精神具現者の覇姉ちゃん編 Ⅰ
お ま た せ ☆
変態は更なるステージに進化します。
色々悩んだ結果、ここで七菜さん達のライダーシステムを強化しとくことにしました。
まあ所謂中間フォーム的な?
では、新章『精神具現者の覇姉ちゃん編』開始です。
最近お姉ちゃんが欲しいのでこんな感じになります。
この章ではアレよ、奇妙な冒険しますのでお察し下さい。
ではどーぞ!
身体が痛い。
揺さぶられてる?
いや、それが痛い…。
身体が筋肉痛……筋肉痛?
「ファッ!」
そうじゃん!
僕は萌分さんのエキスが染み込んだポテトを…!
そこで…あれ?
「おー。おはよー?」
「誰だアンタ!」
目の前にいたのは見知らぬ女のヒト。
いやそれは今どうでもよく、はねぇけどそれより。
何故に膝枕されてる!?
身体を起こそうとすると、目の前のヒトは僕を押さえ付け、ねんねを続行させようとする。
いや待った。
「…ほほー?」
膝枕から突然頭を上げたから、ふにょっ、と。
うん。
デカァァァアアアアイ説明不要!
しかしこの状況解説は欲しいところである。
あとやぁらかい。
何だろう、母性?
もしかするとママかな。
この太ももに乗っけられて撫で撫でされると、何だか安心する。
…あれ?
…この人知らぬいヒトだよね?
「そんなにお姉ちゃんのミルクが欲しいのかなー?」
「僕に姉などおらん」
「そんなにー、お姉ちゃんのー、ミルクがー、欲しいのかなー?」
「押し付けるな押し付けるな!ええい離せ!」
咄嗟に転がって距離をとる。
そして何かにぶつかる。
それは僕のお腹にごすっと刺さる。
「……御愁傷様ですね。だが萌分ちゃんは謝らぬい」
「…あ、そう…。怒ってるの萌分さん…?」
「あ?」
「スンマセン」
謎のふにょふにょ、まあ胸だ多分。
若干膝を突き出していた萌分さんはちょっとムカついてたんだろう。
そりゃあ持たざる者げふんげふん、これから先に希望のある者から見たら、夢と希望で詰まったソレは妬ましいよね。
だからぐりぐりやめて。
いや、恐らくアレは七菜さんにバストマッチするだろう。
と思ったら。
「……」
「あ、いたんだ」
「無視かー…。そっか、無視かー…」
「おいお前助けろや」
「これがNTRですね」
「よし、萌分さんやっておしまい」
「ラッジャ」
「待て、誤解だ!」
少し首を曲げてみれば、そこには体操座りで落ち込んでいる様子の七菜さんがいた。
んー、目を見れば分かるわ。
多分真面目にそういうコトを考えていたんだろう。
ちょっと濁ってますね。
あくまでも様子だからね、実際にそうだとは限らんし。
ということでいつもの2人がいる。
つまり。
いや、別につまりとかもねぇな。
「やっぱり不法侵入者じゃんか!」
「えー?そんなこと言うのー?かなちーよー」
「何言ってんだコイツ」
「ニュッ!」
変なことをおほざきになり始めたそのヒトに真顔で返す。
すると、彼女は。
鼻血を吹いた。
「改めて、うん。どちら様で?」
くりくりして丸めたティッシュをお鼻に突っ込ませて頂いた。
彼女はちゃんと鼻にティッシュを入れて向き直る。
「忘れちゃったかー。そーだねー、しゃーなめな感じですなー。…麗華楽雅。レーラお姉ちゃんだぞー?」
「ご存知あげませんね」
「ニュッ!」
レーラお姉ちゃんだとか言ったそのヒトは、ほんわかオーラを纏っていた。
そう、全てを包み込むであろう…お姉ちゃんの…覇気…覇気?
とにかくそんな感じのアレだ。
そんなレーラお姉ちゃんは僕に忘れられてる(自称)と知るとよよよ…と崩れ落ちる。
うわぁ…。
こんなの僕の姉じゃねぇよ…。
まあそれは良い。
今問題なのは、この自称姉貴が何故ここにいるのか、ということだ。
勝手に上がってきたわけだし。
「で、自称姉貴さんよ」
「ニュッ!」
「うわぁ鼻血吹いた!」
「へへ…姉貴って言ってくれた…」
「コイツさては七菜さんだな?」
「呼んだかいだーりん?」
「帰れ!」
クッソォこいつら話を聞こうともしねぇ…!
仕方ない、変態の右肩にキめさせて頂く。
「ぬおぉぉおお…!ありがとうございます!」
「それでそこの自称姉貴さんよ」
「さては無視するつもりだなぁ…!良いと思うよ七菜さんは…!」
「おっと手が滑る」
「ぐぎっ!?あひがふぉおごりゃいやしゅ!」
なんかうるさい奴を踏みつけていると、お姉ちゃん(自称)は目を細める。
そう、懐かしむように。
「あー、懐かしいねーその技。お姉ちゃんが教えてあげたんだぞぉー?」
「記憶に御座いませんが」
何この人、僕の歴史改竄でもする気なの?
バキバキと七菜さんのおててを回しながらじとっと見つめる。
「そうそう、そういう風に楽しくなれるから教えてあげたんだぞぉーん?」
「やはり変態か、この七菜さんも同調しよう」
「てめぇはエジプトじゃなくて牢屋に直行しろや。おるるぁ、ぱきっと!」
「んひぃ!?んにゃあっ…へへへ…」
少し無理のある方向に曲げ、七菜さんを無力化する。
沈黙した七菜さん。
よし、やっと静かになったな。
僕は一息吐いた。
すると、萌分さんがとてとてと近付いてくる。
「ん、コレでいいか。それじゃ楽雅さん、お願いします」
彼女はお姉ちゃん(自称)に目配せする。
瞬間!
「ふふふ、了解でーす。お姉ちゃんのチカラを見よー!………『包括新緑』!」
彼女の背後から謎の覇気が伝わってくる!
こ、これは!
「ス○ンド!」
「はーいアウトでーす。アレは精神のエネルギーだけど、こっちは完全に自律した独自の生命でーす」
何故こんなものを今出すのかは僕には全く分からん…しかし!
「貴様…何者…!」
「お姉ちゃんだって言ってるじゃぁーん?信じてくれないかなー?」
「駄目だ!」
「アイエエエ…お姉ちゃんかなちー…」
彼女は独特のポーズで背中の生命、マンド・ラコラを出現させると、ソレを七菜さんにぶつける!
「ヌゥ…!これはスタ○ド…!」
「さてはお姉ちゃんにツッコミを任せる気かなー?」
ソレが右肩に手を伸ばすと、緑の光が七菜さんの身体へと吸い込まれていき…!
「治ったァーー!肩がバカ軽だよォーー!」
「そこもツッコミした方が良いかなー?」
七菜さんが右肩をぐるんぐるんと回す。
馬鹿な…ッ、確実に外したハズ…ッ!
嘘だけど。
いやしかし、それでも。
この現象は一体…?
「さて。お姉ちゃんの能力が分かってもらえたとこでー?」
お姉ちゃん(自称)は僕の前に出てくる。
そして頬に手を伸ばしてくると、身体を押し付けながら呟く。
「……お姉ちゃんとぉー……いっぱいムフフでニョホホなことをぉ…いっぱい…ニュッ!」
熱の籠った視線で見つめてくる彼女は、興奮して再び鼻血を吹いた。
なんだこいつ。
とりあえず全く以てわけわかめなので、萌分さんに色々話を聞く。
「彼女、なんか君がぶっ倒れた後、君の部屋から出てきたから…萌分ちゃんとしてもわけわかめだったんだけどね?」
「そりゃそうじゃな」
さては青ダヌキか、この姉貴カッコカリ?
「何故か知らぬいし知りえもせんけど処置をするって言って担いでったのよ」
「僕を?」
「そうそう」
「後で精密検査してあげて?多分人外だから」
「うぃー」
あらやだあのほんわかがぁる、私を担いでったらしいわよ!
あらあら!
ますますこれは人外ですね?
「そんで、どうする?」
萌分さんはこてっと首を傾げた。
どうするとは。
「女の子連れ込んでナニするんですかね?」
「逆に連れ込まれたんだが」
「それもそうだね?」
そうか。
僕の部屋にこんなにいっぱいお客さんが来ちゃ、ねぇ?
すると、肩が叩かれる。
振り返ると、そこにはアネサン?がいた。
「うふふふふー、場所ならお姉ちゃんが確保してあるよぉん?」
「ここー」
「「「ファッ!」」」
僕達はその建物の前で突っ立つ。
えぇ…。
理由は勿論、ここの主である。
「お姉ちゃんはー、ここにお花屋さんを開きますぅー。ほーら入りな入りなー」
まさかそろそろ開くっていう花屋がこのふわふわネキのお店だったとは!
「やはりスタン○使いは引かれ合うのか…」
「七菜さんの言うことなんて認めたくはぬいけどこれは…」
「萌分ちゃんにはわかんにゃいので後でおせーて?」
七菜さんと発想が丸被りした。
そりゃまあ、ねぇ?
自分もそういう能力欲しいとか思うじゃん?
望みが無くても、さ?
分かる?
分かって。
とりあえずお邪魔させて頂く。
様々な植物が鉢に植えられた状態で陳列されている。
さては真面目に花屋か?
「あっ!そんなっ、(私の育てた鉢植えを)見つめられると、だめっ!嬉しいっ!」
もじもじする変態2号機。
うわぁ…。
七菜さんはおじぎ草の葉っぱをつんつこする。
勿論『ふえぇ…』みたいに萎れてく葉っぱ。
側にとてって、と並ぶ姉上カッコカリ。
「アーイイ、遥かに良いです」
「うん、おじぎ草は良いぞー…」
「そそり立つモノが萎れてく…七菜さんはとても素晴らしいと感じたぞよ!」
「成る程ー…!さては天才かー!?」
「「変態だろ?」」
「ありがとうございます!」
「ニュッ!」
波長が大体重なっている2人。
これはもしかしたら大変どころではぬいのかもしれんな…。
萌分さんと目配せし、共に頷く。
一応は良識的な萌分さんなら、キチンとストッパーになるだろう。
サイダージャンキーだからまあアレだが。
さて。
この変態、どう扱うか。
「ねぇねぇーこれ見てよぉ七菜ちゃーん」
「なんだいレーラねぇねー」
「この茄子エッチじゃあぬいー?」
「ふーん…」
「「エッチじゃあぁん!?」」
もうやだこの姉貴。
アルティメット変態鼻血噴出系ゆるふわ姉貴
字面ひでぇな。
まあいっか。
七菜「やる気がにゃーい」
萌分「にゃいにゃーい」
ねぇね「なーごなーご」
七菜萌分「「猫被ってやがるぞ」」
ねぇね「えーひどーい!」
七菜「ところでアマゾンズとかゲンムとかが最近の著者の推しライダーらしいよ」
萌分「相当頭イカれてるわ」
ねぇね「だがそれが面白いじゃーん?」
七菜萌分「「わかりみ」」
これからも私の趣味がバリバリな感じになりますが予めご了承下せぇ。
七菜萌分ねぇね「「「よろしくぅ」」」