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悠斗は、お兄ちゃんではない
この本を、今作り始めた理由。
そこには、悠斗がいる。
悠斗が、ママのお兄ちゃんが亡くなった頃の年齢へ、近づいてきた。
顔そのものではなく、雰囲気。
家にあまりいなくて、外に自分の世界を持っているところ。
そういうところが、ふと似て見える。
ママは、頭では分かっている。
悠斗は、仕事へ行っている。
遊びに行っている。
自分の世界を生きている。
それでも、似た景色を見ると、昔の記憶が勝手に怖がる。
同じ未来が来たらどうしよう。
だから、何も起きていないうちに、本を作ろうと思った。
何かが起きてからでは遅い。
でも、これは、悠斗の未来の予言ではない。
悠斗は、お兄ちゃんではない。
ママの恐怖は、ママの過去から来る。
悠斗の運命からではない。
だから、外へ行っていい。
家にいなくていい。
人と会って、仕事をして、好きなことをして、自分の世界を作っていい。
でも。
もし、そこが全部だと思って、どうにもならなくなった時。
一度だけ、この本を開いてほしい。
今いる場所で、評価されなかったとしても。
それが、世界中の評価ではない。
一回、場所を変えてみて。
そこで、全然違う人生が始まる可能性を、ママ自身が知っている。
だから。
人生の結論は、もう少しあとでいい。




