第45話『境界戦』
「ティプスタン!」
中央陣へ向かいかけていたミミリルが、背後の異変に気づいて振り返った。
拳闘士の足元で、ティプスタンが片膝をついている。
身体を起こそうとしても脚に力が入らず、肩まで地面へ引かれているように重かった。
その視界の端で、赤い色が濃くなる。
胸元の透明だった中央の宝石に、内側から赤色が満ちた。
「インスクリプト・ヴァーミリオン!」
紅の疑似魔力が全身へ駆け巡る。
それでも、膝は地面から離れなかった。
「くっ……!」
同時に、駆け戻るミミリルの胸元から一本の紅光が伸び、ティプスタンへ繋がった。
《レゾナンス》。
ミミリルが右手を前へ広げた。
「伸縮槍――構築!」
手のひらへ紅色の光が集まり、短い棒を形作っていく。
ミミリルは腰のポーチから小さな球を取り出し、棒の先へ取りつけた。
カチッ。
固定すると、短棒の中央を捻る。
カシュッ!
短棒が伸び、先端に丸い球をつけた長槍へ変わった。
「ティプスタンから離れろっ!」
(待って、ミミリル! そいつに――)
もう遅かった。
ミミリルが踏み込み、長槍を頭上から振り下ろす。
拳闘士は分厚い手甲を掲げた。
ガッ!
球状の槍先が手甲へ触れる。
同時にミミリルの手首が返った。
カチリッ。
丸い球が二つに割れた。
「なっ――」
パフッ!
中に詰められていた赤い粉が弾け、拳闘士の顔面を覆った。
「ぐっ!?」
拳闘士が反射的に目を閉じる。
一拍遅れて、喉の奥から激しい咳が噴き出した。
「げほっ! ごほっ、ごほっ!」
顔を背け、鼻から荒く息を吐く。
だが吸い込むたびに刺激が喉の奥へ入り込み、咳はさらに酷くなる。
「ぐぁっ……目がっ! なんだ、これは……!」
涙が溢れ、鼻水まで垂れる。
「げほっ、くそっ……!」
男がふらつく。
その大きな足が一歩後ろへ下がった。
ゴッ。
「ふぐっ!」
拳闘士の足が、膝をついていたティプスタンの頬へぶつかった。
その瞬間だった。
「……!」
全身を押さえつけていた重さが、唐突に消えた。
「ティプスタン!」
ミミリルがすぐに駆け寄る。
「けほっ、けほっ……大丈夫か!?」
「う、うん。助かったよ」
顔を上げたティプスタンは、思わず瞬きをした。
ミミリルも涙目になっている。
「大丈夫?」
「だ、大丈夫だど。ちょっとウチにもかかっただけだど。けほっ!」
ズビビッと鼻をすする。
「今の……何?」
「あれか?」
ミミリルが割れた球のついた槍を持ち上げた。
「ウチ特製の唐辛子粉玉だゾ! 近づかれた時に、相手の顔へブワッてするために作ったんだ!」
「唐辛子……」
その一言で、ティプスタンの脳裏に嫌な記憶が蘇った。
真っ赤な汁。
鼻を刺す湯気。
ガミが作った、あの特製スープ。
「それは……。強烈だね」
「だろ?」
拳闘士はまだ数歩先で激しくむせ返っている。
ティプスタンは立ち上がると、男の全身を包む灰色のオーラへ目を向けた。
「ミミリル。槍がアイツに当たった時、身体に何か違和感なかった?」
「ん?」
「急に重くなるとか」
ミミリルの耳がぴくりと動く。
「そういえば……手甲に当たった直後、身体がズシッてなったような……」
「やっぱり」
「でも、すぐ戻ったゾ」
ティプスタンは頬へ触れた。
「僕はナイフを刺した直後から動けなくなった。でも、あいつの足が僕に触れた瞬間、元に戻った」
そこで言葉を止める。
触れたのは自分だけだ。
だが、ミミリルの重さまで同時に消えている。
「……もしかして」
「ん?」
「たぶん、あいつも同じなんだ」
ティプスタンは拳闘士を見る。
「赤黒いオーラに触れて、武器が熱くなったように、あの灰色のオーラに触れると身体が重くなるんだよ。きっと」
「なるほど……」
剣士の赤黒いオーラとは仕組みが違う。
だが、どちらも不用意にオーラへ触れれば、何かしらの影響を受ける点では同じだった。
「風魔法――《ウィンド・ボール》!」
バシュッ!
岩壁の間から拳大の風塊が飛んだ。
ドンッ!
「うぐっ……!」
拳闘士の脇腹へ直撃し、巨体が横へよろめく。
二人が振り向く。
通路側の岩壁。
そこにはコウとネラが立っていた。
少し後ろでは、ライアンが壁へ片手をついていた。
「みんな!」
ティプスタンの表情が緩んだ。
三人とも無事だった。
ライアンは二人を確認すると、すぐに周囲へ視線を走らせた。
拳闘士。
王女の防護壁。
《グレイファング》の剣士と槍使いがいない。
その意味を悟った途端、古傷の走る目元が険しくなった。
「ティプスタン、ミミリル! すぐに中央陣へ向かえ!」
「は、はい!」
「分かったゾ!」
ティプスタンとミミリルは顔を見合わせ、頷く。
「ライアンさん!」
駆け出しかけたティプスタンは、足を止めた。
「あいつの灰色のオーラに注意して下さい! 触れると身体が重くなります! でも、重くなった誰かにあいつ自身が触れると、全員まとめて解除されるみたいです!」
「!? そういうことか……」
ライアンの目が見開かれた。
拳闘士が、充血した目をティプスタンへ向けた。
「行かすかっ……!」
咳で潰れた声を絞り出す。
「地の渦道――」
ドゴッ!
「ぐあっ!」
拳大の石が拳闘士の顔面へ直撃した。
拳闘士が仰け反る。
ネラが黒革の鞭を振り切っていた。
鞭先で掴んだ石を飛ばしたのだ。
「触れなきゃいいんでしょ?」
ヒュッ!
今度はコウが石を投げる。
拳闘士が手甲で弾いたところへ、ライアンの放った石が肩へ当たる。
「二人とも、絶対に奴のオーラに触れるな! 距離をとれ!」
「了解!」
三人の声を背に、ティプスタンとミミリルは岩壁の奥へ駆けていった。
★
地下古代闘技場――中央陣付近。
「風の渦道――《断界》」
「第一階位・解放」
ドクンッ。
《グレイファング》の槍使い。
首筋に刻まれた呪印から緑色の光が溢れ、全身へ走った。
足元から薄緑色の光が円形に広がり、槍使いを中心に、半径二メートルほどのドーム状の領域を形作った。
キリカはその正面で、低く構えていた。
細身の身体を覆うポット・ポークンと同じような胴着。
両手両足には赤茶色の革製の手甲と脚甲を身につけている。
少し離れた王女防護壁側では、ガミも岩壁の切れ目を抜けたところだった。
槍使いは二人の位置を確かめる。
キリカが先に地面を蹴った。
腕輪の魔石から紫色の光が走る。
ギュンッ!
一気に間合いを詰め、正面から踏み込む。
槍使いが長槍を突き出した。
キリカは退かない。
むしろ穂先へ向かって、さらに半歩。
「幻豹流――《影尾》!」
突きが届く寸前、身体を鋭く捻る。
穂先を脇へ抜き、その回転を殺さず裏拳へ繋ぐ。
幻豹流の中でも、今のキリカが最も速く繰り出せる返し技。
――のはずだった。
「……!?」
薄緑色の領域へ入った瞬間、身体の動きが明らかに鈍った。
身体が重いのではない。
自分の感覚に身体がついてこない。
シュッ!
「っ!」
完璧にかわしたはずの穂先が頬をかすめた。
槍使いはそのまま長槍を引き戻し、腰を回して柄を横薙ぎに振り抜く。
キリカが両腕を腹部へ下ろす。
身体が僅かに遅れた。
メリッ!
「がっ……!」
槍の柄が腹部へめり込み、キリカの身体を横へ弾き飛ばした。
砂の上を転がり、片膝と手をつく。
「ぐっ……!」
腹の奥が引きつる。
息を吸おうにも横隔膜がうまく動かず、込み上げてきたものを堪えきれなかった。
「オエッ……!」
槍の動きは捉えていた。
《影尾》へ入るタイミングも間違っていない。
ただ、あの領域へ足を踏み入れた途端、身体の動きが鈍くなった。
槍使いが長槍を返す。
倒れたキリカへ穂先を向けながらも、視線の端ではガミの位置を外していなかった。
横から地面を蹴る音がする。
「おらぁぁぁっ!」
ガミが飛び込んだ。
左脚を振り抜く。
槍使いはすでに長槍を横へ寝かせていた。
ガッ!
ダマスカス鋼製の脚甲が柄へぶつかる。
「!?」
ガミの眉間にしわが寄る。
槍使いは柄を押し返し、そのまま横薙ぎに払う。
ブンッ!
ガミはすぐに上体を沈め、槍の下を抜けると、後方へ跳んで領域の外まで距離を取った。
「……なんだ、今の」
槍使いは追わない。
長槍を構え直し、ガミを値踏みするように眺めた。
「貴様は攻撃特化か……」
「あん?」
「良かったな。速度特化なら、今ごろ貴様もあいつと同じだ」
顎でキリカを示す。
「何言ってんだ、てめぇ」
槍使いは応えずに続ける。
「選抜戦の時から疑問だったんだが……」
槍使いの目が細くなった。
胸元から肩、腕、脚へと、ガミの身体を巡る魔力の流れを探るように視線を滑らせる。
「身体へ魔力を巡らせているようでもない。装備にも魔力を宿しているようにも見えない」
少し考えるように首を捻る。
「俺達をのしたのはなんだったんだ? 何か制約のある能力者なのか?」
「違ぇよ」
ガミが親指で自分の胸を指した。
「俺様は循環系だ」
「なら、なぜ使わない?」
「使う必要がねぇからだよ」
今度は槍使いを指差す。
「お前なんか、魔力使わなくても勝てらぁ!」
槍使いの眉が僅かに動いた。
「……舐めてるのか?」
声から軽さが消えた。
「選抜戦と同じだと思ってるなら、命取りだぞ」
これ以上、二人へ付き合う気はないらしい。
槍使いの視線が中央陣へ移る。
直径四メートルほどの円形術式。
槍使いの目的は、二人を倒すことではない。
あそこへ一人で立つこと。
槍使いが中央陣へ足を向けた。
「チッ」
ガミが即座に距離を詰める。
槍使いも横目で捉えていた。
鋭い突きが伸びる。
ガミは身体を半身にし、穂先を肩口から外した。
その勢いのまま懐へ入り、槍使いの腹部へ左脚を叩き込む。
ドッ!
「……っ」
また、手応えが薄い。
脚の速さも踏み込みもそのままなのに、衝突した瞬間だけ威力が失われている。
槍使いが柄を返した。
横薙ぎ。
ガミは避けきれないと判断し、両腕を上げる。
ガキィィィン!
「ぐっ……!」
ダマスカス鋼製の手甲へ、魔力を宿した重い一撃が叩きつけられた。
上手く防御した。
だが、衝撃は両手首から肘まで突き抜け、骨の芯を痺れさせる。
今のガミは、魔力を身体へ巡らせられない。
本来なら拳や腕へ魔力を循環させ、装備と身体の双方で衝撃へ耐える。
それができなかった。
ティプスタンから受けた付与魔法の翠光が両腕に一瞬走る。
それでも痛みは鋭く残った。
――これがなかったら、両腕とも折れてたかもしれねぇ。
「っの……!」
槍の勢いに押され、ガミの身体が横へ飛ぶ。
その瞬間、地面に残っていた左足のつま先を跳ね上げた。
ザッ!
砂が槍使いの顔へ舞う。
「なっ――!」
槍を振り切った直後。
至近距離から飛んだ砂を、完全には避けられなかった。
「くっそ……!」
槍使いが目を固く閉じる。
ガミは数メートル押し飛ばされ、キリカのすぐ横へ着地した。
ズザザッ!
砂を削って止まる。
右のふくらはぎに痛みが走り、ガミの顔が一瞬歪んだ。
「くっ……」
「おい。ストーカー女」
隣で片膝をついたキリカが、小声で呼ぶ。
「俺様はガミだ! ストーカー女じゃねぇ!」
「今はどうでもいい」
「よくねぇ!」
「それより、なんかおかしくないか? あいつ」
「……まあ、なんかおかしいな」
ガミは痺れる両腕を軽く振った。
キリカが薄緑色の領域を見る。
「あの中に入ると、私だけ明らかに遅くなる」
「俺様は変わんねぇ。しっかし、攻撃に力が乗らねぇ。さっきの蹴りなんか、まともに入ったのに全然効いてねぇ」
キリカの目が細くなる。
自分は速度。
ガミは攻撃力。
――あの領域に入ると、能力が制限されるのか?
分かるのは、このまま自分が真正面から奴と戦えば、圧倒的に不利だということだけだ。
「おい、ストーカー女。よく聞け」
「俺様はガミだっ! 豹女!」
★
中央陣手前の岩壁地帯。
《グレイファング》の剣士が、岩壁の間を駆けていた。
「……っ!」
不意に胸元の呪印が脈打つ。
赤黒い光が乱れ、全身を覆うオーラが大きく揺らいだ。
「くっ……!」
足がもつれる。
剣士は岩壁へ片手をつき、どうにか踏みとどまった。
「こんな時に……」
懐から黒札を抜き、胸元へ押し当て、先端を破る。
乱れていた赤黒い光が、次第に収まっていった。
「…………」
背後から足音が近づいてくる。
「追ってきたか……」
片手剣を握り直すと、剣士は岩陰へ身を潜めた。
★
「《直継》(擬式)――構築!」
ティプスタンの右手のひらに紅の光が集まり、直継の形をした擬似体が構築されていく。
《レゾナンス》でミミリルと繋がっている今、ティプスタンも構築系であるミミリルの能力を使うことができた。
ミミリルは槍先の割れた球を外し、代わりに刃を追加構築した。
中央陣へ続く岩壁の間を、ティプスタンとミミリルは進んでいた。
ピーン。
「……!」
頭の奥に鋭い反応が走った。
視界には何も映っていない。
それでも、右前方の岩陰に何かがいると分かる。
ティプスタン自身の感覚ではない。
《レゾナンス》を通じて、ミミリルの感知能力まで流れ込んできていた。
ドシュ!
岩陰から鋭い剣突きが飛び出した。
ギャリ!
ティプスタンは《緋幻紋の盾》を差し込み、眼前まで迫った切っ先を寸前で外へ流す。
赤黒いオーラ。
《グレイファング》の剣士だった。
――しまった!
「っつ!」
直後、左手に強烈な熱が伝わった。
盾を持っていられない。
ティプスタンが反射的に手を離す。
ガランッ!
《緋幻紋の盾》が地面へ落ちた。
剣士はすぐに片手剣を引き、間を置かず二撃目の突きを放つ。
シュッ!
「とあっ!」
横からミミリルの槍が走った。
剣へ叩きつけるように横薙ぎで払い、ティプスタンへ伸びる切っ先を逸らす。
剣士は追撃せず、すっと岩陰へ身を隠した。
「《緋幻紋の盾》(擬式)――構築!」
ティプスタンが左手を広げる。
紅の光が集まり、落とした盾と同じ形の擬似体を作り上げた。
周囲には岩壁が密集している。
左右の間隔も狭く、動きづらい。
長槍を使うミミリルなら、なおさらだった。
「ん?」
ティプスタンは、ふと違和感を覚えた。
先ほどミミリルの槍は、赤黒いオーラを纏った剣に触れている。
それなのに――
「あれ? ミミリル。熱くないの?」
「ん? あっ! そういえば、熱くないゾ!」
ミミリルが自分の槍を見る。
ティプスタンは首をかしげた。
疑問を抱いたのは、剣士も同じだった。
先ほどの一撃。
死角から放ったにもかかわらず、ティプスタンは剣を防いだ。
しかも、剣を受けたミミリルの槍には《灼界》が作用していない。
剣士の視線が、ミミリルの槍へ止まった。
――構築物か。
剣士は王女のいる方角へ目を向け、紫色の光柱を見あげた。
これ以上、二人を相手にしている暇はない。
剣士が片手剣を下げた。
「火の渦道――《灼界》」
「第二階位・解放」
ドクンッ。
剣士の胸元の呪印が脈動した。
片手剣。
盾。
その表面を覆っていた赤黒いオーラが、一斉に消えていく。
剣士が握る剣の刀身が、切っ先から徐々に黒ずみ始める。
黒はみるみる根元まで侵食し、やがて刀身全体を塗り潰した。
ピシッ。
黒い表面へ一本の赤橙色が走る。
さらにもう一本。
亀裂は枝分かれしながら刀身を這い、内側に溶岩を閉じ込めたような光を放った。
黒く染まった剣を逆手に持ち替え――
ドスッ!
地面へ突き刺した。
黒剣を中心に、地面へ赤い光が滲む。
それは、水面へ油を落としたように薄く広がっていった。
「……え?」
ティプスタンとミミリルが、地面の変化に気づく。
「なんだ、これ……?」
二人は足元を見る。
赤い膜は、すでに二人の靴の下まで届いていた。
シュウゥゥ――。
「……?」
ティプスタンの持つ、擬式構築物の剣と盾から白い煙が立った。
「なっ……!」
構築物が霞み、輪郭がぼやけていく。
握っている感触まで薄れていく。
「なんでだ!?」
ミミリルの槍も同じだった。
二人の手から、疑似魔力で形作られた構築物が跡形もなく消えた。
ティプスタンは空になった手を見つめる。
「消え……た?」
再び構築しようと手を開いた。
「直継――」
そこで声が止まった。
「……っ?」
息が詰まる。
急に、全速力で走った後のように胸が苦しくなった。
いや、それだけではない。
腕が重い。
指先に力が入らない。
「な、なんだ……これ……」
ティプスタンの膝から力が抜けた。
ガクッ。
「うっ……!」
慌てて岩壁へ手を伸ばす。
だが、身体を支えるだけの力が腕に残っていない。
肩が壁へぶつかった。
「ティプスタン……?」
ミミリルの声も掠れている。
振り向くと、ミミリルも額に汗を浮かべていた。
「なんか……急に……」
肩で息をしている。
立っているだけなのに、呼吸が荒い。
「力が……入らないゾ……」
「ミミリル……」
ティプスタンが足元を見る。
赤い膜。
二人とも、その上に立っている。
――これの影響なのか?
「くっ……」
ティプスタンがもう一度足を動かそうとする。
力が入らない。
呼吸をするたび、身体の奥が空になっていくようだった。
ガクンッ。
「……っ!」
とうとう両膝が地面へ落ちた。
「ティプスタン!」
ミミリルが手を伸ばす。
だが、一歩踏み出したところで、その脚も崩れた。
「うっ……!」
ドサッ。
二人は同時に地面へ倒れ込んだ。
★46話に続く★




