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孤高の狩人はやがて皆の希望に   作者: 白狐 緋宵
山の野生児、一流探索者(C級)になる

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12/28

遠ざかる背中

ちょっと設定ミスってたのでジャンルの設定変えます

しっかりと説明しますと

この作品は、剣と魔法に加えて、現代風のビルやスマホのような文明もあるハイファンタジー(魔導文明)です

要約すると発展した異世界とでも考えておけばいいです



 ワイルドボアの討伐から、およそ一ヶ月が経過した。


 ギルドの低〜中層エリアでは、もはや一つの『伝説』が生まれつつあった。

 白パーカーを着たおとなしい無口な少女が、神速の矢であらゆる魔物を瞬殺し、凄まじい速度で依頼を達成していくという噂だ。


 C級から始まった雫のランクは、数日前に【B級】へ昇格。

 そして今日、ギルドマスターのバルトから手渡されたのは――。


「おめでとう、照道 雫。実績、実力、共に文句なしだ。本日付でお前を【A級探索者】に推薦する」


 それは、街に数十人しかいないトップクラスの探索者の証、輝く金色のカードだった。


「……えーきゅう。板が、金色。……綺麗」

 雫は無表情のまま、新しくなったカードをぽつりと見つめた。


「おいおい、一ヶ月でA級とかマジかよ……」

「化け物なんてレベルじゃねえぞ、あの野生児……」


 ギルド中が騒然となる。そんな羨望と畏怖の眼差しを向けられる雫の少し後ろで、澪は自分の【D級】と書かれた銅色のカードを、痛いほど強く握りしめていた。


 最初に出会ったとき、雫のレベルは33だった。

 一ヶ月間、必死にパーティーを組んで彼女の背中を追いかけてきたけれど、雫が戦うのはいつも澪の手の届かない遥か遠くの敵ばかり。

 雫が強すぎるせいで、澪にはほとんど経験値が入らず、レベルは一ヶ月前とほとんど変わらない『15』のままだった。


 ギルドを出て、帰り道のアスファルトを歩く。

 夕日に照らされる雫の背中には、新しく買い直したさらに頑強な弓が背負われている。その背中が、今の澪にはあまりにも大きく、そして遠く見えた。


「……お姉さん」

 不意に、雫が足を止めて振り返った。


「……今日、元気ない。また、お腹、すいた?」

「あはは……違うよ。ちょっと、考え事してただけ」


 澪は引きつった笑顔を浮かべる。

 雫は何も悪くない。自分を助けてくれて、家に泊めてあげたら素直に喜んでくれて、美月とも本当の姉妹みたいに仲良くしてくれている。

 けれど、だからこそ――。


(このままじゃ、私はただの足手まといだ。雫ちゃんの隣にいる資格なんて、ない……!)


 圧倒的な才能の塊である『孤高の狩人』。

 その隣に並び立つためには、生半可な気持ちではダメなのだと、澪は痛感していた。


「ねえ、雫ちゃん」

「……ん?」


 澪は夕日のなかで、決意を秘めた瞳で雫を見つめた。


「明日から、少しの間だけパーティーを休ませてほしいの。……私、もっと強くならなきゃいけないから」


「……そう。お姉さん、お留守番?」

「お留守番っていうか……うん、ちょっとね。内緒の特訓!」


 無理に明るく振る舞う澪に、雫は小さく首を傾げた。

 感情は顔に出ない。けれど、いつも隣にいた赤髪の少女が離れていくことに、雫の胸の奥で、今まで感じたことのない奇妙な『寂しさ』が、静かに波紋を広げていた。


最後まで見てくださりありがとうございます

よかったら評価くれると嬉しいです


予約投稿なので多分私は寝てますのでジャンルはすぐ変わらないと思います

まあ、ほとんど予約投稿ですが

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