↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ママはたぶん、こう言うよ。 ― 私がいなくても、困ったときに開いてください ―  作者: わく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/34

結婚

若いママには、理想の結婚があった。

専業主婦。

理由は、「子どもとずっと一緒にいたかったから」。

子どもは二人以上。

男の子も、女の子も。

「産み分けるくらいの気持ち(笑)」

自分は裕福な家庭で育ったわけではなかった。

だから、子どもには、お金で苦労させたくない。

付き合う男性は、年上が多かった。


僕が、当時のママにとって、できる夫ってどんな人だったの? と聞いた。

「社長とかの肩書き(笑)」

大変分かりやすい。

前の会社で、人材育成のために外部研修へ参加していた。

いろいろな会社の人が集まる研修で、そこで六歳上の男性と出会った。

ちなみに、婚活セミナーではない(笑)。

名刺には、代表取締役。

ママは当然、社長なんだ、と思った。

外では、人との会話も上手い。気が利くように見えた。

だから、家でも、言わなくても動く人だと思った。

未来予想は、かなり外れる。

しかも、結婚する前から、でかい事件が起きる。


結納の一週間ほど前。

他の女性が妊娠し、その子は自分の子どもだと言われている。

女性は彼と結婚したいと言う。でも、本当に自分の子かは分からず、彼はママとは別れたくないと言う。


ママの最初の感想。

「は? こいつ何言ってんの?」

だった。

傷ついて、泣いて。ではない。

「指輪も買ってるし、家族の予定も組んでるし。あー、めんどくさーって(笑)」

問題が起きた。なら、確認すればいい。

本当にあなたの子どもか分からないなら、妊娠中に検査する。

あなたの子なら責任を取るし、違うなら違うと確認する。

そして、検査を拒むなら、今後一切、養育費等で接触はしない

と公的文書で残す。

「何を悩むわけ?」

だった。

この人は、感情がないわけではない。

ただ、混乱すると、問題を条件へ変える。

事実は何か、確認するものは何か、次にすることは何か。


そして、ママが本当に気にしていたのは、浮気そのものより、両親だった。

両親が、彼を信用していた。認めていた。

家族が関わっていなければ。

「普通に別れてたよ」

でも、親が信じた人を、実はこんな人でした、と見せる方が嫌だった。

だから、結婚した。

ただ、一つ決めた。


「こいつ信用できないから、何事も疑おう」


結婚生活のスタートとしては、かなり不穏である。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。