シベリア戦役 14-1 ノヴォシビルスク 元政治将校 ボリス・ヴァシレフスキーから見た「高麗族帰還戦役」
シベリア戦役 ノヴォシビルスク
1946年4月
ノヴォシビルスクには、まだ春が来ていなかった。四月だというのに、オビ川の河岸には薄い氷が残り、街路の脇には黒ずんだ雪が積み上がっていた。しかし、それ以上に冷たかったのは、人々の目だった。駅の時計が午前四時を指したころ、ヴァシレフスキーは窓辺に立っていた。遠くで、鉄道の汽笛が鳴った。一度。そして、二度。ボリス・ヴァシレフスキーは目を細めた。
「また列車か」
背後から参謀が答えた。
「西からです」
「貨物か?」
「……わかりません」
その返事を聞いた瞬間、ヴァシレフスキーは理解した。もう、この都市では何もわからない。どの部隊がどこにいるのか。どれだけの燃料が残っているのか。弾薬が何日持つのか。どの飛行場がまだ使用可能なのか。そして、誰が命令を出しているのか。すべてが曖昧になっていた。かつてモスクワから届く命令書には、必ず赤い印が押されていた。
「死守せよ」
「反撃せよ」
「一歩も退くな」
しかし今、届く命令は違っていた。
「現地の判断により対処せよ」
「必要に応じて予備兵力を投入せよ」
「鉄道施設を確保せよ」
どれも正しい。だからこそ、恐ろしかった。中央が、もうシベリアを指揮できていない証拠だった。
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ヴァシレフスキーは地図を見た。ノヴォシビルスク。その西にオムスク。東にトムスク。さらに東にはクラスノヤルスク、イルクーツク。そして、その先には日本軍がいた。日本軍。その言葉を頭の中で繰り返すたび、彼は満洲を思い出した。泥、煙、炎。そして、赤軍の戦車が日本軍の砲火の前で次々と停止していった光景。
満洲戦役。
あの敗北の後、彼はモスクワへ呼び戻された。スターリンは何も怒鳴らなかった。それがかえって恐ろしかった。「シベリアへ行け」それだけだった。左遷だった。誰もがそう理解していた。極東を担当していた者が、今度はその極東から敗走してくる軍隊を指揮する。皮肉だった。だが、ヴァシレフスキーにはもう、そのことを恨む気力さえなかった。彼が知りたかったのは一つだけだった。
――なぜ、まだ戦争を続けているのか。
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午前六時、電話が鳴った。
「司令部です」
受話器を取る。
「言え」
「イルクーツク方面から緊急報です」
一瞬の沈黙。
「何があった?」
「日本軍が鉄道を完全に確保した模様です」
ヴァシレフスキーの指が止まった。
「完全に?」
「はい」
「橋梁は?」
「破壊できませんでした」
「駅は?」
「日本軍の機械化部隊が使用しています」
「航空隊は?」
「イルクーツクの飛行場を占領された後、残存機は西へ撤退しています」
ヴァシレフスキーは受話器を置いた。地図を見る。イルクーツクからノヴォシビルスク。鉄道。一本の線だった。だが、その一本の線が、巨大な軍隊を運んでくる道になっていた。
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その日の午後。最初の日本軍列車が、クラスノヤルスク方面から確認された。偵察機が撮影した写真が司令部に運び込まれた。ヴァシレフスキーは写真を手に取った。線路の上に、無数の車両が並んでいる。トラック、装甲車、砲兵車両、そして戦車。一式中戦車、九七式中戦車。それらが、貨物列車に載せられて西へ運ばれていた。
「まるで工場がそのまま移動しているな」
参謀が呟いた。ヴァシレフスキーは答えなかった。写真の端には、日本軍の航空機が映っていた。シベリアの雪原に急造された飛行場。その滑走路から、日本軍機が次々と飛び立っている。
「これもか」
「はい」
「日本軍は占領した飛行場をそのまま使っている」
「燃料と部品まで運び込んでいます」
ヴァシレフスキーは写真を机に置いた。
「つまり、前進するたびに飛行場が増える」
「はい」
「鉄道も同じだ」
参謀が頷いた。
「東から西へ進むほど、我々が失うものを敵がそのまま使う」
沈黙。そのとき、遠くから爆音が聞こえた。全員が窓を見る。黒い機影が雲間から現れた。
「敵機!」
警報が鳴り響く。ノヴォシビルスク上空だった。
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最初の爆撃は、軍事工場を狙った。次の爆撃は、鉄道操車場の近辺の防御陣地。三度目は、燃料貯蔵施設。そして四度目。NKVDの地方司令部だった。爆発とともに、赤い星を掲げた建物が崩れ落ちた。街のあちこちから煙が上がった。だが、日本軍は市民街を無差別に焼き払っているわけではなかった。彼らの目的は明確だった。ノヴォシビルスクを支える機能を破壊すること。兵器、燃料、鉄道、通信、指揮所。それらを一つずつ切断していく。ヴァシレフスキーは司令部の地下室で、その爆撃音を聞いていた。
「反撃機は?」
「飛べません」
「なぜだ」
「燃料不足です」
「対空砲は?」
「弾薬がありません」
「戦車隊は?」
「整備中です」
「何両動く?」
「……わかりません」
ヴァシレフスキーは目を閉じた。かつて彼が政治将校だったころ、兵士たちに何度も言った言葉があった。祖国は強い。赤軍は強い。敵は敗北する。兵士たちは信じた。いや、信じるしかなかった。しかし今、彼自身がその言葉を信じられなくなっていた。
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四月十七日。日本軍先遣部隊がノヴォシビルスク東方へ到達した。戦車のエンジン音が、雪解けの大地を震わせていた。日本軍のトラックには、機械化歩兵が乗っていた。兵士たちは疲れていた。だが、止まらなかった。イルクーツクから続いた進撃だった。道路がなければ線路を使った。線路が使えなければ雪原を走った。占領した飛行場には、後続の航空機が降り立った。日本軍は一つの軍隊というより、巨大な機械だった。鉄道が血管、トラックが筋肉、航空隊が目、戦車が拳。 そのすべてが、ノヴォシビルスクへ向かっていた。
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ソヴィエト軍にも戦車はあった。しかし、その数は減っていた。そして、もっと深刻だったのは乗員だった。満洲で戦った者。イルクーツクで戦った者。クラスノヤルスクから撤退してきた者。彼らはもう疲弊していた。整備兵は眠っていなかった。砲兵は弾薬を節約していた。歩兵には冬装備すら不足していた。それでも、命令は出た。
「防衛せよ」
ノヴォシビルスク市内に塹壕が掘られた。工場の労働者が動員された。学生も徴集された。駅員も銃を渡された。老人たちは道路に障害物を積んだ。街そのものが要塞へ変わっていった。だが、ヴァシレフスキーは知っていた。要塞には一つ必要なものがある。補給だ。それがない要塞は、ただの墓場になる。
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四月十九日、午前五時二十分。
日本軍の砲撃が始まった。大地が震えた。ノヴォシビルスク東部の防衛線から、黒煙が立ち上る。ソヴィエト軍の砲兵が応射する。しかし砲撃は長く続かなかった。砲弾が尽き始めたのだ。
「第二防衛線へ移れ!」
「通信が切れています!」
「電話線を繋げ!」
「技術兵が全員前線です!」
「無線は?」
「妨害されています!」
ヴァシレフスキーは地図を睨んだ。線が次々と消えていく。部隊との通信が切断されていく。そして午前九時、最悪の報告が入った。
「日本軍戦車隊、東部工業地区へ侵入!」
「数は?」
「多数!」
「歩兵は?」
「戦車に随伴しています!」
ヴァシレフスキーは立ち上がった。
「予備隊を投入しろ」
「予備隊はありません」
「……何?」
「司令官閣下。すでに全部投入されています」
その言葉を聞いた瞬間、ヴァシレフスキーは悟った。もう戦いは「勝つか負けるか」ではない。いつ崩れるかだけだった。
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昼過ぎ、雪解けの泥濘が残るノヴォシビルスクの市街地に、地響きのような大重砲の余韻と金属の軋み音が轟いていた。崩壊したレンガ造りの街並みを押し破るようにして、ついに日本軍の装甲部隊が突入を開始したのだ。
「敵戦車、距離四〇〇! 発砲用意……撃てッ!」
ソヴィエト軍の76.2mm対戦車砲陣地から、鋭い発射音が弾けた。強烈な初速で放たれた対戦車砲弾が、先頭を進む日本軍戦車の正面装甲へ一直線に吸い込まれていく。
ガツンッ!!
激しい閃光と強烈な黒煙が立ち昇った。一両が突如として動きを止め、二両目が激しい爆炎と煤に包み込まれる。
「命中! 命中だ! 敵戦車を仕留めたぞ!」
瓦礫の影に潜んでいたソヴィエト軍の砲兵や歩兵たちから、歓喜の叫びと勝たどきが上がった。これまでシベリアの酷寒の中で泥沼の防衛戦を強いられてきた兵士たちにとって、敵の先鋒を打ち砕いた瞬間はまさに絶望の中の希望に見えた。
だが——その歓声は、わずか数秒で凍りつくことになる。
風が爆煙を吹き払うと、そこに現れたのは、撃破された残骸ではなく、不気味なほど無傷な『一式中戦車』の威容であった。
砲弾が直撃したはずの正面装甲には、ほんの小さな擦り傷のような弾痕と黒い煤が残っているだけだった。車体内部の乗員は何事もなかったかのようにガソリンエンジンの重厚な咆哮を叩き出すと、ガタリと再び力強く前進を開始した。停止したのは撃破されたからではなく、単に状況を確認し、後続車両への指示を出したからに過ぎなかったのだ。
「な……なんだと……!?」
「直撃したんだぞ! なぜ動く!? 悪魔か、あいつらはバケモノかッ!?」
歓声は一瞬にして悲鳴とパニックへ変わった。ソヴィエト兵たちが誇る対戦車砲の火力が、まったく通じていない。後方の崩れたビル二階から望遠鏡を覗き込んでいた元政治将校ヴァシレフスキーは、冷や汗が額を伝い落ちるのを感じていた。
(……やはりダメか)
ヴァシレフスキーは、これまでの凄惨な戦いの中で、身に染みて知っていた。日本軍が投入している戦車群の装甲は、従来の常識を根底から覆す未知の金属——《帰還鋼》によって鍛え上げられているということを。
ガソリンエンジン特有の甲高い排気音を響かせながら迫り来るその一式中戦車は、旧来の薄い防弾鋼板の日本戦車などではない。ドイツのティーガーすら凌駕する圧倒的な鋼鉄の硬度を持ち、ソヴィエト軍のあらゆる対戦車火器を赤子の手のように弾き返す、動く要塞なのだ。だが、そんな絶望的な現実を知らされていない前線の若いソヴィエト兵たちは、ただ「日本の軽装甲戦車」という古い知識のまま、目の前の怪物を前にして狂乱していた。
一両の戦車が煤を払って前進する。その後ろから、二両目、三両目の《帰還鋼》仕様の一式中戦車が続々と瓦礫を乗り越えて姿を現す。そして、それだけでは終わらない。戦車の後ろには、《帰還鋼》で強化された重武装トラックや《統合一型》兵員輸送トラックの車列がどこまでも続き、そこから、日本軍歩兵たちが雪崩のように飛び出してくる。さらにその背後には、圧倒的な自走砲や牽引砲兵の列が控えていた。
日本軍は途切れなかった。いくら撃っても倒れず、いくら防ぎ止めようとしても、無限の濁流となって押し寄せてくる軍団。ヴァシレフスキーは望遠鏡を握りしめたまま、ガタガタと震える唇を噛みしめた。ノヴォシビルスクの街を呑み込んでいくその無限の車列は、ソヴィエト連邦という共産主義の国の命運が完全に潰えたことを、残酷なまでの圧倒的威容をもって物語っていた。
「……無限にいるようだ」
誰かが呟いた。
「違う」
ヴァシレフスキーが言った。
「無限じゃない」
「では?」
「我々より多いだけだ」
それは、彼がこの戦争で初めて口にした正直な言葉だった。
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夕方。中央駅に日本軍が攻撃を開始。ノヴォシビルスクの鉄道網を奪取された。そして午後七時。日本軍の歩兵が駅舎へ突入した。赤旗が引きずり下ろされる。代わりに日本軍の旗が掲げられた。その光景を見たソヴィエト兵の一人が、銃を落とした。別の兵士は逃げた。しかし、まだ戦う者もいた。工場地区では夜になっても銃声が続いた。一軒一軒。建物から建物へ、路地から路地へ、日本軍は少しずつ前進した。ソヴィエト軍は少しずつ後退した。
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夜十一時、司令部。地図の上から、ノヴォシビルスクの大部分が赤く塗りつぶされていた。ヴァシレフスキーは椅子に座ったまま動かなかった。参謀が近づく。
「閣下」
「言え」
「西側防衛線が突破されました」
「どこまで来た?」
「市中心部です」
「……そうか」
「命令を」
ヴァシレフスキーはしばらく黙っていた。そして尋ねた。
「まだ何人残っている?」
「正確にはわかりません」
「またか」
「推定で、一万二千から一万五千」
ヴァシレフスキーは机の上の地図を見た。
「彼らは、まだ戦えるか?」
「戦えます」
「では、なぜ戦う?」
参謀は答えられなかった。ヴァシレフスキー自身にも答えがわからなかった。
祖国のため。
革命のため。
スターリンのため。
仲間のため。
家族のため。
あるいは、ただ命令されたから。そのすべてだった。
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午前零時四十分、最後の無線通信が入った。
「こちら第十八師団」
ノイズ。
「敵……西側……」
ノイズ。
「弾薬……残り……」
ヴァシレフスキーが無線機へ近づいた。
「第十八師団、こちら司令部。聞こえるか?」
沈黙。
「こちら司令部。応答せよ」
かすかな声が返ってきた。
「……聞こえます」
「現在地は?」
「中央郵便局……付近」
「敵は?」
長い沈黙。
「……全部、敵です」
ヴァシレフスキーは目を閉じた。
それが最後だった。
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午前二時、ノヴォシビルスク市庁舎が占領された。
午前二時三十分、地方政府庁舎が占領された。
午前三時、最後のソヴィエト軍司令部が包囲された。
ヴァシレフスキーは地下室に残っていた。彼の周囲には、十数人の将校しかいなかった。
「閣下」
副官が拳銃を差し出した。
「最後まで戦われますか」
ヴァシレフスキーは銃を見た。そして、首を横に振った。
「いや」
副官が驚く。
「降伏されるのですか?」
「違う」
ヴァシレフスキーは立ち上がった。
「撤退命令を出す」
「しかし、西側も東側も……」
「だからだ」
彼は地図を指した。
「ここで全員死ねば、シベリア方面軍は消滅する」
「ですが命令は……」
「モスクワの命令は、もうここには届かない」
静寂。
ヴァシレフスキーはその言葉を口にしたあと、自分自身が驚いていた。それは、軍人として最も危険な言葉だった。だが同時に、最も現実的な言葉でもあった。
「生き残った者を西へ送れ」
「西へ?」
「オムスクだ」
「……日本軍が追ってきます」
「知っている」
「では、なぜ?」
ヴァシレフスキーは答えた。
「まだ戦争は終わっていないからだ」
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午前三時五十五分、ノヴォシビルスク司令部は撤退を開始した。そして午前四時十二分、日本軍の機械化歩兵が司令部地下施設へ突入した。ヴァシレフスキーはすでにいなかった。彼は数台の車両とともに西へ向かっていた。その背後で、ノヴォシビルスクの空が赤く染まっていた。工場、倉庫、軍事施設、そして街灯。すべてが炎の中にあった。
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午前五時、日本軍の先頭部隊が、ノヴォシビルスク中心部へ進入した。戦車が広場を横切る。その後ろを機械化歩兵が進む。疲労した兵士たちは、誰も歓声を上げなかった。彼らもまた、長い戦いを続けていた。イルクーツク、クラスノヤルスク、そして今、ノヴォシビルスク、戦争は終わっていない。しかし、シベリアの戦局は決定的に変わった。日本軍は、シベリア鉄道という巨大な生命線を手に入れた。その鉄道を使って、さらに西へ進める。トラックが続く。戦車が続く。砲兵が続く。航空機が飛び立つ。そして、ノヴォシビルスクの駅では、日本軍の兵士たちが次の列車を待っていた。西へ、さらに西へ。
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そのころ、数十キロ離れた森の中で、ヴァシレフスキーは車を止めた。彼は振り返った。遠くにノヴォシビルスクの煙が見える。
「将軍」
副官が呼んだ。
「何でしょう」
「この先、どうしますか?」
ヴァシレフスキーは答えなかった。しばらくして、ポケットから煙草を取り出した。火をつける。そして、煙を吐き出しながら呟いた。
「オムスクへ行く」
「そこで防衛線を?」
「いや」
ヴァシレフスキーは西の暗闇を見た。
「まず、誰がまだ戦えるのかを調べる」
彼の目には、もう満洲で見た赤軍の巨大な軍隊は存在していなかった。あるのは、敗残兵、孤立部隊、燃料のない戦車、弾薬のない砲兵。そして、祖国から切り離された兵士たち。それでも彼は進んだ。なぜなら、ノヴォシビルスクが落ちたという事実は、一つのことを意味していたからだ。日本軍が、シベリアの中心部へ入った。そして次の標的は――オムスクだった。




