ルナに真実が伝わる時…………
シエナ達の計画が発表されるまで残り3日。
何も知らないティファ達は、まだ行動を起こさずにいた。あれからアリスは書斎にこもり、誰とも会おうとしない。部屋の前に置かれた食事も手つかずのまま置かれている。そんな時、事態は急展開を見せる。
【シュッ】
「ここが、あの変態猿勇者の拠点か…………。随分とまぁ、殺風景だな」
「仕方ありませんよ、所詮は小規模クラン。むしろ、村があるだけ驚きです」
「そうね。さっ、私達の目的を果たしましょ!」
マホは数人の部下を引き連れて、ブレイブハートの拠点へとやってきた。その目的は、3日後に行われるジャッジメントの計画が発表になることを自ら知らせるためだ。そして、街中を歩いていくが王より派遣されている兵士が、マホ達を見つける。
「そのローブ…………。貴様たち、ジャッジメントの一員か?」
「だとしたら何?」
「今直ぐ、アギト様を解放しろ!」
「あら?身の程知らずねっ。私達とやろうっての?」
「上等だ!後悔するなよ!皆、かかれっ!」
「「「うおぉぉぉぉぉ」」」
「どうしますか、マホ様?私共が相手しましょうか?」
「いいわ、私が相手してあげる。この身の程知らずの連中に実力の差を見せつけるにはいい機会だもの」
「「「はっ」」」
「シャインスピア」
マホの放つ光魔法が次々と王国兵士たちを貫いていく。
「「「うわぁぁぁぁ」」」
誰もがマホの放つ光魔法に対応できず、次々と倒れていく王国兵士たち。
「くそっ…………」
「随分とまぁ、弱いのね?こんなんでこの村は平気なの?」
「き、貴様…………」
【ガンッ】
マホは、倒れている兵士を踏みつける。
「ぐあぁぁぁぁ」
「死にたくなければ、口の利き方には気をつけなさい」
「こ、この野郎…………」
「そう、そんなに死にたいのね!なら、お望み通り殺してあげる。さよなら…………」
マホが、兵士の顔を目掛けて魔法を放とうとした時、
「風の精霊よ、あの者を切り裂きなさい。ウィンドカッター」
「ちっ!」
突然のレーナの精霊術が自分たち目掛けて飛んでくるマホ達は、後方に下がる。
「私達の拠点で何をやっているの?返答次第じゃ許さないわよ。あなた達?」
「貴様は…………」
「私はブレイブハートの極星精霊師、レーナよ!あなた達ジャッジメントね?」
「だとしたら?」
「…………殺す」
「あらやだ、ここにも力の差が分からないバカが居るのね」
「私をなめないほうが方がいいわよ?」
「ふーん。じゃ、やってみれば?」
「吠え面かいても知らないからっ!」
「………待て、レーナ」
レーナ達の前に現れたのは、騒ぎを聞きつけたグレイヴだった。
「なぜ止めるのグレイヴ!こいつらはアギトを…………」
「あら、今度は物分かりがよさそうなやつが来たわね?」
「………俺の名前はグレイヴ。お前達はここに何をしに来たジャッジメント」
「私達?そうね…………しいて言うなら朗報を届けに来たってところかしら?」
「…………朗報だと?」
「えぇ、きっとあなた達も喜ぶはずよ。ここの責任者は誰?」
「…………ここの責任者は第三王女のアリスだ。だが、今は手が離せない俺が聞こう」
「あなた達二人が?もっとお仲間は居ないの?折角の朗報よ。元勇者、アギトについての…………ねっ」
「「なっ!」」
「さ、そうと分かれば他のやつもいる所に案内なさい!」
「…………わかった。ついて来い」
「ちょっと、グレイヴ!」
「………大丈夫だ、俺に任せろ」
「わ、わかったわよ」
グレイヴ達は、ティファ達の居る屋敷へとマホ達を案内する。
「きょうこそかくほしろ、ざんねんお……メイ!」
「…………覚悟しろね。何回言えばわかるのよ」
「だがしかし、あのチビ助が寸前でメイの事をざんねんおっぱいと言わなかったぞ!」
「お兄ちゃん!」
メイはおでこに青筋を立てながらガイを睨む。
「わ、わるかったよ…………」
「まったく…………」
【ガチャ】
そんなやり取りをしていると、突然リビングの扉が開かれる。
「…………戻ったぞ」
「あっ!おっさん戻ったか!おかえ…………誰だお前等?」
「むむっ!なにやつ!」
「失礼いたします。ブレイブハートの皆様………と、ティファも居たのね」
「「「!!!」」」
マホの、あいさつにティファ、ユイ、ラルフ、ステラの4人が反応する。
「あんたは…………」
「なんだおまえ!ん?そうか、わかったぞ!おまえ、ざんねんおっぱいの3ごうだな?」
「はぁ?」
「おまえのおっぱいをみればわかる!おまえもざんねんおっぱいだ!」
「ざ、ざんねんおっぱい…………」
「そうだ!おっぱいがぺったんこじゃないか!ざんねんおっぱいの3ごうだ!わかったか!」
そんなルナのアホ発言に、マホが連れてきたジャッジメントのメンバーも笑う。
(ぷぷぷっ。マホ様がざんねんおっぱいだって)
(笑ったらだめよ!怒られるわよ!)
(そ、そんなこと言っても………ぷぷぷっ)
「クソガキ死にたいの?それに、今笑ったあなた達もよ!」
「「「ひぃ」」」
「…………ルナは少し黙ってて」
「マホ、何しに来たの?ただ遊びに来たわけじゃなさそうだけど?」
ユイが低い声で殺気を放ちながら問う。
「別に、どうこうしに来たわけじゃない。ただ、今日はあなた達に知らせに来たのよ!私達の今後の事をね」
「今後の事?私達は、あなた達の今後の事なんてどうでもいいの。それより、アギトを今すぐ解放しなさい?そうしないと、この場で殺すわよ?」
「あぁ、あの変態猿奴隷の事ね?出来る事なら、解放したいわよ、私だって…………」
「どういう事よ?」
「聞いてよ、これから毎日あの変態猿と夜の行為をさせられるのよ?昨日だって、シエナ様の命令でされたんだから。私は全然したくないのに。勇者の血筋を増やすんだって!私だけじゃないわよ?後ろに居る子達もさせられて迷惑してるのよ」
「「なっ!」」
「どの子にも興奮して、鼻息荒くなるわよだれ垂らすわで、あの性欲猿には困っているのよ私達も!」
「貴様―――――!」
突然、ティファが剣を抜きマホに飛び掛かる。もう一歩で当たろうとしていたところで、マホが固有スキル次元跳躍で回避する。
「ちっ!」
「残念、あなたと攻撃など当たらないわよ?」
「激しく燃えろ炎王剣・レーヴァテイン」
ティファがそう言うと、抜いていたレーヴァテインの刀身が激しい炎に包まれる。
「バカやろう!屋敷が灰になるぞ」
慌てて、ラルフがティファを止めに入る。
「離せラルフ!あいつは殺す!他のやつらも全て殺す………フーッ、フ―ッ…………」
「気持ちは分かるがよせ!」
「すみませんラルフ様、私も無理です…………。こいつら皆殺しにします」
今度は、いつも冷静なユイも神殺しの斧を構える。誰もこの状況を止められないなか1人の少女が割って入る。
「ざんねんおっぱい3ごう、さっきからなにをいっている?アギトはおかいものちゅうだぞ?」
「「「!?」」」
「あなた、何を言っているの?」
ルナの突拍子もない質問に、マホは混乱する。
「だから、アギトはおかいものちゅうだ!おまえ、おなかがわるいのか?」
「…………頭がわるいよ、ルナ」
「そうだ!それだ!」
「ふはははははっ!あんた、何も知らないのね?いいわ、誰も教えてくれないんじゃ、私が教えてあげる!」
「やめろ!」
ルナには真実を知られたくないティファがマホを止める。
「あなたを助けた勇者はね…………」
「やめろぉぉぉぉぉ!」
「あなたの為に犠牲になって、私達の奴隷なの!シエナ様により、精神が壊され勇者としての尊厳は無くなり、今はスケベな性欲丸出しの猿なの!わかった?」
「ん?アギトはおさるさんじゃないぞ?にんげんだぞ?ほんとおまえ、バカだな!ざんねんおっぱい1ごうも、2ごうもそんなバカじゃないぞ?」
「くっ!このガキ、さっきから何なのよ!」
「ガキじゃない!ルナだ!おぼえておけ、わかったか!」
(マホ様、このガキはどうやら頭が悪いみたいです。さっさと要件を言って帰りましょう)
(そうね…………。相手にするだけ無駄ね)
「もういいわ、1つだけ教えてあげる!3日後、ジャッジメントの拠点でシエナ様直々に、国民に対してお話があるわ。それにあなた達も是非来てほしいとの事よ!」
「話しって何だよ、ねーちゃん!」
「それは来てからのお楽しみよ!まぁ、ここに居ても私達ジャッジメントの子の能力で、強制的に見ることになるけどね!でも、目の前で見ることをお勧めするわ!」
「3日後………。あなたたちは一体何を…………」
「これ以上は言えないわ。そんなに気になるならあなたも直接来なさい、巫女さん!じゃ、伝えることは伝えたし、私達は帰るわ、さようなら!」
「ま、待て!話はまだ…………」
そう言うとマホ達は次元跳躍でその場から姿を消した。
こうして、ただ待つ事しか出来ないティファ達は運命の日を迎える。
3日後………




