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智の神の苦悩
士気が上がる倍老軍は、エイエイオーーっと勝利の勝鬨を上げるのであった。
全は阿星に、
「な?阿星、これが生きとるちゅう実感なんや。確かに平和な世を求める、それは正しい。せやけど、それは何もかんも与えられて、当たり前にあるもんやあらへん。少のうても人として生きる道には、辛い事、悲しい事、嬉しい事、悔しい事、憎い事やってなんぼでもある。人ちゅうもんは生まれながらに動物もせやけど、より強い感情ちゅうもんを持っとるんや。そこから欲望が生まれ、源竜の目指した方向のように、いっそ原始社会に戻して、純粋な弱肉強食の世界を構築する考えも生まれるかも知れへん。そやけど、生きてる限り、前向いて行かないかへんねん。自分達でその幸せを手に入れなあかんねん。違うか?」




