Episode:絶対的数の不利(”それでも撃つな!”)
「宇宙連邦軍艦隊、損耗12%」
「なにを、ガイアークと地球ごときに手こずっておる、それに相手は1200隻程度だぞ!」
「はっ、それがガイアーク艦は非常に硬く、地球艦隊はバリアを使っています、通常攻撃では歯が立ちません」
「ギール提督、ミレット星艦隊が挟み撃ちで攻撃を受けています、今こそ誤解を解く時かと」と言うデニーゼに、ギールは「わが艦隊はミレット星艦隊を援護する、但しPD砲は使用するな、成神すまない、今は撃たせてもらう、ミレット星艦隊を守りたい、これは専守防衛とは言わんのか」
「ギール提督、我々の考えを押し付けるつもりはありませんよ、ただ、命の奪い合いの先の平和だなんて、悲しむ人の上に立つ平和だなんて・・・きっとガイアーク人もそのうちに。」成神は自分の力がまだ及ばないことを悔しがった。
「ミレット星艦隊をガイアーク艦隊が援護に入っています、すごい勢いです、周りの艦隊をこことごとく戦闘不能にしていきます」
「こちらミレット星艦隊司令、援護感謝する。これが終わったらお会いしたいものだ」
「こちらガイアーク艦隊ギールです、こちらこそ、心からお詫びを、お会いできること楽しみにしています。」
「そうだ、あのミレット星艦隊と、ギールさんの船沈めちゃいけない」と言いミエハルは船外に出て無尽蔵にある魔力を護波に変えて送り始めた。
神原は「あんたは、魔力は無尽蔵になったかもだけと、体力ないんだからね、わかってる!」と言うと、「なんだか僕もじっと見てられないんです」と少し逞しさを見せるミエハルだった。
「宇宙連邦軍艦隊、損耗21%」
「我が方、最新鋭戦艦の被害は?」
「はっ1万3000隻被害認められず!」
「そうか、さっきどこかの馬鹿が放ちおったな、こちらも使い時か、銀河破壊砲を準備せよ!撃つまでに時間を要する、全艦あげて最新鋭艦を守れ」
「宇宙連邦最新鋭艦に超エネルギー収縮を確認、銀河デストロイと同じエネルギー砲と思われます。」
「なんだなんだ、おい!あの数で銀河デストロイだと、どうする成神」
「ギールだ成神、ガイアークはプラネットデストロイ砲を撃つ準備がある、どうする」
「やつら撃つまでにどれくらいかかるか!」
「はい、30分後には発射可能かと」
「正確にカウントダウンを頼む」
「成神さん、キングオーです、彼らはまばらに配置していた最新鋭艦を守るために真ん中に集中している、あそこから銀河デストロイを放つとなると放射状に広がると思う、私が、奴らとどちらかの星の間で受ければ星に当たることを防げるのではないのか?」
「成神です、キングオーさん確かに可能です。しかし、あなた自身がすぐ近くで銀河デストロイを受けることになります、どんなことになるか。」
「ゼウスは神具無しでは銀河デストロイは受けきれないと言っていたと成神さん言ってましたよね、私の体は全身がその神具なんです、それを信じてやる価値はあります。しかし、どちらかの星しか守れない、それも一度だけかもしれません、どちらを守りますか、地球ですかガイアークですか。」
5分、10分、15分と時は流れた、そして成神は全員に「私は両方の星を守りたい!キングオーさん地球を頼む、それとエルダーとセラフィ、キングオーに何かあったらすぐに治療を、私はガイアーク星を守る、そしてギール、PD砲はそれでも撃つな、みんな射線上から退避せよ」
「成神さん・・・いってらっしゃい、気を、つ・け・て・・」と御神は涙をこらえ微笑んで成神を送り出した。
「行くぞ、キングオー、せっかくの神からの贈り物だ、使ってみようぜ!」
「はい、成神さん、お供いたします。」
「デニーゼよ、またしても我らは見ているだけしかないのか」
「ギール提督、見届けましょう」
成神はキングオーに「自分の影が地球に重なるように立つんだ、でもそれは奴らにかなり接近して攻撃を受けることになる、やれるかキングオー」と言うと、自身の羽も広げ影をできるだけ大きく作ろうとしている。
成神も「僕もガイアークと地球両方に対応してみるよ、期待していて」と拳を高く上げた。
「エネルギー充填120%、銀河破壊砲いつでも撃てます!!」
「撃てっ!!」と言った瞬間、成神は ”超加速” からの ”オクタグラム・ドッペルゲンガー かーけーるー100 ” を唱え、800人の成神のうち200人をキングオーに向かう銀河破壊砲に向け ”魔弾銀河デストロイ” を放ち威力を軽減させた、さらに成神の目の前に迫る銀河破壊砲には600人の ”魔弾銀河デストロイ” を目前でぶっつけたのだった。
「いっ、いかん、神具の体に細かいヒビがっ、意識が遠のく、耐えないとここに立った意味がない!あの人が私をこんな状況でもサポートしてくれたんだ、期待にコーターエーロー!」
成神は銀河破壊砲と銀河テストロイのぶつかる衝撃と熱線に包まれ見えなくなった。
「つなぐさん」すぐに御神は成神のいた方向へジャンプした。
「ガイアーク、地球損害無し!!」の声を聞くとエルダーとセラフィはキングオーのもとへジャンプし指示通り治療を開始した、まもなくセラフィの”完治!”と言う合図が聞こえた。
キングオーは「俺のことは後で言い早く成神さんを!」と叫んでいる。
みんなが見た成神は宇宙空間に横たわり力なく浮いていた、そばには両手で顔を覆う御神の姿もあった。
「なんで成神が!」と神原が飛び出し、「こんなことがあってたまるかっ」と叫びながら榊もジャンプした。「これでも撃ってはならんのか!」とギールは膝から崩れた。
「次はチリになれ!次弾、銀河破壊砲を準備せよ!」
「成神ーーっ、成神よーお前!・・・・」しばらく沈黙の後、泣いているはずの御神は、顔を上げ笑っていた。
状況が呑み込めない二人に、御神は「いきなりオクタグラム・ドッペルゲンガーかける100ってやったら体中がつっちゃって動けないんですって」泣きながら笑って言った、成神も「すまない、やりすぎた」と舌を出した。
「二人とも紛らわしいことしないでくれる、心配して損した」と怒る神原に「でも、無事でよかった」と胸をなでおろす榊がいた。エルダーが駆けつけ成神に応急処置を施した。
何とか立ち上がった成神は、「エルダーとセラフィ、キングオーを連れて戻れ」と指示を出した。
キングオーは「次もまだやれる」と強がった。
成神はキングオーに「他を守るために自らを犠牲にすることは良いが、それでお前が倒れてしまっては助けた意味がない」とゼウスの言葉をもう一度伝え、納得させた。
「さーて成神よー、次、撃ってくるだろうな」と榊が言うと「たぶんね」と成神が答える。
「でっ、どうすんのよ、ここでボーと立ってんの?」と神原が突っ込むと「懐かしいですね、こういうの」と昔を思い出すかのように御神も答えた。
「俺たちは、成神に助けられたよなー、みんな会社クビになってよー」
「変な力が目覚めちゃって、不安だったけど、成神が話しかけてくれてさっ」
「みんなで会おうって言ってくれた時は心の底から分かり合える人に出会えたと思いました」
「それからキャンプと放浪生活だぜー、楽しかったな」
「みんなでスキルの研究とか真面目にやつちゃってさっ」
「アメリアの基地にドロボーにも行きましたよね、ドキドキでした」
「おうよ、宇宙にも行ったぜ、初めて見た世界だ、わくわくしたねーぇ」
「スキルを応用して魔法もできるようになったわね」
「みんな成神がいたから」「ホント変な奴だけど」「ついてきてよかった」
「あぁ、みんなありがとう!、みんなもまだ。あきらめてはいないんだろ、きっとわかっているはずなんだ!きっと!」
「銀河破壊砲、エネルギー充填100%!」




