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待たせたな!  作者: 僧籍
第五部 悪鬼・羅刹

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中央アジア 高麗族帰還戦役 13-3 『焦土の報復』

1946年4月


 北方防衛開放軍は中央アジアへ進撃を開始する。中央アジアにある石油精製所、兵器庫、そしてNKVDの地方司令部を、重爆撃機隊が爆撃で灰にする。これは「占領」ではなく「破壊」が目的であり、ソヴィエトが数十年かけて築いた極東・中央アジアの統治基盤を数日で消滅する。


 シベリア鉄道を西進しつつ、シベリアの首都ノヴォシビルスクを攻撃し、一時的に占領する。ノヴォシビルスクから高麗人居留区のある、カザフスタン、ウズベキスタンへの鉄道に乗り換える。カザフスタン、ウズベキスタンからは数えきれないほどの輸送トラック部隊が往復して各居留地へ周り、脱出を支援し救助する。武装部隊はソヴィエトの重要拠点を殲滅していく。


 トラック部隊だけでなく、接収したC-47やイルクーツクで確保したC-47のライセンス生産版のLi-2の部隊が中央アジアの各飛行場へ飛び、迅速に補給物資の運搬や人員の輸送に活躍をする。救出部隊の進撃路にある、ソヴィエト軍の軍事・産業インフラを徹底的に粉砕する。


 「陸の船」トラック軍団が通過する際、敵の補給拠点にある燃料はすべて接収し、残りは爆破。ソヴィエト兵には「飢えと寒さ」という、彼らが同胞に強いた苦しみをそのまま返す。


 社会的崩壊の誘発、スターリンが最も恐れるのは、自国民による反乱だ。収容所(ラーゲリ)の解放。高麗人の居住区を救出する際、周辺にある政治犯収容所も同時に襲撃し、反スターリン派のロシア人や他民族の囚人を解放、武器を与える。解放された人々に、接収したソヴィエト軍の武器を渡し、「自分たちの手で自由を勝ち取れ」と促す。中央アジア全域を「収監者の反乱地帯」に変えることで、スターリンは救出部隊だけでなく、自国内の数百万人の怒りに向き合わねばならなくなる。


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 PACLDDによる「断罪の可視化」


 PACLDDのエージェントたちは、救出作戦の各工程を記録し、それを全世界、そしてソヴィエト国内へ向けて放送する。悪行の暴露・同胞がいかに飢えていたか、NKVDがいかに非道であったかを、生々しい映像と証言を新聞などの紙媒体や映画館での上映、ラジオ放送で知らせる。日本軍が圧倒的な火力と最新兵器でソヴィエト軍を赤子のようにひねり出す映像は、ソヴィエト兵の戦意を喪失させ、スターリンの「無敵の指導者」という虚像を粉々に砕く。「無敵の日本軍」の誇示した。


■ 北方防衛開放軍 北方本国軍 参謀長 高瀬少将の冷徹なる決断


「交渉だと? 泥棒と交渉する馬鹿がどこにいる。奴らには言葉ではなく、物理的な『喪失』こそが相応しい。


 中央アジアの同胞を一人救い出すごとに、ソヴィエトの師団を一つつぶし、工場を一棟焼き払え。スターリンが布団の中で震え、シベリアの風が吹くたびに我々の影を見て怯えるようにしてやるのだ。これは救出ではない。『日本文明によるインテリの皮を被った卑劣で野蛮な共産主義への断罪』だ。」


 この作戦後、バイカル湖以西のソヴィエトは、飢えと内乱、そして日本軍への恐怖に支配された「機能不全の残骸」となる。シベリア鉄道の占領、中央アジアの重要拠点の消滅、そして精鋭部隊の壊滅。これらすべての「侵略的攻撃」は、新秩序の安定を永続させるための、冷徹かつ必要な手続きだ。スターリンが恐怖で支配した国は、今度は日本軍がもたらす「圧倒的な力の差」という恐怖によって沈黙することになる。


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■ 壊滅の連鎖:現場からの断末魔


 深夜、クレムリンの執務室。当直の通信士官が、顔面を蒼白にして最新の電信をスターリンの机に置く。そこに並ぶのは、中央アジアの各前線から届いた、取り繕う余裕すら失った悲痛な叫びだ。


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 中央アジアからの「絶望的状況」の送信

電信機から溢れ出すのは、かつて満州で精鋭軍が壊滅した時と同じ、圧倒的な敗北のデータだ。


「カザフスタン第1軍管区:通信途絶」


「13時30分、日本軍機甲部隊が防衛線を突破。組織的抵抗は30分で消滅。残存兵力は武装解除を確認。日本軍は居住区の高麗人収容を開始」


「セミパラチンスク補給基地:完全沈黙」


「14時00分、敵航空爆撃部隊からの攻撃により燃料集積所が爆発。守備隊は戦わずに後退。日本軍が基地を接収、東方への輸送ルートを確立」


「NKVD第24連隊:壊滅」


「高麗人を盾にしようとした試みは、日本軍特殊部隊の狙撃により失敗。連隊指揮官および政治委員は、現場の解放軍により即時射殺された」


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 スターリンが最も恐れていたのは、「もはや戦える駒が残っていない」という事実だ。満州戦役の傷跡だ。かつて大陸の東方で日本軍に挑んだソヴィエト軍精鋭師団は、既にシベリアの原野に朽ち果てている。今、中央アジアで救出部隊を迎え撃つのは、訓練不足の徴用兵と、物資を奪い取ることしか知らぬNKVDの敗残兵に過ぎない。


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物理的な一方通行


 「我々の『陸の船』は、ソヴィエト軍の部隊を敵とさえ認識していない。ただの『障害物』として排除しながら進んでいる」


 ソヴィエト軍が反撃を試みるたびに、それがどれほど無意味に、かつ迅速に粉砕されたかを逐一、日本軍はラジオでモスクワ方面に放送する。スターリンは、自分の命令がいかに空虚な叫びであるかを、目の前の紙片によって突きつけられます。


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究極の宣告『大陸の半分を失った日』


 最後に届くのは、軍事報告を超えた「統治の終わり」を告げる一文です。


「バイカル以東は既に別の時間軸にある。東のシベリア鉄道は我が国の支配下にあり、中央アジアの同胞は既に我々の主権下にある。スターリンが机上の地図に引いた境界線は、もはやこの地上には存在しない。貴様たちには過ぎた玩具は必要ない、貴様たちが玩具の様に扱った民族は、何百年と極東や、シベリアで生活し、文明を育んだ立派な民族だ。」


静寂の中の崩壊


 スターリンは、電話の受話器を取り上げても、そこには冷たい静寂しかないことを知る。ウラル以西のモスクワがどれほど強固な要塞であろうとも、東方の生命線と、かつて誇った軍の権威は、日本軍の「事実の宣告」によって完全に抹殺された。彼はただ、電信機から絶え間なく吐き出される、自らが失った領土と部隊のリストを、血の気の失せた顔で凝視し続けるしかできない。これが、不実を積み重ねた独裁者に対し、日本軍と各民族の同盟が下した「事実による死刑宣告」だ。


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経済戦争における「断絶」の完成


 いかなる物資(食料・燃料)も西へは流さない。交渉をしないということは、彼らを「飢えと寒さの中で見捨てる」ことを意味する。「放置による自滅」。同胞を救出した後は、西側を完全に放置する。彼らが飢えに耐えかねて内乱を起こそうとも、こちら側は一切関知しない。


 リベラル勢力への警告


「日本と、その同盟国に害をなす者には、交渉の席すら用意されない」という冷徹な事実を、救出作戦の成功によって全世界に見せつけます。これが、将来のいかなる経済戦争・プロパガンダ戦においても、敵に絶望を与える最大の抑止力となる。


 この電撃救出作戦により、高麗人たちは「救い出された」という強烈な体験を共有し、新生・沿海州自治州において、誰よりも強固な「反共の戦士」となるだろう。彼らの帰還は、交渉の成果ではなく、我々の「勝利の証」として歴史に刻まれる。

中央アジア 高麗族帰還戦役 終



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