あたらしい朝に
ある朝、ふしぎな音と光を発見した。
草原なんて歩いたこともないけど
見渡す限り緑が広がって新鮮な空気が
ひんやりと僕の鼻をくすぐった。
場所も不思議なんだけど
目が覚めたら自然公園のような草原に誘われていた。
ふと前を見ると
目の前に少女が立っていて
僕が見つけた不思議な音と光を見つけたようだ。
音と光は同じ場所から
小高い丘に向かってガラスのおはじきが散らばるように
キラキラと輝きを解き放っていた。
澄んだ空気と心地よい風のささやきが聞こえて
それはまるで春風のようにも
秋風のようにも感じた。
少女は白い半袖Tシャツにジーンズの半ズボン姿で
後ろで結んだ
長めの黒髪を風にそよがせていた。
次の瞬間、少女は軽快に走り出した。
小高い丘に向かって
不思議な音と光の謎を紐解くために
駆け寄って行った。
まだ夢を見てるだなんて到底思えない。
だから僕も全力で走った
その小高い丘に向かって。
ほぼ同時だった。
辿り着いた先には
小さな機械の箱があった。
スマホのような端末だった。
だけど、このままでは手と手がぶつかって
取り合いになってしまう。
僕は失速して
さりげなく「今日は!」って言ってしまった。
だけど僕の声は
どうやら少女には届いていなかったようだ。
肩透かしを食らったようで
恥ずかしかったのを今でも
ハッキリと覚えているよ。
初恋でもしちゃうのかと
ちいさな期待を膨らませていたから
余計に恥ずかしかったよ。




