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Episode:大がかりな引っ越し(星間引力の調整)

「成神さん、ガイアークの酸素構成40%を超えてきました、また地球の二酸化炭素構成も同じように40%を超え、耐性のあるものから入植可能となります」と御神が伝えた。


「御神さんありがとう、ちょっと調べてもらいたいんだけど、地球とガイアークのそれぞれでセイバースーツの配布状況と、避難船の建造状況を調べてくれるかい」


「はい、成神さん、今調べます」と情報を集め始めた。


しばらくして、「成神さん、まとめました」と御神が資料を持ってきた。


「地球側の必要セーバースーツは80億、現在配布できているのは20億着です、ガイアーク側は必要数55億着、配布できているのは5億着です。避難船は現在12万隻で30億人分しかカバーできていません」


「そうですか、まだまだ足りないですね、時間も足りないし」と成神と御神が話しているところに、オートニアース星のレイから連絡が入った。


「成神さん、レイです。オートニアースの第三地球建造の件で、報告と相談があります」


「レイさん、久しぶり、第三地球はどう?進んでるかい」


「はい、そのことなのですが、オートニアースの構造として、内核部、外殻部、マントル部は、空洞の状態で完成しています。その上部から地殻部分は地下都市として建設し80%の完成度です。地表面は何も手を付けておりません」


「もう、そこまで完成しているとは」と成神は驚き報告を聞いている。


レイは続けて「さらに、神原さんの提案により、オートニアースの地下都市部分について、全体の三分の一は地球区画としています、さらに、三分の一がガイアーク区画、残りが多種族共存区画として、それぞれが生存可能な環境になっています」


「従いましてここでの生活で、地球区画において地球人はセイバースーツは必要ありませんし、もちろんガイアーク区画でもガイアーク人はセイバースーツなしで生活できます」


「セイバースーツが必要なものは、多種族共存区画だけです。もともと彼らは擬人化器官を必要とする場合がありますので、擬人化器官内蔵型セイバースーツの配布が必要です」


「そこまで、考えて・・・ありがたい、引っ越しの目途が立ちそうだよ」と成神がレイに嬉しそうに話していると、御神が横から「神原さん、いつもさすがですね、でもなぜ、こんなに早くできるのですか」とレイに尋ねてみた。


「エリア区画については、神原さんの思い付きのようです、どうも地球人のプライバシーの確保が必要とか言ってました、それに建設速度が速いのは、もともと材料は、捨てるほどありますし、メテオールさんからの鉱物資源を支援して頂いております。」


「また、開発区画ごとに、コダイさんのスキルで空間を区切って、その中だけ康美さんの時間加速のスキルMAXで建設して行ったからです。」


「・・・あっ、それから、成神さん、神原さんが言ってましたが、地表面にビーチは外せないとおっしゃっていたのですが、ビ―チとはどういったものでしょうか?」というレイの質問に成神は、「あははっ、レイさん、それはまだ後でいいよ」と笑って返した。


「となると、セイバースーツは建設に携わる人に優先的に使ってもらおうか、地球、ガイアークの母星の再建も必要だからね、スーツが間に合わない人はそれまでオートニアースに滞在してもらおう、ウン!間に合いそうだな、レイ、引き続きよろしく頼む」


「はい、お任せください。それと一つご報告があります」


「なんだい」と言う成神は、その報告を聞いて顔を曇らせた「オートニアースが動き出してるって、そうか、いきなりの建造による体積の膨張や、建設時の振動や衝撃でバランスが変化し、少しづつ動き始めたということか」


「成神さん、何かいい手立てを、星自体に推進装置を付けるには、既にある一部の区画を作り直さなければいけませんし」


「そうだな、レイ、何とかこっちで考えてみる、星の動きに関しては逐次報告をください、レイはあまり気にしないで建設の方を頼むよ」との成神の指示に、レイは少しほっとした感じだった。


「きっちり、星として作らなければ、重力の問題もあるし、ビーチを作らないと神原も、きっとうるさいだろうし」とここまで成神が独り言を言うと、御神が「子供達には海や山や自然は必要ですよね」と恥ずかしそうに話していた。


すると成神は怪訝そうな顔をした「待てよ!地球は大丈夫なのか」と言うと、御神は「何がですか」と、今は大丈夫な時ではない事は知っているのにと不思議の顔をしていた。


「違うんだよ、御神さん、地球の環境変化の事は置いておいて、今回、ガイアークを地球の横に持ってくるじゃないか、そうなると太陽の周りを公転している地球はガイアーク星と双子星を形成することで軌道を外れる恐れはないのかと思ってね」という成神に御神は「今の地球の位置自体が奇跡的って読んだことありますし、太陽に近づきすぎても、離れすぎても、大気構成や引力などで、また問題が起きそうですね」


「だからと言って、やーめた!とあきらめるのもネ、せっかく神原が言ったんだし、試練だと思って乗り越えたいよね」と成神は御神の顔を見ると、御神は「だったら、神原さんじゃないけど、オートニアースも星として早く誕生させて、地球のそばに持ってきて、バランスを取ってもらえばいいんじゃないかしら・・・」と言うと、成神は楽しそうに「一緒に考えよう、出来ると思うよ」と三つの地球の姿を思い浮かべた。

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