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第46話 洞窟内の宝物

「ドワーフのところに行くのなら、きっと役立つと思う物があるのじゃ。

 妾の住処の方に来てくれんか?」


「何か良いものがあるのか?」


「それは、見てのお楽しみじゃ。

 それでは、行くのじゃ」


 ヴィーヴルの住処である洞窟の中へと入ってきた。

 ちなみに、ファーティも洞窟の中には、入ることができなかった。


「ここが、普段、妾が寝ているところなのじゃ」


 ドラゴンの寝床って訳だ。


「あれ? あそこに纏めてあるのは鱗か?」


「あぁ、古くなって剥げ落ちた鱗なのじゃ。

 それは持って行って良いのじゃ」


 剥げ落ちたとはいえ、ドラゴンの鱗だ。

 素材としては一級品のはずだ。


「確かに、これをドワーフに見せれば、目の色を変えるだろうな」


「いや、良いものとはこれの事じゃないぞ」


「え? じゃあ、生えている鱗か?」


「生えているのは駄目じゃと言ったはずじゃ。

 ノアは皮を剥がれても平気なのか?」


「いや、冗談だよ。

 ヴィーヴルが嫌がることをするつもりはないよ」


「冗談が過ぎるのじゃ。

 まぁ良い、こっちじゃ」


 洞窟を更に奥へと進んでいく。


「これじゃ。

 ドワーフなら、これを見たら目の色を変えて飛びつくはずじゃ」


「これは……ひょっとして、ミスリルか? こっちにあるのは、オリハルコンか?」


「妾には無用の長物じゃ。

 だが、ドワーフなら垂涎の品物のはずじゃ」


「あぁ、しかも、こんなに量があったら、腰を抜かすだろうな」


 目に見える範囲に、鉱石が大量に見えている。

 多分、ちょっと掘るだけで、更に出てくるだろう。


「しかし、出し方を間違えると出所を探られてしまうかもしれないな。

 少しずつ、時間をおいて出して行こうか」


「ノアに任せるのじゃ」


「今回は、ミスリルとオリハルコンの鉱石は1つずつ持っていくよ。

 あと、こっちに金の粒っぽいのが見えているから、これも持っていくよ。

 鱗は、そうだな、古そうなものを持っていくよ。

 あんまり新しいと、ドラゴン探しが始まるかもしれないしな」


 出所を探られないように、上手く出していかないといけないが、鉱石を卸すだけでも結構な金額になるはず。

 得られた金貨から、生活必需品や農具などを買っていけば、此処での生活も更に楽になるだろう。

 ただ、焦りは禁物だ。

 探られることのないように、じっくりと物事を進めて行こう。


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