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それからみんないいこでくらしました
「ねえ、ディーネ。ディーネはジェーロのこと正しかったと思う?」
ネーヴェはまっ白なディーネに尋ねました。ディーネはネーヴェと違ってほんとうの天使でした。けれど少し変わり者で、間の子のネーヴェに話しかけて来たのでした。ジェーロが居なくなってから、もうどれだけ経ったのかネーヴェは覚えていません。ただ、ジェーロと過ごした時間よりディーネと過ごした時間の方が長くなってしまったことだけは理解していました。ジェーロが居なくなってから、とても、とても長い時間が過ぎていました。
「どうだろう。ジェーロにとってそれはきっと正しかった。でもね、ネーヴェにとっては正しくなかったんだと思う。だからジェーロは正しくて正しくなかったと思うな」
まっ白なディーネは答えます。ディーネは優しい悪魔の話を聞きました。優しいネーヴェと優しいジェーロの話を聞きました。ひとりぼっちの間の子がふたりぼっちだった話を聞きました。純粋で残酷なこどもの願いを叶えたとても優しいこどもの話でした。
「ありがとう、ディーネ」
ネーヴェは柔らかく笑います。それはいつかジェーロの前で見せた笑みとそっくりでした。
これで、ようやく。




