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【第2部】勇者に転生したがスキル【調べる】しか使えず、全然強くないけど、頼れる仲間と魔王を倒します!~シエナの野望の章~  作者: 雨のち晴れ
ルナが出会った盲目の女性と黒鬼編~ルナ&ユイ視点~

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『しゅぎょうなんか、ぜったいにしないぞ!』 其の1

【ルナ達が盗賊に襲われてから2時間後】


無事にヴィータへと着いたルナ達。一緒に乗っていた一般人も、ユイにお礼を言いそれぞれ街の中に消えて行った。


「ルナ、着いたわよ。起きなさい」


「ぐぅー…………ぐぅー…………がぁー」


一向に起きないルナ。そんなルナを見たユイの怒りは頂点へと達していた。


【バチンッ】


「ぎゃぁぁぁぁ!!」


ユイは、ルナのほっぺたを思いっきりひっぱたいた。


「やっと目を覚ましたわね…………」


「なにをする!しんだらどうするんだ!バカなのか?」


「それが年上に対しての口の利き方?」


「うるさい!だまれ!」


【ゴンッ】


「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!あたまがわれる!」


「この程度で頭が割れるわけないでしょ!さっ、屋敷へ行くわよ!」


「ことわる!だれがいくもんか!」


「あっ、そぅ!じゃ、勝手にすれば。あんた、お金持ってないんでしょ?これからどうするの?寝る所もないし、ご飯も食べられないわよ?それでもいいなら、勝手にすれば!私は知らないわよ」


「むぅ…………」


ユイは、ルナの事など気にせず屋敷へと歩き出した。一人取り残されたルナは、渋々ユイの後を小走りで追いかけていく。


「ま、まて!ルナもいく!おいていくな!」


「あら?結局ついて来るの?」


「う、うるさい!しかたなくだ!おまえがどうしてもっていうからな!」


「私はそんなこと言ってないわよ?」


「ええぇい!いくぞ!わかったか!」


「はいはい…………」


こうして、ルナはどこか納得しない様子でユイについて行った。本当なら、修行などしたくないのがルナの本音だった。そして、屋敷の門へと着くとそこにはいつもの門番二人が立っていた。


「あっ!ユイ様、おかえりなさいませ!」


「ご苦労様。エリス様は中に居る?」


「はい。いつも通り中で仕事をなさっているはずです」


「わかったわ、ありがとう」


「いえ!それとルナ、久しぶりだな!元気そうで何よりだ」


門番の男はユイと一緒に居たルナに挨拶をした。しかし、


「だれだおまえは!ルナはおまえのことなどしらないぞ!きやすくルナにはなしかけるな!わかったか!」


【ゴンッ】


「いててててて…………」


相変わらず、誰にでも口の悪いルナに対してユイが再びルナの頭を叩く。そんなルナは涙目になりながらユイに文句を言う。


「なにをするんだ!いたいじゃないか!」


「あんたの口の利き方が悪いからよ!それに覚えてないの?この人は、前にあんたとステラが瀕死でここに戻って来た時に、真っ先にあなた達を助けた者よ!感謝したらどうなの?」


「そうなのか?ルナ、ぜんぜんおぼえてない?」


「そうよ、だから早くお礼を言いなさい!」


「よくやった!ほめてやる!」


【ガンッ】


「ぎゃぁぁぁぁ!」


「何そのお礼の言い方は?ぶっ飛ばすわよ?」


ユイは顔に青筋を浮かべながらルナの頭を全力で叩いた。


「う……う………ごめんなさい…………ありがとうございます」


「良く出来ました。さっ、行くわよ!」


どうしても納得のいかない顔をしているルナをユイが睨めつけると、何かを察したのか、その後はおとなしくユイについて行くルナであった。そして、ユイはエリスに事情を話すためにエリスの居る書斎へと向かった。


【コンッコンッ】


「どうぞ~」


「ただいま戻りました」


「あら、ユイじゃない?随分と早かったわね?」


「まぁ、色々ありまして…………」


「そうね…………。アギト様の事はこっちでも噂になっているわよ」


「ご存じだったのですね」


「えぇ。あの場所に行っていたメンバーに話を聞いたわ。大変だったわね…………」


「はい…………。でも、まだ希望はあります。アギト様は、他の者とは違い精神までは奪われてはいません。そして、アギト様はシエナ様が魔王軍に操られていることを知りました。自分の固有スキルで…………」


「なるほど…………。それで、シエナを元に戻す方法はわかっているの?」


「はい。アルテミス大陸に妖狐の善狐という者がいるらしく、その者がシエナ様のかかっている奴隷化を解除できるらしく、その者を探しに今、ティファが向かっています」


「そう。あの子が行ってくれたなら安心ね。ところでユイ?」


「はい、何でしょうか?」


「さっきから気になっていたんだけど……………………」


【ボリボリッボリ……………】


エリスは、二人とは少し離れていたところで、図々しくもソファーに座り、一人テーブルに置かれていたエリス用の茶菓子を勝手に食べているルナを見た。


「ん?なんだ?どうかしたか?」


「何でルナちゃんがここに?」


「それは…………」


ユイがこれまでの経緯をエリスに説明した。


「なるほど。ラルフの仕業なのね……………………」


「はい。断り切れず……………………つい」


「はぁ。んで、ユイはどうするの?ちゃんと修行をつけてあげるの?」


「勿論です」


「えぇぇぇぇぇ!?修行などしないぞ!ルナはここでゴロゴロすごすときめた!」


「あなた、ここに来る前にみんなの前でやるって言っていたじゃない!」


「あれ?そうだっけ………………?でも、たいへんそうだからやっぱりやめた!」


「あっそ!じゃ、今直ぐここから出て行きなさい!さぁ、早く!」


「そ、それは……………………」


「それは?ここには、理由もなく居座る者は必要ないの!」


「うっ……………わ………わかった………やる」


「そう、ならよろしい。そう言う事なのでエリス様、しばらくここにルナを置いてもよろしいでしょうか?」


「え………えぇ…………いいわよ」


「ありがとうございます!ルナ、さっそく始めるわよ!」


「えぇぇぇぇぇぇ!あ、明日から………………やる」


「早く準備しなさい」


ユイは怠けるルナを睨みつけ言い聞かせるのであった。

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