Episode:2番目の地球(テラホーミング)
ギール提督たちは再び地球を訪れ、デニーゼたちと成神から渡されたセイバースーツを装着し、地球を歩いていた。
そこは、そこかしこから噴煙が上がる、大気構造が大きく変わろうとしている世界だった。
「ギール提督、二酸化炭素の構成が40%を超えたあたりから、少しづつ移住が開始出来るという話です」
「そうか、いよいよだな、デニーゼ、噴火が起きていない場所から入植だ、復興作業も大変になるが、未来のためだ、苦痛ではないな」と、今は悲惨な姿の地球を見たが、夢をもってデニーゼに応えるギールだった。
「はい、それも地球の、いえ成神さんたちの技術支援もあり、ガイアーク研究班も計画通りに移住が進むだろうと張り切っていますよ」
「デニーゼよ、我々はいい人間に巡り合えたな、本当に運がいい」
そのころガイアークで生態調査に入った成神たちは、「成神さん、地球の情報が入りました、私がガイアークに来る前に、マルタンさん(ウドノ)に地球の生態調査を引継いて来ました」
「マルタン(ウドノ)さんは、後で合流したガイアーク研究班にの方にも ”ザッパさん ”と名前を付けてもらったと・・そんなことはどうでもよくって地球の大気構成も酸素50%、窒素20%、二酸化炭素30%となり、既に生存に影響が出ている動植物も出てきているようです。」
「今はガルムさんたち救助隊ができるだけ避難船に退避させていますが、最悪、植物はサンプル数本と種や球根をマルタンさん(ウドノ)に預け保管する方法を取るようです」と御神は地球の情報をかいつまんで説明した。
「ありがとう、御神さん、ここガイアークも地球とは逆の大気構成になっているね、二酸化炭素50%、窒素20%、酸素30%だよ、植物は少ないが、その分昆虫が数多く存在している、ガイアーク人でも捕まえるのに苦労をしていたから、彼らにもセイバースーツを貸し出したよ」と成神は笑っていた。
「御神さん、このガイアークがこの先、どういう形で地球化していくのか楽しみですね」
「そうですね、成神さん、第二の地球で平和に暮らしたいですね・・・」
「あのー、お取込み中のところ悪いんだけど、私もいるのよねー、なぜか」と神原が二人の会話に割って入ってきた。
「それでさー、この先また入れ替わる事がないとも言えないじゃない、だからさー、そうなってもいいように地球の隣にガイアークを持ってくれば、いいんじゃないかなー、どう成神、いい考えでしょう!引っ越しだって楽になるんだしサ」と神原は明快な答えを出していた。
「翔子さん、すごくいいお考えだと思います、人間同士そばにいて助け合うなんて」
「そうだよ、御神、ガイアーク人にもいい男いるかもよー」と神原は顎を成神の方向へ突き出して言った。
「それはさて置き、いつもながらいい目の付け所だよ、ガイアークは宇宙連邦にも目を付けられているようだし、離れていると二正面作戦になって、こちらの防衛力も分散されてしまうこともあるし・・・」と成神は問題点を神原に話した。
神原は「成神は、やっぱりオタクね、そういう考えは、その時に考える事よ、普段考えるべき事は平和の事よ」といつもの口調で話している。
「では僕は、早速ギール提督とデニーゼに今の件を話してみるが・・、出来れば神原から直接話した方が、彼らは君の言うことを聞くんじゃないかな」と神原に説得されている二人を想像しながら話をした。
「そうね、そうするわ、じゃぁ、成神、御神仲良くね!、後はよろしく、旨く行ったら連絡するわ、じゃね!」と言い、神原はギール提督の元へジャンプした。
地球の査察中のギールとデニーゼの前に神原は突然現れた。
いきなりの登場にギールとデニーゼは半歩後ろにたじろいたが、神原に悟られないようにごまかしていた。
デニーゼは神原に「いきなり、どうされてのですか?なぜここへ」と尋ねた。
すると神原は「あんたたちに話があってさ」と勿体を付けた。
ギールは「このギールに直々の話とは星に関係することですかな」と興味をもって尋ねた。
「そうそう、今度、星をとっかえっこするじゃない、だったら近い方が良くない? だから、ガイアークを地球の横に持ってきたらいいかな、と思ってさ!あんたたち、許可しなさいよね」という提案に、二人はその手があったかと手を叩いて賛同していた。
少し離れたところで見ていた、ガイアーク研究班の人たちは、提督、家臣、自称神の三人が立場の枠を超えて、大きなジェスチャーで話す姿は、なにやら大きな悪だくみをしているように映っていた。




