でりしゃす(でんじゃらす)でぃっしゅ編 Ⅲ(終)
えー、お久し振りです。
浪人のニリとんです。
ここでD.D.編は終わりとなります。
次回から多分アレです、新章。
でもおべんきように力を入れたいので、多分これまでと同じようになってしまうと思われます。
ご迷惑をおかけすることになりますが、今後ともよろしくお願いいたします。
さてさて本編です。
萌分ちゃんは実はヤバい子だった(今更)!
七菜さんは実はヤバい人(笑)だった!
そんな話です。
ポテチを作るにあたって。
萌分さんの言うポテチを明らかにする必要性があるかと。
何かというと、ポテチの指すオブジェクトの特定をしなければ期待に応えられにゃーということだ。
ポテチという言葉がポテトチップスの略称なのか。
はたまた、ポテトを愛嬌たっぷりに言い換えたモノであるのか。
そこがミソである。
「萌分さん萌分さん」
「萌分ちゃんですよ」
「ポテチってどういう感じの?」
「えっ」
萌分さんの瞳から意識が消え去る。
いやあの、もしや貴女。
「言葉しか知らんとかじゃあ…」
「…」
「目を逸らすな目を」
このヒト…ポテチという概念しかご存知でぬいのか…。
つまりポテチって言われてお餅出しても信じ込むってことだよな?
んー。
考え込んでいると、七菜さんが手をぽむんっと打った。
七菜さんがポケットから何かを取り出して机の上に置く。
それは七菜さんの端末でした。
何するんすか。
「?」
萌分さんが首を傾げて覗き込む。
すると電源が点いてドアップの闇アリスちゃんが画面に映し出された。
ちょっと困惑した表情である。
おいそこのょぅι"ょ。
こちらに気付くと、おどおどしながらもニコニコして手を振ってくる。
可愛いけどほっぺた押し付けられてまっせ?
それが寧ろかわゆさを引き立たせるというかなんというか。
ぺっとりほっぺた可愛い。
七菜さんが口を開く。
「さあ今からアリスちゃんが2つのさむすぃんぐを見せます」
「ほうほう」
「食べたいのはどっちじゃ?」
「ほほう!」
なるへろ、考えたな。
どっちか選んで頂くっていうのね。
写真…映像?いやなんだ、とにかく実際の形を見せて選んで頂くのか。
なるへろなるへろ。
七菜さんが闇アリスに合図を出す。
するとなんだかポケットでモンスターする感じの時間と暗黒的な迷宮で街の中で流れている音楽みたいなBGMが流れ始める。
いやー闇の時神強かったな。
まあその話は置いといて。
闇アリスは右手にポテトチップスを、左手にフライドポテトを召喚、そしてぐいっと前に出す。
勿論端末の中での情報なため、いくら押し出しても画面から出てくることは一切ありえん。
だがしかし、頑張ってぐいぐい押し付けるように闇アリスが手を出すのが可愛い。
必死なの可愛い。
ちょっと照れてるの可愛い。
萌分さんは闇アリスをつんつこしてその2つを見定める。
突っつかれる度に闇アリスはぴくっとする。
可愛い。
さっきから可愛いしか言ってねぇな。
そして萌分さんはチップスの方を選択。
つんつんつんつんと連続タップする。
するとフライドの方は消えてしまう。
まあ映像だしな?
「うゎ消えちゃった!」
「あらそう」
萌分さんは興味津々でそっちをつんつんつんつんする。
闇アリスはつんつこされて恥ずかしがり、そしてちょっと涙目になる。
萌分さんやめたげて!
闇アリスちゃんの恥じらい顔が可愛いのは分かる!
でも泣きそうだから!
「ふぅ。堪能した」
なんだか艶々した萌分さんはふへへふへへして此方に向き直る。
「こっち!よろしく!」
「いやアンタも手伝うんだよ」
「……え…?」
「なんだその心外そうな表情」
ポテチの作り方。
まずポッテトを用意します。
萌分さん何個か持ってきなさい。
萌分さんはしゅたっ!と敬礼してポテットォを捜索し、3個取り出す。
ところで敬礼についてなんだけど、身体に対して直角、つまり地面と水平にやると陸軍式なんだってね。
それに対して海軍では身体に水平、すなわち地面と直角に敬礼する。
何故かと言えば、海軍では船に乗るから場所が狭い。
廊下ですれ違ったりすれば腕が当たっちゃう。
なんなら潜水艦とかなら狭いどころじゃあぬい。
ということで脇を閉めるようになったとか。
いやホントかは知らんけど。
話が盛大に逸れた。
ポティートをスライサーでごしごしする。
そうすると薄くなるよね。
もしスライスしたところで破れそうなんだが?とかいう萌分さんみたいな考えをなさる人がいらっしゃったら、包丁で薄くスライスするのもアリです。
包丁怖いなら誰かに頼んで下さい。
「萌分ちゃんは包丁使います!」
「七菜さんはスライサーします」
萌分さんは包丁の練習の為に、スライサーを使わずにちゃれんぢするらしい。
良いぞ萌分さん。
七菜さんはスライサーを使うらしい。
僕は包丁でやります。
ここで注意することを1つ。
「2人ともちょっと注目」
「「ほいさ?」」
「やっておくことがあります!」
「「ほほう!」」
「これは下手したら命に関わります!」
「「おぉう…」」
じゃがいぽてとさんを使うときには芽に注意しましょう。
一応毒があります。
緑になってる所も毒があります。
埋めて増やしましょう。
ピーラーで抉るのも良いし、頑張って包丁の角で抉るのも鍛練になってばっちぐーです。
なので萌分さん。
毒は効きませんとかいう風に言っても包丁の練習になるので芽は取りましょう。
ピーラーで抉るのは取り残しがあったりしたときに怖いから包丁使え七菜さん。
断じて僕がピーラー排他主義な訳じゃあねぇ。
おぅけぃ?
「「できたー!」」
そうして出来たスライスポティートゥ達。
この子達を煮え滾る油にどぼーんします。
カリカリになるぐらいがベネです。
まず油を準備しましょう。
胡麻油は勿体ぬいしオリーブ油はちょっと違うと思うので、僕はサラダ油にします。
そんで油をぶち込むお鍋を用意します。
ここで割れちゃダメなのが、残った油をどうするかです。
「残りの油はどうする?」
「飲む!」
「沸騰した油だぜ?まあ萌分さんなら出来そうですけどダメです。他」
「撒く!」
「熱々ですよ変態さん?」
「冷えるまで待って、さ」
「あっそう。他」
「化学反応起こして他の物質に変換する!」
「萌分さんなら出来そうではありますね。ここでは一般的な案でお願いします。他」
「ローシy」
「黙れ」
「最後まで言わせて欲しいな!」
コイツらマトモじゃねぇ!
なお模範解答は『どうにかして使いきる』でした。
「じゃあ飲む!」
「「そうですか」」
萌分さんは目を輝かせて言い切った。
馬鹿じゃねぇの?
いや呆れるしかねぇなこれ。
七菜さんも何かを克服して悟った顔をしている。
七菜さんが呆れるなんて相当やぞ?
それはそれとして。
カリッと揚げていきましょう。
油を火にかけて熱すると、底から次第に泡が湧き上がる。
少しずつ熱し、程よく温まった所でポディントンをぶち込む。
勿論、この時に油がどちゃくそ跳ねますので注意して下さい。
萌分さんは目の前に広がる油の池を見つめる。
右手の菜箸には薄切りのプティート。
小さく頷き、さっとそれを中に入れると萌分さんはすぐに離れた。
安全第一。
じゅわわわ、と揚げ物特有の主張をする芋に、菜箸でお友達を追加していく。
心地よい音で萌分さんの口角が上がる。
「ところでこれ何度くらいあるの?」
萌分さんが手を油に突っ込んだ。
「うわ、結構熱いね。まあまだ平気だけど」
そのまま平然として油をかき混ぜる。
「「いや待て待て待て!」」
「ふえ?」
今明らかにおかしい描写あったよね?
なあ?
七菜さんが取り乱すくらいにはおかしい描写が。
萌分さん、あんた何しとん!
というか、いやもういい、突っ込み所が多すぎて色々疲れる。
「え、平気なの?」
「ふあ?これぐらいなら誰でも大丈夫でしょ?」
「え?」
「え?」
「…」
「…」
「…えぇ…」
「…ンッン!う、ぅゎーぁっぃーぅゎぁぁぁぁー」
「わざとらしいわ!」
油をじゃぶじゃぶして薄切り芋をかき混ぜかき混ぜしてた萌分さん。
棒読みで手を引き上げたがそんな言い方では此方としては納得できん。
え、タンパク質ってさ、沸騰する油に入れたら変性するよね?
え?
え?
「萌分さんって人間?」
「人間じゃい!」
「嘘つけ無機物質人間…つまりロボットだな萌分さんは」
「はーーー?頭大丈夫?」
「「あんたに言われたくねぇな」」
「萌分ちゃんだって七菜にだけは言われたくねぇよ」
「激しく同意」
「あれー?味方がいなくなっちゃったよ?寧ろ矛先がこっちに向いたよ?」
という感じで萌分さんの爪の垢を湯煎…いや油煎しながら出来上がったフラットポテトさん。
何だかヤバそう。
具体的に言えば体力が際限なく上がりそう。
それか文字通りの鋼の肉体になりそう。
「あー…えー、では。モブポテトを試食しましょう」
「モブポテト…」
「ドゥァアレがモブじゃクォルルァ!」
七菜さんが新たな迷言を作った。
モブポテトってなんだよ。
「あぁ!?」
「アッイエナンデモニャーデス」
さてと、おふざけはここまでにして。
「頂きます」
一口。
カリッ、と軽く音を鳴らして小さく割れたモブポテトは舌の上で独特な味を醸し出す。
そう、これ…は……何の、味だ?
「なぁ七菜さん」
「何だい」
「味付け…したっけ?」
「…あっ」
味付けを忘れていた。
それはまあいいんだよ。
何故、味があるんだ。
僕がそう思って、もう一度ソレを口にすると。
「…これは…プロテイン…?」
たんぱく質の風味が鼻を突く。
何故だ。
「これはもしや、油に萌分の鋼筋肉が溶け出した?」
「この痴女さてはIQがマイナスだな?萌分ちゃんのエキスがそんな成分を有する訳がにゃいだろ?」
そして、そんな感じの2人の会話を聞いている内に、意識が薄れてゆく。
いや何故だ。
こんな筈では……!
これでは『でんじゃらすでいっしゅ』じゃんか…!
そこまで考えて、僕は床に倒れた。
「「!?」」
突然彼が倒れた。
どうしたんだ。
もしかして本当に萌分のエキスか?
急いで萌分が彼を診る。
首を触り、脇や腹も一通り触って熱を確かめる。
いいなぁいいなぁななさんもいろいろさわりたいぐへへ…げふんげふん。
垂れた涎を拭き、萌分に問いかける。
「容態は?」
「別状無し。ただ、その…」
「?」
萌分がもごもごと口を動かす。
何だね、どうしたの。
「筋肉が、気持ち増大してる感じが…」
「やっぱりてめえのエキスじゃねぇか!」
「知らんわ!第一よォ、自分の爪の垢飲む機会とかねぇし!」
「もし、もしもだ。体組織全般で発生するんなら、唾液でも…良いんだぜ?」
「うん成る程後で実験しよう。怖くなってきたわ」
かなりアレだとは思うけど、うん。
この怪力ガールがこうなった原因を少しでも調べたい気はある。
つーことでまあ後でサンプル取らせてもらおう。
それはそれだ。
今は彼の状態なんだよ。
「起きそう?」
「安定してる。…でもなぁ…萌分ちゃんのエキスがなぁ……」
「エキスがある前提で話す方が良いね、うん。何するか分からんし」
そうして彼を運んで近くのソファーに移す。
うふふふふとても至福の身体でしたね。
お姫様抱っこなんてされるだけだと思ってた。
まさか自分が男性にすることになるとは…!
無防備で大変眼福でございましたご馳走さま。
しかしだ。
「……どうするよ七菜」
「……どうするよ萌分」
原因不明だからなぁ……。
いや目星は着いてんのよ。
でも萌分エキスを今から調べるのは、ねぇ?
そうして2人で唸っていると、トイレから水の流れる音がする。
私達以外いる筈がぬいのに扉が開き、見覚えも記憶にも存在して…なさそうな女性が出てきた。
「……誰?」
萌分がファイティングポーズをとる。
彼女はしぱしぱと瞬き、にへら、と笑う。
「皆のお姉ちゃん、麗華楽雅だよー。忘れちゃったー?」
次回からの章なんですが、まだ決めかねてます。
というのも、最後に出てきた麗華楽雅…もうアレなんでレーラねぇねにしますね、ねぇねの能力が未定なんです。
ねぇねは一体何をやらかすのか。
今からどうぞご期待下さい(?)
あと、クトゥルフのシナリオがそこそこ煮詰まっておりますので、近々友人に頼んでピックで渋々なサイトで公開しようかと思っております。
ねぇね「よろちくー」
七菜萌分「「ほんわか系か」」
ねぇね「えへへー」
七菜「ライバルかな」
萌分「圧倒的格上だろ」
七菜「は?」
萌分「あ?」
ねぇね「うふふふー」




