南方奪還フィリピン攻略 2-18 第14方面軍健在なり
ルソン島北部、バギオの険しい山中:尚武集団 山下奉文大将
1945年5月、マニラ陥落後のフィリピンにおける日本軍(山下奉文大将率いる第14方面軍)は、山岳地帯での徹底した持久戦へ移行し、主に3つの集団に分かれて潜伏・抵抗を続けていた。
尚武集団(ルソン北部)山下奉文大将が自ら指揮する本営。第19・23・103師団などを率い、キアンガンやボントックなどの峻険な山岳地に潜伏。
振武集団(マニラ東方)横山静雄中将が指揮。シエラマドレ山脈に陣取り、マニラの水源確保と連合軍の牽制を担当。
建武集団(マニラ中部)クラーク飛行場群の防衛を狙いサンバレス山脈に潜伏したが、組織としては壊滅状態に陥っていた。
第14方面軍司令官・山下奉文大将は、湿気で爛れた地図を睨んでいました。軍の組織的な抵抗は限界に達し、将兵は餓死と病に倒れ、もはや「死に場所」を探す段階にあった。そこへ、一人の通信兵が泥まみれで飛び込んできた。
「閣下! ラジオが、信じがたい放送を拾いました!」
電源不要の鉱石ラジオから流れてきたのは、ノイズ混じりながらも、はっきりと聞き取れる日本語の声でした。
『……沖縄を解放した新・連合艦隊が、今、スービック湾に達した……もはや孤立無援ではない……』
山下大将の眼が驚きで見開いた。
「沖縄を、解放しただと? あの、大和が……来ているというのか」
傍らの参謀たちが、震える手で互いの顔を見合わせました。絶望という名の闇に、太陽のような光が差し込んだ瞬間でした。
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マニラ東方:振武集団(横山静雄中将)
マニラ東方の山岳地帯に陣を敷く振武集団。横山静雄中将は、洞窟陣地の中でその放送を聞いた。
「横山閣下、聞こえますか! あれは、牛島将軍の声ではありませんか!」
マニラ市民を巻き込んだ悲劇的な市街戦の果て、死を待つのみだった将兵たちが、次々と這い出してきた。
「生きて……生きていてよかった。日本軍は、まだ終わっていなかったんだ!」
横山中将は、暗い洞窟の奥から空を見上げた。そこには、自分たちを救援しに来たという「奇跡」の音が響いていた。
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マニラ中部:建武集団
クラーク飛行場周辺から退却し、中部ルソンの山中に拠点を置く建武集団。かつての航空隊員たちは、翼をもがれ、歩兵として泥を這っていた。しかし、ラジオから流れる「再上陸」の報を聞いた瞬間、彼らの目に希望の光が戻る。
「スービック湾に救出艦隊が来ている。俺たちの基地を奪い返す時が来たんだ!」




