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日常探偵家内ケイ〜みんなの嘘を、俺が暴く〜  作者: 田中ゴン左衛門
我ら探偵団・不可能犯罪研究会
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12/17

我ら探偵団・不可能犯罪研究会:第二話

⚠️注意⚠️

このエピソードは「我ら探偵団・不可能犯罪研究会」の第二話です。是非第一話を読んだ上でお読み下さい。


前回のあらすじ

 新入生の新美がアニ研の部室に訪れ、ケイと道木の二人と話していると、流れでアニ研の過去作を観ることになった。そのために過去作のDVDを漁ると、『我ら探偵団・不可能犯罪研究会』とだけ書いてある正体不明のDVDを見つけた。その内容は“不可能犯罪研究会”という、謎の探偵団に向けた連続殺人事件についての映像であった。長町も加わった四人はDVDの謎を突き止めていくのだった。

今、ここで新設された俺たち“新・不可能犯罪研究会”が『我ら探偵団・不可能犯罪研究会』が一体なんなのかを考えていくが……

「そもそも、このDVD自体が謎だからな……何から解いていこうか?」

「そりゃやっぱり、あの二頭身が言ってた挑戦状、連続殺人事件の第三の被害者の死因についてじゃない?」

「前提として、このDVD自体がアニ研のものかも分からないんですよね……だからこのDVDの正体についても話し合う必要があるとて思います!」

「それに、不可能犯罪研究会というのがどんな人たちのことなのかも話し合う必要があるわよね。」

 たしかに主に話し合うことといえばその三つだろう。しかし、新美さんと長町先輩の意見は関係性が大きいように思える。DVDの正体が分かれば、おそらくその不可能犯罪研究会がなんなのかも分かるはずだから、その二つは同時に考えるべきだ。

 反面、あの映像自体が挑戦状ならば、第三の被害者の死因もあの映像だけで分かるはずだ。だからまずは……

「その三つだと、まずは第三の被害者の死因について話し合うべきだと思います。だって──」

「──まあ、そうね。じゃあそれから考えましょ。」

「じゃあ第三の被害者の現場がどんな状態だったかをもう一度……」

「待って、ケイ。その前に第一、第二の被害者を先に振り返った方がいいんじゃないかな?犯人が一緒って前提であれば何かしらの傾向が見えてくるはずだからね。」

「ああ、そうだな。それじゃあ改めて、第一の被害者の現場から振り返りましょう。」

 ──俺は第一の被害者の写真をパソコンに映し出した。戦士の格好をした男の人が、道路上で仰向けになって胸に杖が刺されたまま倒れており、そして顔の横には血文字で“M”と書かれている。

 「こちらの被害者は言うまでもなく、胸を刺されたことによる出血多量が死因ですよね。」

「うん、それは間違いないと思うわ。たださ、あの“M”って一体なんのことなのかしらね。変な鎧を着ているのも意味わからないし。」

「ダイイングメッセージとか鎧とかは後で考えた方がいいと思うっス。そこら辺が多分、連続殺人事件である意義な気がするんスよ。」

「連続殺人事件である意義?服装は分かるが、ダイイングメッセージは他の被害者のものとも関係しているのか?」

「そのために振り返ってるんじゃ〜ん。だからケイ、さっさと次行っちゃお!」

 ──流されるように、話は第二の被害者の方に向かった。写真を見ると、被害者の女の人は僧侶の格好をしており、うつ伏せで頭から出血して、これまた道路上に倒れている。近くには血が付いた分厚い本が落ちており、これまた頭の近くに血文字で“G”と書いている。

「この被害者は本で頭を強く打たれたことによる出血が死因ですよね。しかしこの本、魔導書に見えますが、現代で辞書とかじゃなくて魔導書があるなんて珍しいですよね。」

「そもそも、この映像の中の世界観もよく分からないから、もしかしたら現代が舞台じゃない可能性もあるわ。」

「それもそうっスけど、この段階じゃ判断は出来ないっス。多分、それを判断する材料がこの後出てくるハズっスからね。」

「それにしても“M”と“G”、ダイイングメッセージの意味がまだよく分からないな。とりあえず、第三の被害者の話に移しましょう。」

 ──俺は写真を第三の被害者のものに切り替えた。この勇者の格好をした男の人は前の二人とは違い、血痕や外傷が一切無い状態、しかも室内でうつ伏せになって倒れている。凶器と見られるものもなく、ただ他にはこれまた血文字で“C”と書かれているのみだ。

「うーん、やっぱりこれだけだと死因が全く分かりませんね。とにかく情報が少なすぎます。」

「そうだね──ちょっと待って。私、第三の被害者の死因が分かっちゃたかも!」

「そうなんですか!?是非聞かせてください!!」

「でもその前に、犯人についての映像を振り返りましょ!」

「そうですね、ちょっと待ってください。」

 そして俺は、犯人についての映像を流した。犯人の女の人が警官に連行されているものだ。被害者たちのファンタジーのような服装とは一変して、ここに出てくる人は軒並み現代の服装をしている。

 二頭身がナレーションで語るに、犯人と被害者三人は四人組の仲良しグループで、この連続殺人事件はトラブルで生じた衝動的な犯行だという。しかし、事情聴取にて犯人は“やってない”との一点張りであったそうだ。

「そう、この四人は仲良しグループ……言い換えれば冒険者パーティなの。」

「ぼ、冒険者パーティ!?そんなファンタジーチックな……」

「家内くん、一旦話を聴きなさい!」

 ……怒られた。

「根拠はあるわ。みんな、今回の被害者三人の服装を思い出してみて。なにか共通点があるはずよ。」

「えっと、たしか戦士、僧侶、勇者……あ、待ってください!!異世界モノとかRPGとかだとそこに魔法使いがいるのが定石ですよね。となると、あの犯人は魔法使いってことですか!?」

「そういうこと!さすが新入生ね!それと凶器も杖と魔導書、魔法使いが使いそうなのものじゃない!」

「それじゃあ長町先輩の言う、第三の被害者の死因というのは……」

「ズバリ──



 ──魔法ね!!そして外傷がないことからも多分、即死魔法だわ!!」

「やっぱり!!私もそう思います!!衝動的な殺人であったら、多分手持ちのもので殺害しようとするはずで、二人目までで道具は使い切っちゃったから三人目は魔法で、ってことですよね!!」

 ──はっきり言って、ツッコミどころが満載だ。さて、どこから突っ込もうか……と思っている隙に、既に道木が喋っていた。

「長町先パイ、単刀直入に言うっス。あからさまなミスリードに引っかかるなんて、アナタはアホっスか?」

「あ、アホ!?道木さん、ちょっと部長に向かって!!私の意見におかしいとこなんてあるの!?」

「長町先パイはこの映像の世界観をファンタジーだと勘違いしてるんスか?」

「え?だって、普通はあんなファンタジーな服装なんて着ないし、特に傷跡もなく殺害できたとなったら内傷かあるいは、って感じじゃない?」

「はァ……ケイ、説明してあげて。」

「お、俺!?ま、まあ……長町先輩、おそらくこの映像の世界観は現実世界をベースにしてると思います。まずはファンタジーな服装について、これは仲良しグループとあれば全員揃って仮装したという可能性もあるので、一概におかしいとは言いきれないです。」

「だからって現実世界が舞台だとは言いきれないんじゃないかな?」

「いや、言いきれます。逆にファンタジーに警官なんて出てくるはずがありませんから。」

「た、たしかに……そこちゃんと考えてなかった私はアホです、ごめんなさい……」

「分かったっスか?なので第三の被害者は魔法を食らったワケなんかじゃなく、普通に内傷で死んだんスよ。」

「でも毒殺とかなら吐血してもおかしくないはずです。だから内傷だと断定も出来ないですよね。」

「そうなんだよ。だけどこれ以上ヒントなんて……」

「そこでケイ、多分ダイイングメッセージがカギになると思うんだよね。」

 やはりあのM、G、Cのダイイングメッセージがヒントになるのか?これの意味を知ることが死因の判明に繋がるのか、疑問に思いつつも議論を続けるのだった。


問編3に続く

ここまで読んでくださりありがとうございました✨✨さて、死因は一体なんなんでしょうか!?新・不可能犯罪研究会は解き明かすことができるのか!?次回も乞うご期待!!


by田中ゴン左衛門

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