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我々は電脳秘密結社アイドルステージだ!

希望ちゃんの見開いた眼を見た瞬間幼いころの記憶が蘇る


初めて自転車の補助輪を外した時の情景


ヨロヨロしている私の自転車の後ろを抑えてくれているお母さん


「ぜったいはなしちゃだめだよ」


そう言いながら私は後ろを振り向く


振り向いた先には




微笑みながら自転車を抑える希望ちゃんの姿があった



違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う

違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う

違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う




違う!




私のお母さんは





誰だっけ?




「記憶を返して…私の名前を…私のお母さんを…」




掠れるように絞り出した私の嘆願を希望ちゃんは一蹴する


「これから100年、いや1000年生きるのよ、むしろ忘れた方が良いじゃない」


「私が貴方の母親になるんだから心配いらないわ」




「ふざけるなッ!!!」


クローディアが叫んだ

この人もキレる時あるんだ


「そもそも私は電能学を学ぶ為にVtuberになったんスよ、Vtuberとして永遠に生きる為じゃない」




「私は…いいと思う」


今までほとんど喋ってなかったヒガナ先輩が呟く


「私ね…学校でいじめられてて、家でも居場所なくて…」


「でもVtuberになって、生きる意味を見つけた」


「こんな私でも居場所があったんだって思った」


「配信している時は明るくなれる。こんな時間が永遠に続けば良いって思ってた」


「私は…電征する」


なんだよそれ

さっきから自分語り大会かよ

ヒガナ先輩は親に対して思い入れがないからそんなこと言えるんだ

私とクローディアは違う


「ヒガナさん、素晴らしいわ」


希望ちゃんは満足そうに微笑む


「そう、電征が完全に成れば永遠に幸福な日々を送れる」


「不祥事がなく、永遠に老いないし死なないVtuberはこぞって企業から依頼が来るわ」


「今のクローディアさん以上に世界は貴方たち一色になる」


「長い年月が必要だけど、いずれは世界の頂点に立つことも可能よ」


世界の頂点?なんか話が壮大になってきたぞ

希望ちゃんが秘密結社の総統のように思えてきた




「あいにく世界征服には興味ないんでね。勝手にやってくれっス」


クローディアは興味なさげに手をヒラヒラさせる

ブラウスが血で真っ赤になってるので少し怖い




「電脳学だったっけ?」


病室を出ようとするクローディアに希望ちゃんが声をかける

クローディアは反応し、振り向いた


「それがどうかしたんスか?」




「それは貴方の寿命で研究し尽くせるモノなの?」




「……………」


クローディアは硬直した。何か考えているようだ


おいお前まさか…

読んで頂いてありがとうございます

とても光栄です

よろしければ評価やコメントも頂けると嬉しいです

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