アルトニアの迷宮、兄は想い人の為に
こんにちは‼体調崩して、書く気力も起きなかったよw読んで頂いてる人には迷惑をかけてしまってすいませんでした………m(__)m
もう……何でこうなるのやら、ヒルデルトに連れられてやって来ました、ダンジョン一階層。
今日も変わらず、暗い森の中を光が漂っていて美しい光景だ。
最近はこうやって景色を楽しむ余裕すらあるんだよね。
俺としては、10階層以降の攻略を進めたかったんだけど、こうなってしまっては付き合うしか無いか・・・
「ヒルデルトさんでしたっけ?何が目的なんですか?」
「ヒルトでいいぞ、そういえば言ってなかったな。私は近い内に結婚するのだが、そのために指輪に使う材料を集めようと思ってな・・・」
「指輪・・・ですか、それなら買えば良くないですか?」
「いや、それだと意味が無いんだ。あの人には特別な物を渡したいのだ」
「へぇー、格好いいですね」
意外な理由だったからビックリしたじゃないか、顔に出てないかな?大丈夫かな?
こう言う理由なら付き合っても良いかも知れないな……
「当然だ!」
「所で、その指輪の材料って何階層位にあるんですか?」
「たしか45階層だったな、そこにいるトータスの甲羅が良い材料になると話を聞いてな」
「よ、45階層!!そ、そんなの無理ですよ」
「何が無理なのだ?行ってみなければ分からないだろう」
「俺でもまだ10階層を越えたばかりですよ、45階層なんて一体何時になるのか・・・」
「む、そうなのか、ならば俄然燃えて来たな、よし!いくぞ!」
「ああ!ちょっと待って下さいよ」
「遅い遅い!置いていくぞ」
その後グイグイ進むヒルデルト、ヒルトに追い付いて、二人で一階層から進んで行ったのだけど、俺が前衛で敵を引き付けて、ヒルトが後ろから魔法で敵を倒すやり方でサクサク攻略は進んでいった。
そして意外も意外に思ったより早く10階層の守護者の居る大扉の前まで来ている。
一緒に戦っていて分かった事だが、ヒルトの魔法は威力が強いのだが、今も疲れた様子も見せずに余裕そうな顔で俺の後ろをついてきている。
あれ?これはこのまま行けるんじゃ無いだろうか……
「この先は階層の守護者のウッドゴーレムが居るんだけど、強力な火魔法でなら簡単に倒せるって聞いてるんだけど、ヒルトって強い火の魔法は使える?」
「ふむ、強い火魔法だな、私に任せるといいある程度の魔法であれば使えるからな」
「分かった、俺がウッドゴーレムを引き付けるから、その隙にデカいのを一発頼むよ」
「フッフッフ、任された、早速ウッドゴーレムを倒しに行くとしようではないか!」
ヒルトが話終えると同時に大扉に触れると、前と同じようにゴゴゴゴ!と重い音を立てながら開いていった。
扉の先には、前と同じ様に森が広がり、小川がながれ、その中に前より少し小さめのウッドゴーレムが、森に紛れる様に佇んでいた。
「それじゃぁ、さっき言った通りに頼むよ」
「ああ、任された」
ヒルトはそう言うとウッドゴーレムから死角になる木の陰に走っていき詠唱を始めた。
俺はヒルトに注意が向かないように何とか頑張りますか。
まず最初に詠唱を始めたヒルトを狙おうとウッドゴーレムは移動を開始していたので、俺の方へ注意を引くために、全力で脚の関節部分を膝カックンするように斬りつけた。
しかしウッドゴーレムは意に介した様子もなく、そのままヒルトの方へと移動を続けている。
俺も何回も斬りつけるが全く気にならないのか、そのまま移動を続けて、あと少しでヒルトの隠れている木に到達しそうな所で、やっと深くなってきた関節部分の傷のお陰で、ウッドゴーレムに膝カックンの様な事をすることに成功した。
流石にこれにはウッドゴーレムも無視出来なかったのか、俺向かって攻撃をして来るようになった。端から見たらさぞかし間抜けなゴーレムに見えた事だろう。
ブォン!!
あ、危な!振り向きながら腕を横凪ぎに振ってきたけど、余りにも大きな腕は単純に横に振るだけで、重く早い広範囲を襲う攻撃となり、その範囲の中に居たら挽き肉にされそうな威力がありそうだ。
今も目の前を腕が通り過ぎていき、変な汗が身体中から出てくる…
腕だけではなく足も脅威的だ。俺を蹴ろうとして外れた足は、まるでプリンを掬う様に抵抗も殆んど無く地面を抉っている。
踏みつけなんて言うまでもなくウッドゴーレムの重さで地面が陥没してしまっている。
こんな攻撃をケイトはあの時避け続けていたのか、俺だって毎朝ケイトと地獄の様な稽古をしているんだ、そう簡単には殺られないさ。
俺は、あえてウッドゴーレムまで近付いて攻撃の速度が乗り切らない内に避けていく。
股の間を抜けたりしながら、まるで大人と子供が遊ぶ様に攻撃を避け続けていく。
そうやって、お間抜けな鬼ごっこを少ししているとヒルトはから詠唱完了の合図があった。
「カケル!避けろ!」
「おう!」
「全てを吹き飛ばせ!フレイムキャノン!」
その掛け声と共に直ぐさまウッドゴーレムから逃げると、背後で物凄い爆発音がなったと思った次の瞬間、俺まで火傷しそうな風で俺まで吹き飛ばされてしまった。
ヒルトに手を借りて起き上がって、ウッドゴーレムが居たであろう場所を確認すると、上半身が殆んど吹き飛ばされていて、残された下半身の部分がゆっくりと倒れていくところだった。
「大丈夫か?」
「なんとかね…凄い威力だったね」
「当然だとも私にかかればウッドゴーレムなど敵では無いわ、ナハハハハ!」
「あんなに凄い魔法使ったけど疲れてない?」
「うーん、少し疲れているが、まだ行けそうだぞ」
「俺の方ももう少しなら行けそうだけど、今日は此処までにして、明日は此処から進めるだけ進んでみよう、仲間にも手伝って貰えないか聞いてみたいし」
「そうか…残念だが仕方がないな」
ヒルトは偉そうな話し方だけど、話をちゃんと聞いてくれるからこういう時は助かるな。
前の世界の話だけど、疲れてるのに仕事だからって無理して大怪我をした仕事仲間が居たから、俺は無理は嫌いなんだよね。
因みにその人は怪我が原因で、まともに生活すら出来なくなってしまい、今もベットで寝たきりらしい。
それから、10階層のゲート(霧の様な出入り口)から地上に戻った後、素材の売却や明日の時間の打ち合わせをしてからヒルトと別れた。
今日は意外にも早く戻って来てしまっていて、まだ昼を過ぎた辺りなので、屋台で肉の串焼きとサンドイッチを食べてから、街を少し歩いてみることにした。
アルトニアに来た2日目に、3人で色々見て回ったけど、まだ行ってない場所もあるから結構ワクワクしてしまう。
今回はダンジョン攻略に使えそうな物が無いか探してみようと思う。
通りすがりの人に何処か良いところは無いかと訪ねてみると、トーストの町にもあった様な露店の集まる場所があるみたいなのでそこへ行ってみることにした。
ブラブラと辺りを見回しながら、次の機会に行きたい所を探しながら街の南側へ行くと、トーストの町よりも規模の大きい露店の出ている広場に辿り着いた。
露店を開いているのはトーストの町とあまり変わらない感じの人達だけど、冒険者風の人が多い気がする。
数ある露店の中の1つで、冒険者風の人が開いている店を覗いてみると、武器に使えそうな素材?や真新しい武器や防具が並べてあった。
しかし何故かここで疑問を覚えてしまった。
この店を開いている冒険者風の人は筋肉モリモリで身長も高いナイスミドルなのに、売っている品物は、サイズ違いや、そもそもの性別が違っていてバラバラな品揃えなんだ。
「あの~これって、店主さんが使っていた物なんですか?」
わざとサイズが合わない、新しそうな防具を指差して聞いてみた、これで聞きたい事は聞けるはずだ。
「はぁ?なに言ってんだ兄ちゃん、これはダンジョンの宝箱からドロップした装備だよ」
「宝箱からドロップ?」
「なんだ兄ちゃん、知らないのか?」
「アハハ…最近冒険者になったばかりで無知な者で」
「いやいや兄ちゃん何を言ってるんだ、兄ちゃんも冒険者なら知っているだろう?宝箱のドロップで一攫千金の夢を掴む!!ってな」
「そうなんですか、一攫千金ねぇ~」
「なんか、嘘を言ってる風じゃねーな、ホントに知らないのか……」
「はい……知りませんでした……」
「いいか兄ちゃん覚えとけよ、階層の守護者って居るだろ?ごく稀にそいつらが落としたり、隠し部屋とかに置いてあるんだよな、たまーーーに物凄いお宝なんかも手に入って一生遊んで暮らせる奴なんかもいるぜ」
「なるほど!」
「なるほどってな……冒険者…いや…これは一般常識だから、知らないなんて言ってたら恥ずかしい奴だからな」
「え!?マジですか?」
「そうだとも、マジもマジの大真面目だ、さぁさぁ、勉強代の代わりに何か買って行ってくれ」
「うーん、それじゃぁ何かダンジョンで役立ちそうなの無いですか?」
「そうだな、これなんかどうだ?」
そう言って見せてくれたのは、魔方陣の書かれた磨かれた石の様な物だった。
「これなら兄ちゃんでも買えそうで、効果も中々良いからな、俺のオススメだ」
「どんな物なんですかこれは?」
「これはな、周囲に魔物が居ないときに魔力を込めておくと、魔物が近寄り難くなるって代物だ、強すぎる魔物だと効果は無いが40階層辺りまでなら使えると思うぜ」
「うーん、分かりましたそれ貰います」
「毎度ありー、またよろしく頼むぜ」
中々良いものが買えたんじゃ無いだろうか……さて、まだまだ二人が帰って来るまで時間はあるから、ゆっくりと買い物して回ってみようかな。
読んでいただきありがとう‼
ー情報更新ー
魔除け石
魔物を退ける種類の物の中では、そこそこの品質の魔道具。効果範囲は半径5メートル程で、高級なアース・◯ーマット的な物。確実に魔物が近寄って来ない訳では無く、魔物に彼処には近寄りたくないと思わせる事で魔物を避けているので確実ではない。
上位の魔道具には結界を張り、完全に魔物やその他を通さない物が有るが、上位の女冒険者などが直ぐに買い取ってしまうため、なかなか市場には出回らない。




