたし大丈夫だろう。
こうしてミルタウロスの肉祭りは終わった。
俺も寝るとしますか……zzZZ
ーside?????ー
街の人々が寝静まり、静寂に包まれた夜の事……
ある街の一角に存在する建物では、組織のトップに相応しい装飾品や家具で飾られた一室に緊急の報告が知らされた。
「なに!?トーストで情報が改ざんされた痕跡が見つかっただと!?」
「はい、どうも登録時に改ざんが行われたらしく、トーストのギルドでも発見が遅れたそうです」
「それで元の情報はどうなった!?」
「それが……復元には時間が必要で……登録情報の完全な復元も不可能と思われます」
「なんだと!!それがどれだけ重大な事か分かっているのか!」
「重々承知しております!迅速にトースト町へ行き、情報の復元と犯人の捕縛を行いたいと思います」
「分かっているなら早く行け!人員は使っても構わぬ、早急に犯人を見つけ出せ!」
「は!」
読んでいただきありがとう‼
ーチャックの独り言ー
ミルタウロスもうまかったな~
ダンジョンで食べたアレも旨かったんやけど、アレに負けん位やった。
しっかし、危なかったわ~もうちょいで、鼻血吹き出す所やったわ。大きいのと可愛いの二つに囲まれても出さんかった俺を褒め称えてくれてもええで




