第47話 ドワーフを探しに行こう
翌朝、ドワーフを見かけたというファーティに、その場所までの案内で行くことになった。
最低でも2~3日は帰らないだろうということで、鹿の足肉2本分を小さく切り分けて、ストレージ化した袋の中に入れておく。
洞窟から持ってきた鉱物と剥がれ落ちた古い龍の鱗も入れてある。
家に置いていくストレージの中にある食料などは、ヴィーヴルに取り出してもらう様に頼んだ。
火を点けるのも、まだ、ゴブリン達にはできないのでヴィーヴルがやる予定だ。
ヴィーヴルも焼いた肉が食べたいと思うので、快くやってくれるだろう。
アン、ドゥともに肉を焼くことが上手くなってきたので、安心して任せられる。
ゴブリン達は俺がドワーフを探しに行っている間も、畑の作業をやってくれるだろう。
今はまだ、畑の土づくりの真っ最中だが、それでも小石を拾ったり、生えてきた雑草を抜いたりしている。
帰ってきたら、山から黒土を持ってきて畑に入れる作業ができるかもしれない。
ドワーフを見つけて、村なんかがあったら、ドワーフの使っている鍬があればそれも買いたいところだ。
ドワーフが使うくらいの大きさなら、ゴブリン達にも使えるかもしれないしな。
「では、行ってくる。
ヴィーヴル、済まないがゴブリン達の事をよろしく頼む。
見つけられないと判断したらすぐに帰ってくるので、そんなに時間はかからないと思う」
「気を付けて行ってくるのじゃ。
土産は気にせんでも良いのじゃ」
「土産なんてあるかどうか分からんから、あんまり期待するなよ」
少し歩いて、川に着いた。
「川は泳いで渡ったのか?」
『はい、この位の勢いならば、問題なく渡れます』
「俺は泳げないから、どこか泳がずに渡れそうなところはないかな?」
『でしたら、確か、ここより上流側に行ったところに、川幅が狭くなっているところがありますので、そこより対岸へ渡りましょう』
「済まない、泳げれば良かったのだけどな」
『お気になさらずに、さぁ、参りましょう』
約10分ほど歩いたところに、渡れそうな場所があった。
そこで川を渡り、森の中を進んでいく。
森の中を3時間くらい歩いたところで、小休止を取ることにした。
ファーティにひと切れの肉と、穴を掘って水をそこに入れておく。
俺は、干し肉を齧りながら、ファーティに聞く。
「ドワーフを見かけた場所までは、まだ、掛かるのか?」
『はい、半分は越えていると思うので、あと少しだと思います』
「そうか、じゃあ、あとひと頑張りだな」
最近は焼いた肉ばかりだったので、干し肉の味を少しだけ懐かしく感じた。
美味くはないが、今、此処では火を使えないので仕方がない。




