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ママはたぶん、こう言うよ。 ― 私がいなくても、困ったときに開いてください ―  作者: わく


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使命

毎月通っている、うつの病院へ行った日。

三時間くらいかかった。

紗良もついてきた。


退屈そう。車でも寝ている。

だから、ママは帰宅後に言った。

「そんなにつまんなそうなら、家で留守番してれば良かったんじゃないの?」

紗良は答えた。

「さーちゃんはママがいるとこにいるの! それがさーちゃんの使命なの!」


使命

大事なことは 2 度言う。

使命


しかも頼まれていないし、任命もされていない。

自ら使命を設定している。

ママは、表にはあまり出さない。

でも。

「こういう不意打ちがニヤニヤしちゃうんだよねぇ。見せないけど(笑)」

と言った。


使命。

これは、大事なので、やっぱり 2 度言う。

使命。


でもママは、紗良が大人になっても、ずっとママのいる場所にいてほしいわけではない。


今は、胸に顔を埋めて寝る。「ねぇママぁ〜」と呼ぶ。

どこへ行くにもついてくる。

それでいい。

でも、いつかは、自分の好きな場所へ行っていい。


その時。

「ママのそばにいるのが使命だから」

なんて思わなくていい。


使命終了。

卒業。

それでいい。



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