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忍び寄る影
それから数か月が過ぎた、側近たちともすっかり仲良くなったイダが、いつもの場所に駆けていくと、海辺の近くで側近の一人が倒れていた、背中にはたくさんの矢が刺さっている。
イダは慌てて駆け寄り、「どうしたの!?」と聞くと、側近は「イダ様早くお逃げください、イダ様が他の人を愛してしまったらと兼ねてから危惧していた一族の半分が反旗を翻したのです。今もう一人の側近と王が食い止めています、お逃げください」
イダの胸の石がどくんとなった。
「あなたの傷の手当てをしないと」
そういうと、「人魚の傷は海水に浸かっていればいずれ治ります」
「じゃあせめて矢だけでも抜かせて!」
そういうとイダは相手のうめき声も聞こえないような手早さで、さっさと矢を抜いてしまうと、「じゃ!しっかり海に浸かっていてね」と言い残して颯爽と去っていった。
「イダ様反対です……」側近のささやきが遠く聞こえた。




